第五話 絶望
「な、何、でこ、んなこ、とに…」
アベルと城の中に入るとそこはもはや地獄(2回目)だった。
お城の金目の物は全て盗まれていたが肝心なのはそこじゃない。
「いない…攫われた…?」
どこにも人の気配が無かったのである。
「おーいロゼル。ここに魔法が使った形跡がある。これは…テレポートテレポートだな…」
「てことは!」
怒りで顔が引き攣る。あいつらはこの城を!この国を荒らしてのこのこと帰って行ったんだ!
「そうなるよな…」
アベルも悲しそうだ。
「今、この国にいるのは俺たちだけか?」
俺はハッとしてアベルに聞く。
「あーうん。あいつらの死体合わせないんだったら。」
「だったら一旦危険は去ったんだ。まずは食料とか住居を整えよう。」
「そうだな。いつまでも怒りに身を任せているようじゃあ見える物も見えなくなる。」
そう言って特に否定せずに了承してくれた。てかどんな名言だよw
「まず食料何だが、これは地下倉庫に盗られてなければあるはずだ。」
そう俺はアベルに伝えると地下倉庫に向かい出した。地下への入り口は城の裏にある。
「よしッ。思ってた通りだ!」
倉庫は見つからなかったらしく食料は健全に俺たちを迎えてくれた。
よく待ってくれていた!あの時のハンバーグ!前食べたハンバーグも何個かあった。
その事をアベルに伝えると、アベルから一つ提案があった。
「お前。力が欲しいか!」
悪役のセリフ…
「まあ要するに特訓しないかって事だ!」
「成る程ね。オッケー」
そういうことかよ〜面白くないなぁ。