第5章 という訳で女子フットサル部創設
皆さん、こんにちは大根侍です、負け犬達の反省会は、いやー
ようやく、百合百合なストーリを描くことができます。
それでは、本編をど
四天王一同『誰が負け犬だ!』
ぎゃぁぁぁぁぁぁ
レバンテ垂水1番館店 サイゼリヤ
イタリアの飲食店で料理は安く、庶民から人気の店だった。
陽達はテーブルに座って、祝勝会を開いていた。
「えぇ、それでは球技大会フットサル優勝を祝して、乾杯!」
陽はグラスを上げた。
『乾杯』
一年四組のフットサルに参加したクラスメイト達もグラスを上げた。
「まさか、私達が優勝するなんて。」
「夢にも思わないよ。」
「…陽ちゃんの最後のダイレクトシュート、かっこよかったね。」
「ねー。」
「流石、私達のエースだね。」
「私、少ししかでてないけど。」
瑞姫達はワイワイ喋りながら、注文した料理を待った。
「………はい、皆さん注目。」
陽が真顔で全員に声を掛けた。
「んっ?」
「何?」
瑞姫と千裕は陽に顔を向けた。
「………この場にいるメンバーでフットサル部を作ることにしました。」
「はっ?」
「フットサル部?」
「私、サッカー部に入部出来なかったから、フットサル部を作ることにしたんだ、それでフットサル部のメンバーだけど一緒にやらない。」
陽は話を瑞姫達に振った。
「無理ならいい、別にいいよ。」
「……そんなの聞く必要はねえぇ。」
その話に小百合が答えた。
「私はフットサル部に入部する。」
小百合はニッコリ微笑んだ。
「………わっ、私も。」
「私も入ります。」
「じゃぁ、私もマネージャーします。」
「ゴレイロは任せて!」
全員が即答に答えた。
「皆、ありがとう。」
陽はほっこりと笑顔を見せた。
「………盛り上がっているところ、失礼します。」
すると、スタッフが割って入ってきた。
「お待たせしました、ご注文の料理がです。」
そう言い、沢山の料理を運んで、テーブルの上に置いた。
「あっ、どうやら出来たいみたいだね。」
「うぁ~、美味しそう!」
「……いい臭い。」
その後、陽達は美味しそうに料理を口に運んだ。
麺や六三六 垂水店
「……結弦ちゃん、チャーシュー頂だい。」ズルズル
「…………ヤダ。」ズルズル
「…味しいね、夕華ちゃん。」ズルズル
「……うん、そうだね。」ズルズル
反省会として、四天王の四人はカウンター席で肩を並べて座り、少し寂しそうにラーメンを口に運んだ。
「……替え玉たのんでいいか。」
「ほどほどにね。」
「はぁ~、ラーメンじゃなくて陽ちゃんをすすりたかったな。」
奏はため息を漏らした。
「問題発言よ。」
隣に座っていた夕華が奏の脇腹に手刀をかました。
「なぁ、月島。」
結弦が夕華に話しかけてきた。
「何?」
「………今日の試合、なんで、パスをしたんだ。」
「…………。」
夕華は黙り込んだ。
「前まではあんなに自己中心的なプレイだったのに。」
「……確かに。」
「夕華ちゃんらしくなかった。」
美琴と結弦は首を傾げた。
今まで、中学三年間、公式試合や練習試合でも一切、誰にもパスを出さず、自分のプレイスタイルだけで戦っていた、夕華が誰かに託しパスをしたのだ。
これは異例中の超異例である。
「…………勝つためには自分のプレイスタイルにこだわって、いたって仕方ない。」
夕華は真顔で言った。
「………勝つため?」
結弦は首を傾げた。
「えぇ、陽に勝てるなら、誇りもプライども捨てる覚悟よ………本気で陽に勝ちたい。」
結弦はそう言い、持っていた箸を力強く握りしめた。
「………そうか、本音がきけてよかった。」
結弦は納得した表情で、ため息をついた。
「でも、今度からは俺に頼れよ。」
結弦はグラスの入った水を飲み干した。
「一緒に陽に勝とう。」
結弦は夕華に目を向けた。
「……結弦、ありがとう。」
夕華は結弦に感謝した。
「私達のことを忘れないでね。」
