第一話 プロローグ
異世界転生に異世界転移。
そんな奇跡により、世界は何度も危機を逃れた。
沢山の冒険が綴られ、御伽噺のような英雄の物語でいっぱいになった頃、ついに他の世界同士を繋ぐという神の力と同等の能力者が生まれる。
この能力の解析を続けた結果、異世界間へと飛ぶ技術が開発されるようになり、異世界に飛んでしまったものたちの手助けや、能力を手に入れて暴走してしまった人々にも手を差し伸べることが可能となった。
こうして生まれたのが、異世界救助隊。
異世界関係のトラブル、全てに対しての何でも屋だ。
今ではもうこの話を知らない人の方が少ないほど、あらゆる世界で共通の常識となっている。
「ミドロ〜、ちょっとこれ!」
「うん、いつも通りで大丈夫だよね。
いってきまーす!」
木で作られた手作り感満載の箱。
その中には、キャベツだの人参だのたくさんの野菜が詰め込まれている。
それを運ぶのが、普段の俺の仕事だ。
世界は何個も存在していて、その中でもたくさんの生命が存在している。
そんなことは、いつからか一般常識となっていて俺が 住むのもそんな世界の一つに過ぎない。
異世界には色々な不思議が存在する。
魔法だったりとんでもない技術だったり、それこそ本の中に出てくるような超パワーだったり。
でも、それらは俺の世界には存在しないものだった。
手を伸ばしたら何か出てくることは無いし、努力次第でどうにかなるものでも無い。
いわば、何の能力もない。
そんな世界に住むど真ん中の一般人、それが俺だ。
昔は、異世界を旅することにも憧れてよく修行なんて言って遊んでたっけ。
しかし、それが叶わない願いであることを俺はとっくに理解できてしまっていた。
今の世界に不満があるわけではない、むしろ好きだ。
こうして誰かに頼られて、自分なりに必死に生きている。
特段刺激があるわけじゃないが、それでも満足できる。
俺の家はずっと外れにあって、母との二人暮らし。
だからこうやって野菜を集落まで下ろすのも、俺にとってのルーティンとなっている。
周りを見れば、すでに朝日が登り始めていた。
眩しさが強くなっていく感触に目をこする。
今日は何だかやけに、外の景色が明るい気がしてそれが自然的に発生したものではないと気づくのが遅れたのはまだ朝で、頭が回っていなかったからだろう。
目の前にどんどんと青白い光が集まっていく。
それは想定よりずっと明るくて多くて、気づけば視界を奪われた。
目を強く閉じてしまったのは防衛反応というやつなのかもしれない。
少し時間が経ち、じわりじわりと光が無くなっていく感覚を覚える。
ようやく目を開けれた時、目の前には一人の少女が困ったように、立ちすくんでいるのだった。
黒く艶やかな長い髪は後ろで纏められ、黒縁の眼鏡が特徴的。その身なりも制服的な、きちんとした格好。
その第一印象は真面目そうだな、といったところだ。
その表情には困惑と衝撃が入り混じり、ようやく一言
「……え、何……これ…」
とボソリと告げる。
どうやら、彼女も今の状況を理解しきれていないらしい。
俺も、見たこともない不思議な現象に戸惑いはしたがその戸惑いから現象の正体を予測して、正解かどうかを確かめるように声を捻り出した。
「これって……異世界転移?」
彼女はゆっくりと顔を上げ、俺のことをじっと見つめてくる。
かと思えば、周りを勢いよく見渡して景色を確認する。その後、ようやく俺の言葉の意味を理解できたようだった。
「え、えー!?
