64 急転する事態2
ラグラスが占拠していた砦で暴動が起きたと聞き、マーデ村にいたルークはすぐにエアリアルの背に飛び乗った。その後にジグムント率いる傭兵団も続く。砦に着き、状況を確認すると、ラグラスは僅かな手勢を連れて逃げだした後だった。ルークはラウルにヒースへの報告を任せると、火の手が上がった砦へ真っ先に突入していった。
暴動を起こした方かそれに抵抗した方か、興奮した兵士が何人も武器を振りかざして彼等に襲い掛かってくる。それでも根っからの竜騎士であるルークは、無暗に相手を傷つけたくないばかりに訓練用の長い棒で応戦した。向かってくる相手をその棒で昏倒させていったのだが、途中で棒は折れて使い物にならなくなっていた。そして砦の最奥で無駄なあがきをする相手を取り押さえる時に、無茶苦茶に振り回していた相手の刃物で右腕を負傷していた。
「ルーク卿、砦の制圧が完了しました」
捕縛した敵兵が連れ出され、ルークが自分で応急処置をしている所へシュテファンが報告に来る。飛竜達の助けもあって火災もすぐに鎮火し、砦の他の棟も傭兵達の見事な働きでほぼ同時に制圧が完了していた。
「負傷者は?」
「当方の負傷者は一名です」
シュテファンがルークを指さす。無茶をする上官への皮肉だったのだが、どうやらそれには気付いておらず、ルークは一つ頷くとヒースへの報告を彼に任せた。シュテファンは諦めたように肩を竦めてその命令に従う。
「ルーク卿、もうすぐ殿下が到着されるのだろう? ここは任せてくれて構わないから、一度戻られたらどうか?」
ジグムントが砦の後始末を申し出る。ルーク等フォルビア騎士団の仕事はここを制圧しただけでは終わらないのだ。肝心なラグラスに逃げられているので、その行方も追わなければならないし、今夜着く予定のエドワルドが到着すれば、その護衛もしなければならない。
逃げたラグラスが引き返してくるかどうかは微妙だが、それでも幾分かの兵力は残しておく必要があり、後始末も含めてそれを傭兵団が引き受けてくれるのは非常にありがたかった。
「分かりました、それではお願いします。私はマーデ村に寄ってから城に戻ります」
さすがに血で汚れた衣服のまま城に戻るのはまずいと思い、ルークはマーデ村で着替えてから城に戻ろうと考えた。だが、この時すでにヒースの命令で村には陣が敷かれ、ベルクの部下との面談を終えたヒースが村に向かっていた。そして2人が村に着くのはほぼ同時だった。
「お前、その腕どうした?」
案の定、ヒースにその怪我を気付かれて咎められ、嘘がつけないルークは淡々と事実を正直に報告した。
「もう少し自分を大事にしろ」
ヒースは己の補佐官に拳骨を一つ入れると、治療が済んだら陣で待機するように命じた。特にこういった非常時には何かしておきたい彼にはこれが一番きつい罰のようで、ルークは顔をひきつらせていた。
ベルクがサントリナ領を発つという知らせを受けたエドワルドは、アルメリアに留守を任せ、重鎮達にはその補佐を頼んで予定よりも5日早く皇都を出立した。
立ち寄ったワールウェイド領では先行して自領の騎士団の配置の最終確認していたアスターと合流し、マリーリアに見送られて彼等は再び南に向かい、日が沈む前にフォルビアに到着した。
急使のラウルから報告を受け、城を避けて通る決定を下したエドワルドはグロリアの館の跡に立ち寄った。ここで第2、第3大隊と合流し、本陣が移されたマーデ村に移動する事となったのだ。館の敷地は残骸が散乱しており、全部隊の飛竜を着地させる余裕はない。そこで丘の東の麓に彼等は簡易の陣を用意した。
出立をずらした他の大隊はまだ到着しておらず、今はまだ、アスターが指揮する第1大隊の竜騎士とエドワルド付きの侍官であるウォルフ、そして逃亡防止の縄がかけられているゲオルグが同行しているのみである。彼は別の隊に任せることも考えたが、見える場所に置いた方が良いというエドワルドの一言で決定した。半年の間に多少の分別を身に付けた事もあり、当人も至って大人しくしている。