「次こそ四天王の意地見せてあげよう。」
美琴と奏も話に割り込んだ。
「………うん、そうだね。」
その後、四人は楽しく会話をしながらラーメンを余すことなく平らげたのだった。
そしてなんやかんやあって、月日は流れ
球技大会を終えた二週間後
垂水山陽高校
グラウンド内で活気のいい声が響いていた。
「………よし、反撃開始。」
ゴレイロの小百合が味方チームの美琴にボールをパスした。
「夕華ちゃんパス!」
ボールをトラップした美琴はそのままボールを夕華にパスした。
「任せて!」
夕華はボールをトラップした。
「させない。」
「行かせない!」
そこに結弦と千裕が立ちふさがる。
「……美琴。」
夕華はボールを美琴にパスした。
「奏!」
ゴレイロの幸が突然叫んだ。
「うん、任せて!」
奏が美琴に張り付き、動きを封じる。
「美琴ちゃん!」
美琴の横のサイドにいる、陽が手を振った。
「……陽ちゃん。」
美琴は強引に奏を引っぺがし、陽にパスした。
「よし。」
陽は向かってくるボールをそのまま
「そこっ!」
ダイレクトシュートした。
ピー
「……赤チーム一点。」
審判の瑞姫がホイッスルを鳴らし
「うん、分かった。」
得点係の菜穂は、得点板の赤チームの方に一点入れた。
「…………取り返すぞ。」
結弦は周囲に指示を出した。
下辻唯奈「………分かってる。」
唯奈は元気のいい声で返事をした。
「次こそ、止める。」
結弦は気合を入れて、叫んだ。
球技大会を終えた、翌日、陽は自分を含めた瑞姫達6人と夕華達四天王を足した4人で合わせて、10人のメンバーで女子フットサル部を作った。
監督は競艇と競馬が趣味のぐーたらメタボ古典教師の山田源太郎先生である。
作戦は陽と夕華の二人で作戦をたてるため、山田は着飾っただけのただのお飾り監督である。
しかし、やるときはやる教師でもある。
役者がそろったところで、フットサルのポジションや他の役割を分担した。
女子フットサル部 部員まとめ
陽 部長キャプテンアラ
夕華 副部長(副キャプテン)ピヴォ
美琴 部員アラ
奏 部員フィクソ
結弦 部員ピヴォ
千裕 部員フィクソ
幸 部員ゴレイロ
小百合 部員ゴレイロ
瑞姫 マネージャー
菜穂 マネージャー
山田教師 コーチ兼監督
そして、陽に憧れて入部した一年生の下辻唯奈がフィクソというようになんやかんや、あって部活としてまとまった。
キャプテンの陽がチームの仲を深めて協調性を高め、副キャプテンの夕華が作戦を練って指示を出し、引っ張っている。
そして、部員達は陽と夕華を信じ自分を磨いた。
時々、女子サッカー部の部員達にちょっかいを掛けられるが、結弦と夕華にシバいて追い出している。
今日は人数を4対4に分けて、ミニ試合を行っていた。
赤いゼッケンを着た、夕華、美琴、小百合、陽の赤チームと青いゼッケンを着た、奏、結弦、幸、唯奈に分けた青チーム、試合を行っていた。
現状況では、3対5で赤チームが勝っていた。
ピー
瑞姫「10分休憩です。」
審判の瑞姫が笛を鳴らし、合図を送った。
「………一息入れよう。」
「…………そうだな。」
「………次は止める。」
「………疲れたー。」
奏達は口々に呟き、ドリンクを飲み一息入れた。
「……休もう、ユカちゃん。」
「えぇ、少しでも休んで体力を回復させよう。」
二人が休憩を取ろうとした時だった。
「おい、日下部、月島、ちょっといいか。」
お飾り監督の山田が二人に声を掛けた。
「山田先生。」
「どうしたんですか。」
陽と夕華が山田に返事をした。
「………お前ら、明後日予定あるか。」
山田が急に変な質問をしてきた。
「予定はないですけど。」
「………それがどうしたんですか。」
陽と夕華は首を傾げた。
山田「………明後日、総合運動公園のスタジアムで練習試合が行われるらしい。」
「練習試合ですか?」
夕華は首を傾げた。