どど、異世界転移?どうして私なんですか!?」
「俺に聞かれてもな……」
何の脈絡もなく、気づいたら別世界に飛んでしまっていた。多くはないが、そんなケースが存在する。
異世界転移、次元移動、世界間ワープ。
様々な言い方がされているが、その原因自体は未だに全く解明されていないそうだ。
俺の世界では神の気まぐれ、なんて言い方で勉強した。
それほどまでに謎の現象である。
まさか、そんな光景に立ち会うことがあるとは。
勿論、こういった場合の最善なんて俺には分からない。
自分なりに少しだけ頭を捻ってみる。
「こういう時は、えーと……
どうすれば良いんだろうな……………
よし、とりあえずこの集落のリーダーに
相談してみよう」
結局、自分ではどうすることもできないという結論に落ち着く。
野菜のついでだ、一旦集落の中心まで行ってみよう。
そう提案した俺の言葉に素直に頷き、彼女は俺の後ろにつける。
こうして、再び長い一本道を歩き始めた。
その間、彼女と言葉を交わすことはできない。
なんとなくだが、話しかけづらかった。
俺の周りに同世代が少ないことが原因かもしれない。
結局、気まずい空気感のまま目的地に辿り着くことになった。
長く感じる時間をようやく終え、目的地のドアを叩く。
「ばあちゃん、入るよ」
周りの建築物に比べても一際大きいその家。
俺たちの長、いわば集落のまとめ役が住む場所だ。
盗みに入る、なんてことをする必要もないほど自給自足で暮らしているこの集落では、家にも簡単に入ることが可能だった。
「あれ、ばあちゃんいないの?
人を連れてきたよ」
「……なんだミドロかい。
最近耳が遠くてね、今日もありがとう」
部屋の奥から、目的の人物が現れた。
小さい頃から良くしてもらっていて、今でも野菜を届けにくる対象の一人であるため、かなりの顔見知りだ。
俺は、親しみを込めてばあちゃんと呼んでいる。
「ん、おや?
集落にこんな可愛い子、いたっけね?」
目を丸めて驚くばあちゃん、無理もない。
集落内の狭いコミュニティだ、全員家族といっても遜色のないレベルなのだ。
新しく人が来る、なんてことはばあちゃんの長い歴史でも初めてのことなのだろう。
「ル、ルノです、あの、初めまして。」
ルノ……そういえば名前を聞けていなかった彼女は自己紹介をして、礼儀正しく頭を下げる。
流石のばあちゃんも状況を理解したらしく、「ほお」と感嘆の声を上げた。
こんな状況、俺たちの常識では異世界転移しか考えられない。
「そうか……どこか遠くの世界から、これはこれは……」
ばあちゃんが頭を下げるのに合わせもう一度ルノも頭を下げる。
ルノが頭を下げたまま、下唇を噛んでいるのが目に入る。
当たり前のことだ、急に自分たちの常識が通用しないかもしれない別世界に飛ばされて生きていかないといけないのだから。
隠そうとしたって、緊張も不安も彼女の心を蝕み表面に浮き出てくる。
「ミドロ、あんたの抱えてる野菜。
まだ家にいくらかあるかい」
「……うん、もちろん」
「じゃあ、持ってきな。
これから、盛大に宴を催すからね」
ルノは、思っていたのと違う反応に驚き顔を上げる。
確かに異世界転移した人間に風当たりの強い世界があることも、俺は知っている。
異世界転移する理由は転移先の世界がこれから不吉な事態に巻き込まれる、つまり転移者は疫病神であるとする考えも存在するからだ。
でも、例えそうだったとしても目の前にいるのは普通に生きていたはずの少女なのだ。
当たり前に、いまの状況に孤独を感じたり寂しくて泣き出しそうになってしまう。
ばあちゃんはそんな悲しみを理解してあげられる。
そういう優しい人であることは長い付き合いの中で
理解しているつもりだ。
「異世界転移っていうのは、神様の気まぐれなんて習ったもんだ。
もしかしたらルノちゃんは、私たちを助けるためにやってきてくれたのかもしれない。
だから、たっぷりお礼をしないと罰当たりだろ?」