ただ、久しぶりに会うゲオルグとウォルフは、互いにどう接していいのか分からないようで、心なしか距離を保ったままである。エドワルドもアスターもこればかりは当人同士の問題なので特に口を挟むことなく静観していた。
「こんなに……」
むき出しとなった土台と辺りに散乱する残骸。そしてその間からは雑草が生え、吹き溜まりとなる場所には枯れた落ち葉が積もっている。
秋に救出されてからも来る機会のなかったエドワルドは廃墟となった館の光景に絶句する。その後ろに控えているアスターも同様に言葉が無く、2人はその場にしばらく立ち尽くした。
「悪意ある人の手により破壊されたこの地に、再びダナシア様の恵みがもたらされんことを……」
母屋の玄関があった場所にエドワルドは花を供えて神酒を振りかけた。簡素化されているが、故意に破壊されたこの地を清める一連の儀式を行い、エドワルドは改めてこの館の再建と家族との再会を願った。
「少し歩いてくる」
合流するにはまだ時間がある。アスターが背後に控える竜騎士に目を向けると、2人が歩き出したエドワルドの後についていく。エドワルド自身も以前ほどではないが鍛錬を再開しているし、飛竜達が周囲を見張っている。それでも気を許すわけにはいかず、念には念を入れての事だった。
既に日は沈み、月が出ていた。月光が照らす荒れ果てた庭と残骸となった館の光景は物悲しい。それでもエドワルドは辛うじて残っている土台に昇り、少しでも記憶の中と符合する物を探そうと試みるが、それは徒労に終わる。
「……フロリエ……コリン」
2人の髪を使ったお守りを握りしめる。溢れた涙が零れない様、空を見上げると、高く昇った月が歪んで見えた。
バササ……
その時、不意に羽音が聞こえてきた。感傷を振り合払い、エドワルドは身構えると、琥珀色の物体が自分めがけて飛んでくる。エドワルドは長年鍛えた身のこなしでそれをむんずと捕まえる。
クワッ、クワッ、クワァァァ
エドワルドが掴んでいたのは見覚えのある小竜だった。首元を掴まれ、羽をバタつかせて暴れているが、嫌がっているのではなくて、どうやら喜んでいるらしい。
「ルルー? いる……のか? 彼女が?」
クワッ
エドワルドの問いを肯定するかのように首を掴まれたままの小竜は羽を広げて応えた。
「彼女の所へ案内しろ」
エドワルドが手を離すと、ルルーは彼の頭の上を旋回した後、庭の東側へ向かって飛んでいく。エドワルドは我を忘れてその後を追う。一方で少し離れた場所で警護の為に控えていた竜騎士達は、突然走り出した主の姿に気付くと慌ててその後をついていった。
伸び放題の植え込みを避け、散乱する瓦礫を飛び越えながらエドワルドはルルーを必死に追った。程なくして小竜を呼ぶ声が聞こえてくる。
「ルルー、ルルー、戻ってきて」
1年ぶりに聞く最愛の人の声が聞こえる。この先には四阿があった。彼女と娘が散歩の途中に好んで立ち寄っていた四阿が。エドワルドが最後の障害となった植え込みを飛び越えると、開けた場所にでた。目の前にはあの四阿が有り、そこには腕に何かを抱えた彼女と驚いた表情を浮かべるティムの姿があった。
「フロリエ!」
「エ……ド……」
エドワルドの呼びかけに驚いて固まった彼女の肩へルルーがとまる。まるで褒めてくれと言わんばかりに一声鳴くが、2人はそれどころでは無かった。
「私は夢を見ているのか……」
「エド……」
エドワルドは呆然と呟き、感極まった様子の彼女は言葉に詰まる。それでも彼の方へ近づこうとするが、荒れた庭園は足元が悪く、彼女は何かに躓く。
「フロリエ」
エドワルドがいち早く彼女を抱きとめる。夢でも幻でもなく、この1年の間会いたいと願っていた愛しい人が腕の中にいる。2人は感無量で抱き合った。
ふぇっ、ふぇっ、ふぎゃぁぁ!