「………あぁ、ウチの女子サッカー部と栄光高校との試合だ。」
「………えっ、栄光国際。」
「………あの有名な。」
夕華と陽は驚愕し、息を飲んだ。
神戸市垂水区の山にあるキリスト教主義の高等学校。
栄光大学附属高等学校略して栄光高校
学校の建物はレンガでできていて、教会が立っている少し不思議な学校で、この学校の女子サッカー部は全国、高校女子サッカーの大会でベスト4に入る常連の強豪校でもある。
その中に一人の天才がいた。
16歳でイギリスにある最強の女子サッカーのクラブチーム『ロイヤル・クラウン』に入った天才サッカープレイヤー、日下部澪が入学している。
日下部澪はただの天才サッカープレイヤーではない、U―20女子サッカーワールドカップで日本代表に入るほどの実力を持っている。
「………それでどうだ、見に行かないか。」
山田はそう言い、ポリポリと頭をかいた。
「サッカーだが、フットサルと似たスポーツだから何か学ぶことが出来るかもしれないぞ。」
山田は頭をかきながら語った。
「……学ぶことですか。」
陽はボソリと呟いた。
「あぁ、行きたい奴は明後日の朝8時にバス停で集合と皆に伝えてくれ。」
山田はそう言い残し、その場を去っていった。
「………サッカーか。」
「………確かに何かを学べるかもね。」
夕華は納得し、軽く笑みを浮かべた。
「………うん、行こう。」
陽は楽しそうに微笑んだ。
その後、休憩時間を終えて、また、赤と青のチームに分かれて試合をしたのだった。
数時間後
垂水駅西口店にあるセブンイレブン
「……ちょっ、まだ入れるの。」
「うん、あとコロッケパンとメロンパンに………。」
陽は次々と買いたい物を夕華の持っている買い物籠に入れていった。
明後日の練習試合の時に食べる昼食を女子フットサルメンバー、全員分を買っていた。
「……あとは、クリームパンかな………あっ。」
陽は棚に置いてある、ある雑誌に目を止めた。
それは、週刊女子サッカーの雑誌だった
「……女子高校サッカーの雑誌だ。」
陽は目をつけ、雑誌を手に取りページを開いた。
『高校女子サッカー優勝候補の『四神』が動く』
四神とは、東西南北にいる今有名な、4人の高校女子サッカー選手達の異名である。
京都府 誠忠学院の金色の虎
白虎の金藤勇菜
沖縄県 琉球高校の火炎の鳥
朱雀の火神美海
東京都 東京国立学園の自然を纏いし龍
青龍の木場美弥子
北海道 小樽高校の水神の守り亀
玄武の水天宮真巳
の4人はどんな、試合でも楽々とハットトリックを決めて世に名を轟かせたのだった。
しかし、陽が見ているのは、別の記載文字だった。
「今日も載ってる。」
陽はボソリと呟いた。
『最年少の天才女子サッカープレイヤー 日下部澪、イタリア戦 8―0で圧勝。』
日下部澪の記事に目を付けた。
「……やっぱり、すごいな。」
陽は目を輝かせながら、雑誌のページをめくった。
雑誌には日下部澪の特集記事やインタービューの記事などが細かく記載されていた。
『……日下部澪、高校女子サッカー3連覇なるか‼』
「……もっと頑張らないと。」
陽は闘志を燃やし、店を出て行こうとした。
「その前に会計を済ませないと。」
そこに夕華が突っ込みを入れて止めた。
「………あっ、そうだったね。」
陽はうっかりしたのか、舌を出した。
数分後
買い物を終え、袋を持ってコンビニから出ると
「……陽ちゃんみーつけた。」
「………結構、探したぞ。」
「………もう、危うく警察のご厄介になるところだったよ。」
向こうから奏、結弦、美琴の3人が陽に抱き着いた。
「最後の言葉は聞き捨てならないんだけど」
夕華が美琴の言葉に食いついた。
「………ん~、陽ちゃんの肌もおいしい。」
奏はそう言い、陽の頬を甘噛みした。
「………今日もパンツの色、確認しておくか。」
結弦は陽のスカートをめくる。
「え~と、今日のお尻の触り心地はと。」
美琴は陽のお尻を揉む。