ルノは膝を落として、ただただ泣いていた。
でも、それはもう悪い意味での涙ではない。
どうやら、心配する必要は無さそうだ。
その後は本当に大忙しだった。
何度も家を往復して、野菜を運んだり集落の人間たちをかき集めたり。
気づけば、日が落ち始めて夕食にはピッタリの時間になっている。
こうして、大勢の人々が集落で一番の広場に集まり宴が開催された。
皆、普段の疲れを忘れるようにご飯を食べてお酒を飲んで、それぞれに楽しそうにやっている。
どうやら、ルノもとっくに泣き止んで楽しそうにしているようでなんだか安心した。
「あの……ちょっとだけ良いですか?」
そう言ってルノが手を挙げたのは、飯をおおよそ食べ終わってみんながゆったり雑談をしていた頃合いだった。
今日はルノのための集まり、と言っても過言ではない。
全員の注目を集めることには成功する。
「あの、よければこれからはお客さんじゃなくて仲間として過ごしたいです。
えっとつまり、私にも仕事とか、その……やらせていただけることがあればやりたい……」
皆んなは、そんな様子をポカンと見つめていた。
ルノは顔を赤らめて、照れた様子を見せる。
どうやらキャラじゃないことを言ってしまったらしい。
「……どうでしょうか?」
皆、一様に周りをキョロキョロと見まわす。
少しして、全員の顔が一気に緩んだ。
「もちろん、これからどんどん仕事教えるよ。
めちゃくちゃハードかもしれないけどな!」
「基本、面倒くさかったらミドロに投げればいいから」
大きく笑い声が上がった。
俺の扱いが悪すぎるが、とりあえずそのことは置いといておこう。
ルノは恥ずかしそうにしながらも嬉しそうに微笑む。
そんな表情を前に、彼女を受け入れることを拒否できる人物などいるはずもなかった。
「あれ、そういえば……」
何かを思い出したかのように集落の一人が声をあげる。
「この世界にも来るんじゃないか、異世界救助隊!」
少しして、全体から歓声が上がり始める。
どんな世界も救ってしまうヒーローのような存在なのだ。
なんだかんだ喜ばずにはいられない。
「それこそミドロなんて嬉しいんじゃないの〜?」
「そうだよな、昔はよくごっこ遊びなんかしたもんな」
急に話題が俺の方に向いてくる。
確かに、昔は憧れたものだった。
「そんなこともあったね、会えるならサインとか貰っちゃおうかな」
「そうだな!俺たちも貰うとするか!」
また笑いが起こる。
そう、異世界間のトラブルに救助隊はセットなのだ。
ルノがここにいる以上、いずれやってくるのだろう。
複雑に笑う俺の顔をルノはただ、じっと見ているのだった。
そうこうしている内に時間は経っていき一人、また一人とどんどん住民がこの場を後にする。
その人数が最初の半分になり始めた頃、ようやく解散となった。
俺とルノは皿を洗ったり、掃除をしたり後片付けを任せられた。
作業をしながらも、雑談が弾む。
「本当に何から何まで、集落の皆さんには感謝しかないです」
「うん、凄く良い人たちでしょ?」
「はい……」
噛み締めるように返事をしてくれるルノ。
気づけば彼女とも普通に会話できるようになっていた。
緊張を解けた、そういう意味では今回の宴は非常に意義のあるものになっていたのかもしれない。
「……そういえば、異世界救助隊のことなんですけど。
ミドロ君の夢…だったりするんですか?」
「夢、と言っても昔の話だけどね。
俺の父さんがそういう、異世界に関する資料とか集めるのが好きだったからさ」
「好きだった……ですか?」
「あー、もういないから」
隣で皿を洗っている俺のことを見上げるルノ。
その顔色はどんどんと青ざめていく。
「す、すいません。
私、本当に気も遣えないで」
「いいよ、物心着く前の話だし。
俺にとっては、集落のみんなが家族みたいなものだ」
これこそ、気を遣ったわけじゃない。
本心から、そう思って言っているだけだ。
ルノにもそれが伝わったようで、
「はい、本当に安心できる感じがします。
