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おいらが聖女  作者: ケモブキ
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グリフォン襲来

月1更新を忘れずにいて下さって本当にありがとうございます

 「あ!ミラリオス様いらっしゃいませ!筋肉のお姉ちゃんも!」

「はっはっは、バスター坊や元気だったかい?」

『グロリア……お前は領主の御子息に何という話し方を……』

「ん?バスター坊やはバスター坊やだぞ?リョーシュのゴシソクなんかじゃねぇよ。」

「あのねグロリア……領主の御子息って言うのは……」

「いやいや構いませんぞ聖女リンジー様、これは武器屋露切りの跡取りのバスターですじゃ。」

『すいません、後でゆっくり教えておきますんで。』


その時、窓からグリたんが顔を出す。


“キュワ?”


一瞬にして泣き出しそうなバスター。

だが増山は……


『“グリたん、ちょっとこの子乗せてもらえないか?”』

“それはいいけど助けて……”


どうも近所の子供達が集まって来ていた様だ。


『ごめんねバスター様、これグロリアが飼ってた馬なんだけどドラゴンに食われかけて死にかけたから大鷹と混ぜたキメラなんだ。』

「後ろ足にフォレストタイガー使ったんでそっくりじゃろう?」

『凝るなアホ親父!』


聖女パーティーが小芝居をしている中グリたんはバスターを背中に乗せて集まっていた子供達の方に近付いて行った。


「みんな!この子はドラゴンに襲われた馬をうちに来ている錬金術師様が助けた子なんだ。

前脚とかが足りなくて大鷹使ったんでグリフォンみたいに見えるけど大人しいよ!」

「こりゃグリたん係として御子息に付いてきてもらった方がいいんじゃないかオイ。」

「ダガシ、名案じゃが御子息が危険な目に逢ったらどうするつもりじゃ?」

「いい加減名前覚えろマグナス!

おっさんいつから駄菓子になったんだよオイ。」

『! バスター様降りて!みんなは露切りの中へ!』

「どうかしましたか?」

『グリフォンが寄って来てる!ここはおいらとニーズで何とかするからみんな避難して!』

「偉そうに言って本当に何とかできるんでしょうね?

目立ちたいって考えは無いのね?」

『リンジー、非難はせんでいい。

早く避難しろ乳無しエルフ。』


ばごっ!


「ああ、ありゃ嬢ちゃんが悪いなオイ。」

「あれでなかなか優しい所も有るんじゃがのう……」

「エインヘリヤル様でも女心は難しいですか……」

「今度はグリフォンか?」

「傭兵!おぬしはすっこんどれ!

今回はわしらに任せるんじゃ。」

『父ちゃん、あいつら敵意無いぞ?』

「何で来たんじゃ?」

『え……龍窟の魔族退治の礼と……グリたんの安否確認だって。

グリたんはそろそろ旅立たなきゃいけないんだがトラペゾヘドロンの原石見て飛び出して行ったから心配だったらしい。』

“なぁ人間のチビ、本当にお前が魔族退治したのか?”

『“おいらだけじゃねぇよ?帝国勇者が手伝ってくれたしな。”』

“ああお前は見ていただけか?なら納得できるな。”


リーダーと思われるグリフォンより少し小さいのが綾を付けて来る。


“止めんか!喧嘩をしに来たのでは無いわ!”

“しかし親父よぉ、ニーズヘッグもいないしこれならオレだけでも蹴散らせるぜ?”

{“ならばやってもらおうか跳ね返り。”}


ずいっと出てきた幼女を嘲嗤うグリフォンの顔が固まった。

ニーズヘッグが擬態を解いたのである。


{どうした?グリフォンの小僧。己より大きな者には歯向かえんか?魂喰い(ソウルイート)で生ける屍になりたいのでは無いのか……痛っ!}


張り扇を持ちグリたんに跨がった増山がニーズヘッグをしばいたのである。


『ニーズちゃん、せっかくこっちに喧嘩売ってるの取っちゃいけません(戦意無くしてビビってるの脅しちゃいけませんって言ってるでしょう)!』

{親方……本音と建前が逆……}

“ニーズヘッグに説教してるって……チビ何者だ?”

『曲者だ!』

「マスヤマさん……そのノリは聖女パーティー内以外では使えませんよ。」

“また美味そうな女が出てきたな。”

「何と言ってますか?」

『魔神テラ様が美味そうだって。』


爆笑する聖女パーティー。

一転恥ずかしそうなグリフォンのリーダー。

テラだけは満足げに……


「わたくしの魅力が解るのですか?」

『それ以前に神気を感じ取れて無いぞあのアホ。』

“あのサブリーダー本当にアホだったから……”

“おいその女を寄越せばお前たちは見逃してや……”

辺獄の雷(リンボサンダー)

コラお前何言った?』

“雷などが効くと思っているのかっ?”

雷牢(サンダージェイル)

効かないんなら出て来い根性無しのグリフォンよ!』

“エインヘリヤル様、怒りをお静め下さい。”

“エインヘリヤル?あのチビがか?”

「あ~!ダメだありゃ。

的確にチビの怒り所を居抜きやがったわ。

なぁマギー?」

「待てグロリア、あたしもヤバかったのか?」

『殺すとか食うとかじゃ無い限りそうそう怒らねぇよ。

お前のみ人間喰ってるな。

天之手力男(アメノタヂカラオノ)(カミ)、害獣駆除仕る(つかまつる)

双節棍(ヌンチャク)唐竹割り!』


一撃で昏倒するグリフォン。

増山はグリフォンの尻に手を当て……


『監視の焼き印、こいつがまた理に背く行動を続けるなら次こそ命を持って償ってもらう。いいな長老?』

“ははっ!寛大な御沙汰感謝致します。”

“長老、あたしは…”

“おお!そちらはお前を育ててくれたオークじゃな。

こちらのパーティーのお世話になって世界を回ってこい。

これをもって群送りとなす!”

『あれ?ムレオクリって悪さして放り出されるのかと思ってた。』

「嫌ですねぇ、出される事自体が群送りなんですよぉ。」

『ジャンヌもニコライもやってたな。』

「わしはグレて飛び出したからのう。」

「そうか、リッチになると聖邪反転呪かけてもグレた位で済むのか。」

「テラ様……それニコライ様が異常なだけですからね?

ところでゴールディーちゃん、露切りに避難させてた人々そろそろ解放しても良いんでは?」


ミツクニが言うまで全員がきれいに忘れて居たのであった……


『お~いみんな~!出て来て大丈夫だよ~!

もうグリフォンは来ないからね~!』

当初は「戦闘機」の小合がタヂカラオで増山がスサノオの予定でした。

こうなったのはひとえにアマテラスの所為でございます。

最近全然活躍しないし……

“勝手にこっちに遊びに来ても良いのじゃぞ?”

それじゃフレイヤさんが出なくなるし……

次回は9月30日午前0時更新予定です。

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