「………ちょっ、皆、辞めてって。」
陽は涙目になりながら懇願する。
「………はぁ、本当にあなた達は。」
夕華はやれやれと肩を落とした。
すると、向こうの道路からパトカーのサイレンが響いた。
数十分後
舞子駅前交番
交番の屋内
「……君達ね、どうしてあんなことしたの。」
警察官は目の前に正座する3人に質問した。
「………。」
「…………。」
「…………。」
結弦、美琴、奏は警察官の前で黙り込み、正座していた。
理由は、垂水駅のコンビニの外でやったふしだらな行為である。
「……友達としてのスキンシップをしていただけです。」
「……調教していただけです。」
「……私色に染めたようとしただけです。」
3人は真顔で堂々と答えた。
(……この子達、学校で一体何を学んでいるんだ。)
警察官は頭を抱えて、悩み込んだ。
「……君達はコンビニ前で襲っていた子が好きなのか?」
警察官は3人にもう一度、質問した。
「…はい、私は同性恋愛愛好家です。」
「………レズビアンが趣味なので。」
「……百合が好きなんです。」
3人は率直に答えた。
ガタッ
警察官は受話器を取り
「……こちら舞子駅前交番、危険な異常者がいるので、応援を求める。」
垂水警察署に応援を頼んだ。
同時刻
栄光大学附属高等学校
横浜の赤レンガ倉庫を思わせるような建物でキリスト系主義の男女共学の学校。
野球、バスケットボール、そして、サッカーといったスポーツでは全国大会まで行く強豪校で名を広めていた。
校舎の片隅にある女子更衣室で謎のうめき声で響いていた。
「あっ、ダメ、先輩もうやめてください!」
「だめだめ、お仕置きはこれから!」
「………あっ、ちょっ、そこは。」
「ほらほら、もっと反省しなさい。」
「………ごっ、ごめんなさい。」
「……声が小さいよ。」
「この前の試合で足を引っ張って、ごめんなさい!」
「ふふ、よく言えました、はい、ご褒美。」
「あぁぁぁ!」
更衣室の中で二人の女子生徒が下着姿で不純同性行為を行っていた。
数十分後
「………はぁはぁはぁ。」
疲労し汗だくになって悶えて床に横たわっているのは、栄光高校女子サッカー部レギュラー、一年生、センターバックを任された黒髪、ショートヘアの冬島双葉は荒い息をした。
「ふぅ、ご馳走様。」
同じく、悶え出た汗をタオルで拭い、スポーツドリンクを飲み干すのは、栄光高校女子サッカー部レギュラーメンバー、三年生、巨乳巨尻で鮮やかな桃色のウェーブのロング髪をなびかせるディフェンダー、有馬渚は満足そうに呟いた。
「双葉ちゃんって本当、いじめがいがあるわね。」
「……はぁはぁ、有馬先輩、もう一回してください。」
双葉は恍惚な表情で、渚の手首を握った。
「もっと、虐めてください。」
汗だくになりながら、双葉は渚に懇願する。
「もう、我慢できません。」
うずくませながら、双葉は呟いた。
「へぇ、じゃぁ、もっといじめなくちゃね。」
渚は意地悪な笑みを浮かべ、二葉に手を伸ばした。
「やめろ、バカ。」ボカ
背後から双葉の頭に蹴りを入れた。
「もう、なんなのよ、光莉ちゃん。」
渚は蹴られた、頭を撫でながら後ろを振り向いた。
「まったく、後輩いびりもほどほどにしろよ。」
背後にいたのは栄光高校女子サッカー部のレギュラーメンバー、3年、副キャプテンで特徴はキリッとした目を持つ、黒髪ボーイッシュヘアのシャドー城崎光莉だった。
「たくっ、この前も練習で相手校の部員に手を出しやがって。」
光莉はやれやれと肩を落とした。
「しかも、玩具に成るまでいじめて、監督が相手チームの監督に頭を下げていたぞ。」
「えぇ、だって、あの一年のフォワードの子、結構、可愛かったから。」
「だからって、シャワー室に連れ込んで、悶絶させるなんて大問題だぞ。」
「むっ。」
渚は不機嫌そうに頬を膨らませ、二葉を抱いた。