私も、ここまでずっと不安で何か溢れ出しそうで……」
「え、もしかして能力みたいな?」
「はい、確証はありませんがそうだと思います」
異世界転移した時、かなりの確率で起こることがある。
それが、特殊な能力の発現だ。
適応するための進化、世界を救うために神から与えられた力、これまたたくさんの説が存在するがこれを扱うのはそう簡単じゃないという。
たくさんの英雄伝の中にも、異能の扱いに苦労したというエピソードがたくさん存在したほどだ。
おそらく、ルノにもそれが芽生えたのだろう。
「でも、もうきっと恐れることはありません。
皆さんが私と関わってくれる時、なんだか心が落ち着いてもう大丈夫って言われてる気がしちゃうんです。
とっても不思議な気持ちです」
ルノはそう言ってまた笑った。
ふと、異世界転移者は世界を救うために転移したとする説を思い出す。
だけど、彼女が世界を救う必要なんてないと思う。
それこそ、そんなことをさせないために異世界救助隊がいるし、そんな責任感で追い込みたくもない。
この世界では穏やかに、楽しく暮らしてほしい。
その願いはきっと、俺だけのものではないはずだ。
こうして、俺は帰路につくことになる。
ルノは、ばあちゃんの家に住むことになったらしい。
長い一本道を歩きながら、何故か頭の中には昔の夢のことが巡り続けていた。
次の日、起きて一気に降ってきた身体の疲れから昨日の宴のことを思い出す。
それは夢ではなかったようで、いつもの日常にほんの少しだけ変化が訪れた。
いつも通り、野菜を抱えて道を降りるとばあちゃんの家の前でルノが手を振っている。
「お疲れ様です、早速持っていきますね」
彼女は規定数の野菜を手に取ると、家の中へと駆け込んでいった。
「おばあちゃん、これどうすれば良いですか?」
「んー、ちょっと待ってね。
今行くから〜」
そんな会話をドア越しに聞いて、どうやらルノもこの世界に馴染んでいる、少なくともばあちゃんとは上手くやれていることを理解してより一層安心する。
こんな感じで、ルノが農作業に参加したり皆での話し合いに混じっていたり、仕事終わりに雑談をし合ったり。
集落全体に活気が増したような、そんな生活を三日ほど送っていたが、異世界救助隊は現れない。
いつ来るかなんて俺たちには全く分からないが、こうして時間が経ってくると、みんなきっとルノとの別れが惜しくなってしまうだろう。
もちろん、俺もその例外ではない。
ルノがここに来てから五日が経った頃。
俺とルノは、荷物を抱えて歩いていた。
「……そうなんです。
やっぱり人と話すのは難しくて、相槌がやっとで」
「まあ、みんな優しいから練習くらいに思って大丈夫だと思うけどね」
雑談交じりに歩くのは普段はほとんど歩かない山道。
もちろん、色んな考えや職業の人がこの世界には存在していて、今向かっているのもそんな理由で険しい道の先に住んでいる人たちである。
それこそ、そんな場所に物を運べるのは俺たちみたいな若い世代だ。
これでもルノがいてくれたおかげで、多少楽にはなっている。
「本当に、すごい景色ですね」
そんなルノの声に改めて景色を見る。
いわゆる断崖絶壁で、落ちやすいため道なりにロープが張ってある。
なんとなく雄大な感じがして昔からお気に入りの景色の一つだ。
「ミドロさん、止まって!」
そんなルノの焦った声が急に耳に入ってくる。
しかし、その声の意味を理解するには時間が足りなかった。
張ったロープに身体全身でぶつかり、そのまま体勢を崩して背負い投げのように一回転、身体が宙を舞う。
誰が悪いかと言えば、完全によそ見をしていた俺だ。
そのまま俺は下へと転がり落ちる。
「いてて……」
溝の最下層、どうやら膝を擦りむいてしまったようだ。
ここら辺はゆるい角度で滑り落ちるため意外と大怪我をすることはない。
小さい時も、よくここから落ちて怒られたりした。
とはいえ、ルノには心配をかけてしまっているに違いない。
