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12 ヒロイン?いいえ、幼女です。

「なんだテメーは?引っ込んでろや!」


「お前たちの方こそなにやってんだ!」


ラウドは幼女を背中に隠して、男共と言い争う。


「俺らはそのガキに大事な装備品を汚されてんだ。弁償してもらうのはあたりまえだろうが!わかったら引っ込んどけ!」


「そんな鎧、ただの安物だろーが。おおかた裏道理の露店で買った中古品の鎧を見栄え良く装飾しただけじゃないのか?」


「な、んなわけねーだろーが!勝手なこといってんじゃねーぞ、ゴラッ!」


図星だったのだろうか?滅茶苦茶慌てだした。


「なんだ?図星だったのか?しょーがねー奴らだな。」


「違うって言ってんだろーが!いい加減にしやがれ!」


そう言って男はラウドに殴り掛かった。


だがラウドは男の拳が届く前に、その剛腕で殴り飛ばした。


あれは痛そうだ・・・・3メートルくらいぶっ飛んでるよ・・・・


男は手痛いカウンターをもらって気絶したみたいだ。


他の2人もラウドに殴り掛かったが、結果は同じでカウンターパンチで気絶した。


ラウドさんマジボクサー。


「あ、ありがとうございます。」


幼女がまるで白馬の王子様に会ったかのような眼差しでラウドを見つめていた。


あ、あれ・・・・これ俺が助けていればあの眼は俺に向けられていたんじゃ・・・・


俺は今更自分で助けりゃよかったと後悔した。


「ああ、気にすんな。さっさと家に帰んな。」


ラウドは笑いながら幼女に声をかける。


あ、幼女が顔を真っ赤にしている・・・・ちくしょう!


「それと・・・・」


ラウドがこっちを見た。


「レン!そこ動くんじゃねーぞ!」


やっべ。


ラウドの鉄拳なんかが飛んできたら俺は余裕で死ねる。


「誰が言うこと聞くか、あばよ!」


俺はキラーウルフを召喚し、その背中に乗って全力で逃げた。








「待てや!レン!逃がさねーぞ!」


しつこいっ!


なんだよ、あの筋肉!もうかれこれ2時間は鬼ごっこしてるぞ!


俺は全力で走るキラーウルフを20分置きに交代させながら逃げてきているのに、ラウドはぶっ通しでここまで追いかけてきている。


あいつに体力という概念はないのか!?


「いい加減諦めろよ!しつこい男は嫌われるぞ!」


「うっせーよ!テメーが止まれば俺も追いかけるのを止める。」


「結局俺捕まるじゃん!」


「いいから一発殴らせろ!」


「キャー、暴力反対!」


そんなことを言い合いつつ追いかけっこをして入り組んだ路地をでたらめに逃げ回ったせいで、相当町の奥まで来たようで、ここがどこだかさっぱりわからない。


そして道の角を曲がった先で行き止まりにぶつかってしまった。


「さあ、観念しやがれ。」


「落ち着け!あれは女の子を助けるためにやったわけで、お前もあの子を助けたかっただろ?俺が行っても返り討ちされるだけだからラウドに任せたわけで」


「だからって蹴り飛ばす必要はねーだろうが!」


ごもっともです。


「いやそれはほら、ラウドさんに話かけようと思ったら丁度良いところにあなたのお尻があったわけでして、これはもう蹴るしかないな~て・・・・テヘっ」


「ぶっとばす!」


やべ、どーしよ!ブラックマンティスを召喚するか?


いや、確か神様から一週間に一回死んでも大丈夫な指輪もらってるし大丈夫か・・・って大丈夫じゃない!死ねるからって死にたくないし!


ああ、神様助けて!


「あっ、さっきの王子様!助けてくれてありがとうございました。」


俺を助けてくれたのは神でも仏でもなく幼女様だった。


「お、王子様っ!?」


ラウドが王子様と声をかけられて戸惑い拳を止めた。


これはチャンス!


「やあ、俺はレン。で、こっちの王子様の名前はラウドと言ってね。先ほどはあまり話せなかったからちゃんと挨拶がしたいそうで君に会いに来たんだ。」


「おいレン!何勝手なこ「ホントですか!?私はルルといいます。ラウド様と言うんですね!よろしくお願いします!」え、ああ・・・よろしくな、ルル・・・・」


ラウドがこっちを睨んでくるが知ったこっちゃない。


「助けた後ほったらかして悪かったな、あの後大丈夫だったか?」


「はい!大丈夫です。それにしてもなぜ私の家がわかったのですか?教えていないはずなのに?はっ、これが運命というやつでしょうか!?」


なかなか愉快な考え方をした幼女だな。


「ああ、こうして君の家にたどり着けたのもルルとラウドの運命の賜物だろう。」


「やっぱりそう思いますか!?」


「おいこらレン!勝手な事ばっか言ってん「ところで君は教会の子だったのか?」無視すんじゃねーよ!」


「いいえ、ここ修道院で孤児院もやっていて私は孤児なんです。」


「そうなのか。」


「ええ、でもここの牧師様やシスターはとても優しいし、他の孤児の子も家族みたいで本当に良いところです。ひとまず中に入ってください。たいしたおもてなしはできませんが、神父様や他の子にもラウド様を紹介したいです。」


「悪いんだけど俺はこのあと用事があるからここで帰るよ。」


「それは残念です。」


ルルは俯いてしょんぼりしてしまった。


「けどラウドは挨拶しにくるのが目的だったからこの後も時間があるでしょ?ゆっくりしていくといいよ。」


俺はラウドに優しく微笑みながら言う。


「おい、レン!」


「そうですか!?ラウド様、さあ中へ!」


ルルはさっきのが嘘みたいに元気になった。


「いや、俺も実はこの後用事があっ「まさか幼女の・・・女の子のお誘いを断るわけないよね。」・・・覚えてろよ、レン。いつかこの借りは返すぜ・・・」


逃げ道は潰す。


物騒な事言ってるがとりあえず無視だ。


「それじゃあラウド、楽しんできてね。ルル、ラウドをお願いね。」


「はい、さようなら、レン様」


俺はルルの住む修道院を後にして、宿屋に向かうのだった。







ルルはラウドのヒロインとなりました。


主人公のヒロインはそのうちでてきます。

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