互いに抱き合う腕に力が入りすぎたらしい。苦しかったらしく、彼女の腕の中にいた赤子が抗議の泣き声あげ、彼女はエドワルドから体を離した。
「ごめん、ごめんね、エルヴィン」
肩に止まるルルーはしっかりと赤子の顔を見据え、母親の顔をした彼女は赤子を一生懸命宥めている。抱いているうちにお包みがめくれて赤子の頭が露わになった。
「その子は……」
身に覚えはたっぷりある。加えて僅かながらでも月光の下で映えるプラチナブロンドが赤子の出自をはっきりと主張していた。
「私にも抱かせてくれないか?」
最初の驚きが過ぎ去ると、言いようのない喜びが沸き起こってくる。エドワルドが声をかけると、彼女は少し驚いたような表情を浮かべたが、すぐに笑みを浮かべてまだぐずっている赤子を差し出した。
「さあ、エルヴィン。お父様ですよ」
初めて抱く息子は思った以上に小さくて柔らかかった。今は涙にぬれているが、頬はふっくらとしていてとても健康そうである。泣いているのでよく分からないが、顔の造作は妻に似ている様な気がする。そして自分と同じプラチナブロンドを受け継いでいるのが嬉しかった。
「タランテイルの子だ」
1年前の内乱では、この子を宿した体で逃避行を続けたのだと思うと、このたおやかで気丈な妻が一層愛おしい。そしてそれが自分の不始末から来たものだと思うと、その不甲斐なさに情けなくなってくる。
「本当に苦労をかけた。すまない」
赤子を左腕で抱き、右手で妻を抱き寄せる。彼女は腕の中で小さく首を振った。
「貴方の所為では無いわ」
「フロリエ……」
しばらくの間そのままで見つめ合った2人は唇を重ねた。
「殿下!」
無粋にもエドワルドの部下が追いついて来て声をかけてくる。ティムはいつの間にかいなくなっているが、腕の中にいる女性と、気配に気づいて姿を現した彼女の護衛の姿に彼等は訝しんで剣に手をかける。
「控えよ。我が妻だ」
エドワルドが鋭く命じると彼等は恐縮して頭を下げた。状況はイマイチ飲みこめないが、それでも彼等に取って唯一と言っていい程の存在でもあるエドワルドの命令に無条件で従う。今は邪魔をしない方が良いとようやく察した2人は四阿の周囲を警護するべくその場を離れた。
その2人が離れたのを確認し、エドワルドが妻の護衛に謝罪の目礼を送ると、彼等も元いた場所へ戻って行く。
「……コリンは?」
「ティムが呼びに行ってくれたみたい」
「そうか……」
エドワルドは四阿の石造りのベンチに己の長衣を敷くと妻を座らせてまだぐずっている息子を預ける。そして自分もその隣に腰かけた。互いに見つめ合い、手を重ねているだけで胸が一杯になり言葉がなかなか出てこない。
それでもエドワルドは先日強行したアスターとマリーリアの婚礼の様子を語り、彼女は故郷の村でのコリンシアの様子やエルヴィンが産まれてからの話をポツリポツリと語り合う。
そんな話をしているうちに、エルヴィンは疲れたのか母親の腕の中で指を吸いながら寝入っていた。エドワルドは久しく訪れる事のなかった穏やかな気持ちで眠る我が子を眺めた。
「故郷の祖父と話し合って、名前は養父に付けて頂いたの」
「故郷? では、記憶が戻ったのか?」
エドワルドの問いに妻は小さく頷いた。エドワルドは顔を綻ばせ、彼女を抱き寄せた。
「君の本名を知りたい。教えて貰えないだろうか?」
「……フレア・ローザ……」
「ん?」