急いで声をかけて、戻るとしよう。
「ルノ……」
「ミドロさん、いやあああああああああああ!!」
だが、そんな呑気な考えは一瞬でぶち壊される。
ルノの悲痛な叫びが周辺に響き渡った。
それだけでは済まない。
突然崖の上から一気に水が傾れ込んできた。
天気は特別荒れてはいない、それでもこうして水が押し寄せてきている原因について、一つだけ覚えがある。
「ルノの能力……!」
ルノはどうやら、俺が命の危機に瀕していると思ったらしい。
それが原因で彼女の心は不安定に陥り、こうして能力を暴走させてしまった。
水流は勢いを更に増している。
「ルノー!聞いてくれ!」
声をかけてみるが、届くことはない。
このまま勢いを増し続ければ、集落自体にも危機が及ぶかもしれない。
俺にはどうすることもできない、何かを変えれる程の特別を、俺は持てていないのだから。
……何故だか分からない。
もしかしたら誰かが手を差し伸べてくれるなんて、馬鹿げたことを思っただけかもしれない。
それとも、ただ必死でもがいていただけかも。
ただ、手を上に向けて必死に伸ばす。
俺には何も出来ない、頭ではそう諦めていたはずなのに
「ルノ!届け、届け!」
瞬間、俺の身体の周りを光が巡る。
その黄金の光はまるで願いを叶えるみたいに俺を上に打ち上げる。
「うわあああああああああ!」
あまりにも常識から外れた物理法則にただ驚く。
それでも、そんな興奮も不安もとりあえずは胸にしまっておかないといけない。
まずは、ルノを助けないといけないのだから。
周りはとっくに水に浸かり、その水流は渦を巻くように暴れ回っている。
その渦の中心、完全に力が抜けて絶望に涙するルノの姿を捉えた。
この不思議な現象に、頭の理解が追いついていないにも関わらず、本能的に性質を理解していたのかもしれない。
空気を蹴り付けるようにして、彼女の元まで一瞬で
向かっていく。
本当にすごいスピード、それでもその手を取ることが出来た。
「ミドロ……さん?」
「ごめん、不安にさせた……
本当にごめん」
お互い向かい合い、ただただ涙を流す。
水は一気にその場から引いて無くなっていった。
最悪の事態を回避することには成功したらしい。
「あの、さっきの力って……」
ようやく落ち着いてきた頃、ルノがそう聞いてくる。
俺は言い淀む、なんせ俺自身が何も分かっていない。
自分には能力とか無いんだと思っていた、実際小さい頃は何度も試した程だ。
何故今こうして力が目覚めたのか、本当によく分からない。
ただただ己の手を見つめる。
だが、そんな気持ちの整理もさせてくれないようなとんでもない音が耳に入ってくる。
エンジンだったりプロペラみたいな音だ。
「今度は何!?」
俺の純粋な疑問に、ルノが上を指差す。
全体が覆われるほどに周りが陰ってくる。
それほどの巨大な船が宙を舞っていたのだ。
「おーい!」
まだまだ衝撃が終わることはない、今度はその船から二人の人間が落下してきた。
背中に背負っていた何かの機械から火が吹き出し、スピードを調整しながら俺たちの前に落ちてくる。
落ちてきた二人のうちの片割れ、男の方が声を上げた。
「さっきまでのお前ら、見せてもらっていた!
……というか本当は助けに入ろうとしていた」
その後、一瞬膠着する。
何を言おうとしているか分からないが、到底予想もできないことなのだろう。
だが、結果的に発言したその言葉は遥かに俺の予想を上回る衝撃を与えることになる。
「うーん、もう単刀直入に言うか!
俺の権限において、お前ら二人を今日から異世界救助隊の仮メンバーとする!」
「……はあ?」
こうして、俺が過ごしてきた平穏な日々は終わりを告げ、新たなストーリーのページが捲られることとなる。
これは、そんなストーリーのほんの序章だ。
ご覧いただきありがとうございます。
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