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10 限界数

「なんだね、坊や。自分の限界数はまだ知らないのかい?」


「ええ」


「それなら調べてやるさ。付いてきな。」


俺はコロシアムを出て、ギルドの一室にきた。


ちなみに空気気味だがラウドも付いてきている。


「限界数の測定は1回銀貨3枚かかるがいいかい?」


「ええ、大丈夫です。」


「それじゃあ、少し血をもらうよ。手を出しな」


俺の出した手のひらに、ナイフをあてて血を取った。


「じゃあ少し待ってな。坊やの手の傷はこのポーションで治しな。」


そう言って小ぶりのポーションを渡して部屋を出ていった。


ポーションを手のひらにかける。するとみるみる傷が治っていく。


現代医療もびっくりだな。


「すげーじゃねーか。ギルマスとあそこまでやり合えるとは驚きだ。見た目は女々しいのにな」


ラウドさんは、何を言っているのでしょうか?


いや、この世界の男性は比較的逞しい身体をしている。冒険者とかだと特にそうだ。


魔物という危険があるこの世界では、身を守るためか皆ガタイがいい。


女性でも俺より逞しそうな人が結構いる。


日本人である俺の体格では、この世界では細いのだろう。


「うるさいよ。ラウドがマッチョ過ぎるんだよ。」


「冒険者は身体が資本だ。鍛えてこその身体だ。」


ラウドは脳筋思考してそーだな。


そこでクレハが帰ってきた。


「ほら、結果だよ。」


そう言って小さい紙を渡してきた。


「その紙に魔力を込めれば、限界数が浮き上がってくるよ。」


え?魔力を込めるってどうやんの?


あれか?こう身体の何か魔力的なものを出すのか?


とりあえずやってみる。


紙を持っている手に何かを送る感じでやってみる。


「・・・・・・」


「・・・・・・」


「・・・・・・」


無理でした。


やっべ、2人も変な目でこっち見てる・・・・


てか魔力とは地球人の俺がわかるわけないじゃん・・・・


「レン、なにやってんだ?」


「どうしたんだね?坊や?」


いやこれはその・・・・


「・・・・・・これは何者かが俺に限界数を調べさせないための妨害かっ!」


俺はいきなり何を言い出したのでしょうか?







「魔力の込め方がわからない?そんなんでどうやって召喚術を学んだんだい?」


神様のチートで学びました。


えっ?俺の妨害されてるんですよ発言の後はどうなったかだって?


言わせるな・・・・どうなったかくらい容易に想像できるだろう・・・・


「あはは、なんとなく覚えれました。」


「召喚術をなんとなくって・・・・」


「ともかく!やり方教えてください。」


「やり方も何も・・・魔力注入と念じるだけだよ。」


えっ!たったそんだけかよ!


試してみる。


(魔力注入!)


すると紙が光だし数字が浮かび上がってきた。


「47」


緑色の文字で47と浮かび上がった。


つまり俺の魔物の契約できる限界数は47体までということだろう。


「47で緑文字か、さすがだね」


「47は多いのですか?少ないのですか?」


「多いね。召喚士の平均がだいたい25~30だ。それに文字が緑色だろ?この文字の色が緑なら、まだ限界数は増えるってことさ。赤文字になったら限度数だ。ちなみにあたしは64で赤文字になったよ。召喚士にとっての強弱は指揮能力と魔物の質と契約している魔物の数だ。契約できる魔物の数は完全に才能できまるから、それだけでも他の召喚士より優秀ってこった。」


「なるほど、47体までなら追加の15体分は大丈夫ですね。」


「ああ、キラーウルフ12体、ベビーデビル3体で金貨10枚に銀貨5だよ。」


俺はお金を払って魔物を契約しに行く。


「レン、俺はそろそろ冒険者ギルドに戻る。なにかあったら冒険者ギルドで呼んでくれ。」


「ああ、付き合ってくれてありがとな。」


「いいってことよ。俺も面白いもん見せてもらったしな。」


そう言ってラウドは冒険者ギルドに向かっていった。


追加で魔物15体と契約し終えてクレハさんに挨拶して俺もギルドを出た。


「一気に戦力が増えたな。」


今現在の戦力は、

ブラックマンティス1体

ドラゴンニュート1体

ベビーデビル6体

キラーウルフ24体

の合計32体だ。


さて、今後はどうしようかな。


俺は宿へ戻りながらこれからのことを考えた。


とりあえず今日だけで金貨30枚以上使ってしまったしお金を稼ぎたい。


冒険者ギルドの依頼でなにか受注するか。


どうせ俺は直接戦わないしね。


森の中にキラーウルフを放てば勝手に獲物を捕まえてくれそうだし。


そんなことを考えながら宿に着いた。


晩飯を食べお湯で身体を洗った。


この世界の飯はパンが主食で不味くはないが、日本の味を知っている俺には少し物足りない。


俺はG-ショップを見てあるものを購入した。


そう、カップ麺だ。


お値段100ptだ。


俺は宿主からお湯を分けてもらい3分待って食べる。


カレー味の有名なヌードルを啜る。


異世界で食べるカップ麺は旨かった。


スマホで新話が更新されていた異世界物のweb小説を読み、今日は寝た。






翌朝起きて、朝食を取って冒険者ギルドに向かった。


中に入るとラウドが依頼とにらめっこしてたので声をかける。


「ラウド、おはよう」


「レンか、おはよう」


「ラウドはどんな依頼を受けるんだ?」


「俺か?俺は討伐系が基本だな。今日は西の森のオークの討伐を受けようと思っている。」


「へ~、俺も討伐系にしよっかな。」


「レンはまだGランクだろ?討伐系はスライムの討伐ならFクラスでも受注できるが、本格的な討伐依頼はEランクからしかできないぞ。Gクラスからだと町の近場で薬草を取ったり、町の雑用の依頼くらいしかないな。稼ぎも少ないがGランクだし仕方がないことだ。碌に魔物と戦ったことがない奴が一獲千金を狙って早死にするのを防ぐための処置らしい。」


マジで!?


自分の初戦闘は、鉄血のクレハ率いる魔物軍団だった分、今更雑用などやりたくない・・・・


あっ、そうだ。


「依頼は受けてなくても魔物の素材は買い取ってくれるんだよな?」


「ああ、魔物の素材の買い取りは魔物の状態にもよるが常時買い取りはしている。」


「じゃあ、俺依頼受けなくていいや。雑用しか受けれないなら森にでも行って魔物を沢山狩って売った方が儲かるだろうし。」


「やめとけ!初心者だろーが、死ぬぞ」


「どうせ俺は後ろで指揮してるだけで、戦うのは魔物だしな。」


「む、たしかにそうだが・・・・」


「それにキラーウルフで俺の周りを固めれば不意打ちなんかくらわないだろうしね。」


「う・・・む。たしかにレンなら大丈夫そうだが・・・・気を付けろよ?」


「ああ、ちゃんと警戒しながらやるから大丈夫だ。」




てなわけで俺は西の森へと向かった。













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