彼女は家名を名乗る勇気が持てずに口籠る。その様子にエドワルドは訝しみながらも、彼女が名乗るのを辛抱強く待った。
「フレア・ローザ・ディア・ブレシッド……」
呼吸を整え、ようやく告げたその名にエドワルドは驚いて目を見張る。それでもその事については何も言わずに額に口づけると、立たせた彼女の前に跪いた。
「フレア・ローザ嬢。貴女には苦労ばかり掛けるふがいない男ではあるが、改めて申し込みたい。私の妻として生涯を供にしてもらえないだろうか?」
「エ……ド……」
「愛してる、フレア。結婚して欲しい」
1年前と変わらずに向けられる熱い視線と言葉にフレアの目からは涙が溢れる。
「……はい」
オリガの言った通り、彼女の懸念は杞憂で終わった。フレアは小さいけれどもはっきりとした声で2度目のプロポーズに応える。
「フレア」
エドワルドは立ちあがると彼女を抱き締める。今度は彼女が胸に抱いている己の息子に配慮して力を加減した。
「父様!」
慌ただしい足音が近づき、振り返るとコリンシアをおんぶしたティムと、その後に従うオリガの姿があった。
「コリン」
「父様!」
ティムの背中から降ろされると、コリンシアは一目散に父親に駆け寄ってくる。見ない間に随分と背も伸び、何だか大人びた気もする。
エドワルドも四阿から出て娘に駆け寄る。瓦礫に躓きそうになりながら駆け寄り、胸に飛び込んで来た娘をしっかりと受け止めて抱きしめた。
「父様……」
「コリン!」
エドワルドの腕の中で泣きじゃくるコリンシアはもう何も言えず、ただ父親にしがみついていた。そんな娘の額にエドワルドは何度も何度も口づける。
「おかえり、コリン」
そんな2人にフレアもそっと寄り添う。1年前、内乱によって隔てられた家族が、今ようやく再会を果たした。
砦の後始末を終え、ジグムントはホッと一息ついた。
暴動に乗じて砦を制圧したのは夕刻だった。飛竜を動員して起きた火災を鎮火させ、知らせを受けて駆けつけてくれたフォルビア騎士団と協力し、その後始末が済む 頃には既に日はとっぷりと暮れていた。
逃げたラグラスへの警戒をまだ解く訳にはいかないが、大概の事はフォルビア騎士団が対応してくれる。少しくらいはゆっくりさせてもらおうと、ジグムントは延焼していない棟の比較的きれいな部屋を借りて仮眠をとろうと体を横たえた。
「ジグムント卿! 大変です」
目を閉じる間もなく、配下の傭兵が血相を変えて部屋に飛び込んで来た。
「ラグラスが見付かったか?」
「いえ、そうではないのですが……」
歯切れの悪い答えだが、とにかく来てほしいと言われ、仕方なしに寝台から体を引きはがした。そして言われるまま古い砦の崩れかけた露台に出ると、砦の周囲をグルリと飛竜が囲んでいた。その数は20騎にも及び、2個大隊に相当する。
「応援が来たのか?」
「わが国の竜騎士ではありません。ジグムント卿のお知り合いではないのですか?」
フォルビア騎士団の小隊長は青ざめている。もし、ベルクが雇った傭兵ならば、応援が来るまで砦にいる人員で応戦する事になる。負けないにしても甚大な被害を被る事になるのは確実だった。
取り囲む竜騎士達をよく見ると、フォルビアの小隊長が指摘する通り、彼等の装具はまちまちで、この半年の間に見慣れてしまった群青の装具が1つも無い。いかにも寄せ集めといった様子ながら、待機している飛竜達は良く訓練されているのか落ち着いており、無駄な動きが見受けられない。
「誰か来ます」
