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15 デストロイヤル登場(若干タイトル詐欺だが気にするな!)

翌日、俺は西の森の洞窟へ向けて出発した。


今はすでに昼過ぎなので朝に出発したらしいアリサやキースはもう森に着いているだろう。


俺は町を出たところで昨日作った飛行ブランコを取り出す。


この飛行ブランコは丈夫な皮の上に俺が座ってベビーデビル達に飛んで引っ張ってもらえば飛んでいけるんじゃね!って思った俺の怠惰な精神によって生み出された画期的(?)な道具だ。


(召喚!)


俺はベビーデビルを6体召喚し、その内の4体に飛行ブランコを持ってもらって、さっそく飛んで連れてってもらう。


残りの2体は空中で魔物が襲ってきた時の迎撃役だ。


(おお、飛んだ飛んだ。)


衛兵や町に入ろうとしてた商人が驚き顔でこっちを見ている。


30メートルくらい上がったら西に向かって飛んでもらう。


空中を快適に旅しながら西の森を目指す。


空中から目に見える景色はのどかで美しかった。


周りは木と草原と道としかなく、遠くに町が見えるくらいで自然の美しさがあった。


そんなのどかな景色を楽しみつつ森へと到着したので一旦地上へ降りる。


いや~、空の旅はやっぱ楽だわ~。


森には冒険者やテイマーが頻繁に出入りしていて、さすがに現在は良質な狩場となっているだけのことはあって活気があった。


(召喚!)


俺はキラーウルフを12体召喚して森へと入り、アリサやキースをなんとなく探しつつクレハさんが教えてくれた洞窟のある場所へと進んだ。


しばらく歩いて誰もいないような森深くまでいくとキースやアリサを見つけた。


しかしなんかヤバそうだ。アリサ達は囲まれているようだけど・・・?


ていうか人数が全部で30人を超えており、アリサ達初心者10人は皆厳しい表情をして周りの盗賊みたいな人達を睨んでいた。


いったいどうしたんだろ?


俺の第六感がメンドクサイと警報を鳴らしている。


見なかったことにして先に進もうかな・・・・


俺はそっと後ろへ振り返り洞窟へ向かおうとするが、木の上からデストロイヤルな物体が落ちてきた。









   ~アリサ視点~


私は今日西の森へ強い魔物をテイムしに来ていた。


私達初心者はそれぞれ1~2匹程度だが魔物を連れて森に来ている。


私も2匹テイムしている魔物を連れてきている。


スライムの上位種(と言ってもランクF-で弱い)のエルスライムと冒険者時代に私が着ていた鎧と剣を装備させたリザードマンだ。


今の私の装備は冒険者で初心者の頃に装備していた皮の鎧と予備の剣を着けている。


ベテランテイマーのカルロさん達が初心者の私達を手伝ってくれるというので、その話に飛びついたのだがまさかこんなことになるとは・・・・




私達はカルロさん達に先導されて森の奥まで来たのだが、最初は何故こんな奥深くまで入らなければいけないのかカルロさんに尋ねたが、


「森の入り口じゃあ人が多すぎてテイムどころじゃない。しかも君たちは初心者なのだからテイムを一回で成功するはずもない。だから魔物が沢山いる森の奥でテイムする。」


私達はこれに納得して森の奥深くまで来てしまったのだ。


獲物は沢山いるが助けを呼んでも誰にも聞こえない森の奥まで・・・・




森の奥でいきなり20人以上の盗賊のような身なりの男共に囲まれた。


私達初心者は慌てたがベテラン3人が動じなかったので、彼らの知り合いなのかと思ったが悪い意味で当たった。


カルロ達3人は盗賊の仲間でこうして私達のような初心者を盗賊達の待ち伏せてる所まで連れてくるのが仕事だったようだ。


「よ~し、テメーら動くんじゃねーぞ。金目の物は全部よこせ。抵抗するなら今すぐこの場で殺す。抵抗しないならこの後は奴隷商人に売るから命は助けてやる。女に関しては俺たちと遊んでからになるがな。」


盗賊達やカルロ達が気色悪い笑い声を上げながら私をねっとりとした目で見てくる。


気持ち悪い!


私達は10人とも冒険者出身でそれなりに戦えるし、1~2匹だけだがそれぞれテイマーとして魔物も連れてきている。


しかし相手との人数差は2倍以上だし、魔物もカルロ達3人が連れているコボルトやオークが合計20匹もいて魔物の数を合わせても人数差は広がる。


私はこんな奴らに捕まるくらいなら死んだ方がマシだが、それでもやはり死にたくはない。


それは私達皆が思っていることだろう。


後ろを見れば恐怖で泣いている女仲間のリルラやミミナがいる。


この10人の中では私が一番強いし、なんとか守ってやりたいがこの人数差で守れるほど私も強くない。


キース達男達も剣や槍を構えて抵抗する意思を見せているがその顔は絶望を恐怖が浮かんでいる。


(こんなところで死んじゃうのかな・・・・)


私はどうにか突破口はないか考えるも完全に囲まれてるし思いつかない。


私の中では諦めて少しでも多く奴らを道ずれにしてやろうと思うしかなかった。


隣のリザードマンだって戦意満々だし、足元にいるエルスライムだってぷるんぷるん震えて戦う意思を見せている。


(こんな時なのにかわいいな~もう!)


あたしは覚悟し、


「ふざけるんじゃないわよ!あんた達に遊ばれるくらいなら死んだ方がマシだわ!カルロ達も絶対殺してやる!」


「ハハハ、だったら無理やりでも捕まえて犯してやるぜ!おめーらやっちまえ!」


「舐めるんじゃないわよ!返り討ちにしてやる!」


そうして私は盗賊に向かって飛び出そうしたところへ、いきなり茂みの中からレンが芋虫の魔物と一緒に飛び出してきた。


「うわっ!なにこの芋虫!気色わっる!あっち行けよ!ベビーデビル!この気色悪いデストロイヤルな物体を燃やせ!」


私達のことを無視してるかのようにランクG+の雑魚魔物に叫び散らして使役しているベビーデビルにフャイヤーボールを使わせている。


いやたしかにグリーンキャタピラは私も気色悪いとは思うけど・・・・こっちの状況わかってやってるの?


気が抜けていくのを感じてこんな状況だというのに溜息が漏れた・・・・


(レン、あんた大物になれるよ・・・・悪い意味で。)

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