「そういう、光莉ちゃんも相手チームの子達を数人くらい剥いて、ベッドの上で抱いてたじゃない。」
「ふっ、有紗よりはマシだ。」
光莉は開き直った。
「あんたに言われたくないわよ、コスプレ男女。」
皮肉を込めて光莉に言ったのは、栄光高校女子サッカー部のレギュラーメンバー、爆乳金髪のポニーテールで鋭い目つきでメガネをかけているセカンドフォワード、湯村有紗は鋭い視線を送った。
「また、監督に怒られるわよ。」
「よく言うぜ、先週、3軍の一年に手を出して、ベンチ送りになったくせに。」
光莉は冷めた目で見つめた。
「そうだよ、エッチなことはほどほどにしようよ。」
渚はそう言いつつ、双葉の胸を鷲掴みで揉みしだいた。
「あぁぁぁ、ダメ。」
双葉は我慢できず、悲鳴を上げた。
『お前が言うな!』
光莉と有紗は突っ込んだ。
実は渚、光莉、有紗の3人は栄光高校の女子サッカー部の『三凶獣』という異名を持つ、強者達である。
そして、ちょっとした同性の性行為で色々と問題をおかしているが、不純異性行為ではないということなので、サッカー協会や教師達から色々と目をつぶられている。
すると、今度は部屋の扉が開き
「あなた達、何をやっているの。」
天才サッカープレイヤーの日下部澪が入ってきた。
黒いロングヘアの髪をお嬢様結びにし、凛々しい蒼い瞳を4人に向けた。
「澪ちゃん。」
「澪。」
「遅いぞ、澪。」
渚、有紗、光莉は入ってきた澪に目を向けた。
「澪ちゃんもどう、一緒にする。」
ニッコリと微笑み、渚は抱いている双葉を見せた。
「遠慮しておくわ。」
澪はすんなりと断った。
「むく。」
渚は不機嫌そうに頬を膨らませた。
「それより、監督からの伝言よ。」
「監督から?」
「どんな、伝言?」
光莉は首を傾げた。
「今度の練習試合の相手は垂水山陽高校よ。」
「垂水山陽。」
「あぁ、あのデカい橋の近くにある。」
渚、光莉、有紗は口々に呟いた。
「明後日、朝9時半に練習試合をするから、今日の練習はほどほどにして明後日に備えるようにって。」
澪はそう言い、監督に渡され、手に持っていた相手チーム、垂水山陽高校の情報をまとめたファイルを光莉に渡した。
「はい、これは垂水山陽高校のデータ。」
「あっ、ありがとう。」
光莉はファイルを手に取り、受け取った。
「…………。」ムス
渚が横で不機嫌そうに眉をしかめていた。
「おい、どうしたんだ、渚。」
有紗は不機嫌そうな渚に問いかけた。
「垂水山陽高校の女子サッカー部の子達、プレーはいいけど調教しがいのある子がいない。」
渚は深々とため息をついた。
「サッカーの実力はそこそこ、あるけど、残念ね。」
渚は悶絶し気絶した双葉を膝枕で可愛がっていった。
「はぁ、最近、相手チームにいじめがいのある子がいないのよね、双葉ちゃんは別だけど。」
渚は双葉の髪を撫でた。
「確かに一理あるな。」
有紗が渚の言葉に賛同した。
「最近、相手チームに可愛げのあるこがいない。」
有紗はワザとらしく、ため息をついた。
「2軍、3軍の子達は殆ど虐めたし、澪は抱かせてくれないし、心が満たされない。」
有紗はそう言い、そっと胸を撫で下ろした。
「おい、もうその辺にしとけよ。」
光莉はこれ以上の問題発言はやばいと思い、止めた。
「まぁ、お前達の気持ちは分かる。」
光莉はそう言い、頬を赤くした。
実は光莉も心が満たされず、不満を感じていた。
「取り敢えず、今日はさっさと寮に帰って作戦会議をするぞ。」
有紗はそう言い、リーダーシップを取り指示を出した。
「はぁ、了解。」
双葉はぐったりしながら、言った。
「取り敢えず、双葉を保健室に運ぶぞ。」
有紗はうつ伏せになっている双葉を見て言った。
「えぇ、そうね。」
澪はボソリと返事をした。
その後、澪達は気絶した双葉を運び、保健室へと運んでいった。
つづく
えぇ、次のお話は『垂水山陽VS栄光高校①』です。
では、皆さんまたお会いしましょう。