騎士を乗せた飛竜が2頭、飛び立って砦に近づいてくる。緊張が走るが、相手の竜騎士達に害意は無いらしく武器を手にしてはいない。
「お騒がせして申し訳ない。貴公らはタランテラの竜騎士だろうか?」
砦の城壁のすぐ外側にとまり、露台に出ているジグムントに声をかけてくる。ジグムントはそうだと答えると、自分の飛竜を呼び寄せ、フォルビアの小隊長と共に彼等の近くに降り立った。
「俺はこの国に雇われている傭兵だが、一時的にこの砦の管理を任されている。こちらの連れがタランテラ所属の正式な竜騎士だ」
「……ジグムント?」
声をかけて来た竜騎士が騎竜帽を脱いだジグムントを見て目を見張る。そして自分も騎竜帽を脱いで素顔を曝した。
「お前……ディエゴか?」
会うのはそれこそ10年ぶりである。共に命を懸けて妖魔と戦っただけでなく、他人には言えないやんちゃな武勇伝も数多く残してきた仲間だった。実家に帰って渋々ながら家を継いだと聞いていたが、10年の歳月を経て立派になった姿がそこにあった。
「そうか、お前がいてくれるなら話は早い。ここがラグラスとかいう奴が占拠していた砦か?」
「そうだ。昼間に暴動が起きて、奴は僅かな手勢と共に脱出した。タランテラ側による制圧が完了し、事後処理が済んだところだ」
「ふむ……奴は?」
「居場所の目星はいくつか付けているらしい。殿下が到着され次第、捕縛のご下命があるだろう」
「なるほど」
ディエゴは頷くと何やら考え込む。
「ところで、お前が連れて来たのはどこの兵だ?」
「それは……まあ、各国から?」
「ほう……随分と良い御身分になったようだな」
「いやいや、こき使われているだけだ。行われる審理の見届け役となられる方々とそのお供だ。昔、こっちにいた事があると口をすべらしたもんだから、案内役を頼まれてしまった」
口ではそう言っているが、ジグムントが見る限り旧友が身に付けているのはどれも一級品である。かなりの権限を許された地位にあるのは明白だった。
「取り込み中だし、いきなりこの大編隊が行ったら困るだろうな。とりあえず総督閣下にお伺いを立てるから、返事が帰って来るまでお前らはここで少し休憩するといい。まあ、何にももてなしは出来ないが」
「そうしてもらえると助かる。何しろ年寄りが煩くてな。ついでなんだが、うちの上司は殿下にお会いしたいそうだ。その段取りも頼んでいいか?」
「俺だってまだ会ってないんだぞ?」
「頼むよ」
「まあ、総督閣下に頼んでみるが、そのかわり、お前、羽振りが良さそうだから奢れよ」
「勿論だ。恩に着るよ」
ジグムントは小隊長に指示を与え、自分も砦に戻ろうと飛竜に跨ろうとして動きを止める。
「そういや、リーガスを覚えているか?」
「おう、懐かしいな」
「あいつ、ロベリアで嫁さん貰って、この間子供が生まれた。その他に養子が6人いて大所帯だぞ」
「それは賑やかだな。面倒事が終わったら祝ってやろう」
「おう、そうしてやってくれ」
2人はそう言って別れ、それぞれの陣へ交渉結果を報告するべく戻って行った。
離れ離れだった家族がようやく再会しました。
ナイスアシストなのに、再会した喜びが勝って誰もかまってくれないルルーがちょっと不憫。
でも後で好物の甘瓜をたくさんもらったらしい。
ジグムントが所属する傭兵団にタランテラへの派遣を要請したのはディエゴでしたが、この砦にそのジグムントがいると思っておらず、思いがけない再会となったのでした。




