キャンサーズフォレスト
今月もよろしくお願いします
[ん?とーたん電話、かちゅみかや。]
『ハイもしもし……臭っ!ハナミズオークのちんちん出すな!』
“オークのちんちんって何しとん?”
『うちのオークのグロリアの所に攻めて来たのが居てな……』
しばらくおっさんエロ話とヲタ話なので割愛。
『んでヲタ話なんか?』
“いや、増っさんキャンサーズフォレストって聞いたこと無いか?”
『ああ丁度明日から向かうべぇってな。』
“しばらく待ってくれ。あそこ特殊霊波砲に曝された所らしい。”
『ああ瘴気噴き出してるってそういう事か。』
“んでな、小規模ダンジョンだった場所のコアがまだ稼働中で停止命令さえ受け付けんらしい”
『待て克っしゃん誰に聞いてる?』
“デミグラスのおっちゃん!詳しくはおでん様が言うと思うけど。”
『おおJUN元気だったか?』
“元気やで。ワンオフでマリアセレストとお猿こっそり作っとるけど。”
『JUNが作ってんのか?』
“わし部品整えてるだけ。
増山しゃんあのテールランプ何よ?ウインカービルトインされとるぞ?”
『あの当時そういうのが流行ってたからな。初期VTもGSXFWもあんな感じだったぞ。』
“んでTRACどうする?”
『あんなもん付いてるマシンで峠攻めるんお前位じゃ。』
“曲がりきったら軽くフロントブレーキ当ててやれば脱出早いぞ?”
『あっぶね~乗り方してたんだな。
クリッピングポイントでブレーキチョンか。』
“たまにフロント滑っとったけどな。アハハハハ。”
『笑い事か!良く転けなかったな?』
“シチュエーションに応じてブレーキやアクセルで後輪滑らすのよ。”
『JUN、克っしゃん転けて当たり前の乗り方しとるぞ?』
“あのカタナモドキ試運転でいきなりアクセルターンして博士笑ろとったがな。”
『まぁやるやろな~とは思ってたけどな。』
“よっしゃ、猿のエンジンラムエアジェットにしたろ。”
『OHC水平置き単気筒にしてくれ。』
“飛べんぞそれでは?”
『待てエアバイク作ってるのか?』
“はい。”
『いやはいでなくて……』
“クレームは渡した時に聞く。だからキャンサーズフォレスト行くなよ。”
『解った露払いしとく。』
“ってコラ!”
『早く来いよ?暇持て余したら行っちまうぞ?』
“行ったらお猿渡さねぇぞ?”
『お前に人の心は無いのか?』
“ふっふっふ
たった一つの命を捨てて、生まれ変わった不死身の体。”
『鉄の悪魔を叩いて潰す!克っしゃんがやらねば誰がやる?』
“そんなわけでキャンサーズフォレストは先が解らんのよ。瘴気に発癌性物質入ってる説もあるからエリクサーもいっぱい用意した方がいいしな。”
『解ったそっち集めとく。
ところで……おいら上月ルナか?』
“別にスワニーでもいいぞ?”
『中身おかんやないか!』
“ブライキングボスとかな。”
『せめて味方にしてくれ。』
“TMガンが開発中だ。”
『タカトクとかマツシロのエアソフトガン持ってきたら殴るぞ?』
“天才か?”
『マジでそのつもりだったのか?』
“オートマグお勧めやぞ?”
『あの当時のなら強力やがな……って待て!玩具持って戦わせる気か?』
“44マグナムを玩具とは……59口径の方がいいか?”
『嫌な予感がする。』
“片手で撃つと腕折れるぞ?”
『なんつーライフルを……』
“拳銃やで?小型宇宙艇用のバルカンファランクスの弾を使った15ミリ口径の……”
『そりゃあ腕折れるわ。アンチマテリアルライフル軽く凌駕してるじゃないか。』
“試作品はいつでも撃てるからな?”
『有るのかよ既に?』
“まぁ詳しくは次に会ったときにでも、んじゃぁな。”
……まぁあいつは本当に昔から変わらないなぁ……
『んでお前は何を調べてるんだ?ナイアルラトホテップ?』
「まさかアザトース様がマスラ王と封印したキャンサーズフォレストを調べに行く身の程知らずが居るとは思いませんでしたので。」
『はっはっは、
滅びたいならいつでも言え?
お前は人間を馬鹿にして嘲笑ってるが真に理解はしてないだろう?
それ故人間の気紛れで傷付いたりする。
更にお前の耐久性は通常の人間と変わらないんだな?
グロリアと殴り合ったらどっちが勝つのかね?』
「ほっほっほ、こんなかわいい豚ちゃんに私が負けるとか……」
ガン!グロリアのジャンピングアッパー!
「な……何なんですかこの豚獣人……」
『豚獣人じゃないんだよなぁ。』
混同される事も多いが豚獣人と知性豚鬼では体の頑丈さが倍近く違うのである。
『グロリア、帝国英雄が普通の人間が撃ったら腕折れる様な鉄砲作ったらしいんだが要るか?』
「どういうもんか判らんがもらえるならもらう。」
『シンさんの神弓ニーズヘッグと同じだと思っていい。
連射の効くニーズヘッグだ。』
ここで期待が高まりすぎたグロリアは実物を見て玩具だと思うのだが……
『まぁルナやリンジーならあいつも何か用意するだろう。光線銃とか反動無いのを。』
「おっさん達にはねぇのかオイ?」
『帝国英雄がどれだけの物を用意出来るから判らねぇよ?さっきの鉄砲は開発中の途中経過だからな?
だが逆に言うと英雄様が武器新調して一緒に行こうつってんだ。
危険性は恐らく大分減ると思うがな。』
「じゃあ次は何処に向かうんじゃ?」
『竜窟でエリクサーの材料集めだ。
こっちも用意出来る物は用意していこう。』
「テスカトリポカが敵のままなら楽だったんですが。」
『いやさすがにテスカトリポカから全部取ったら死ぬからね?献血システムで少しずつみんなからもらえば大丈夫だろう。
あとオークキング達は置いていくからみんなで孤児院作っておいてくれ。』
次の行動は決まった。だが……
『ナイアルラトホテップ?お前どうする?邪魔しないなら連れて行くけど?』
なし崩しでナイアルラトホテップ参戦です。
まぁこれは増山の思惑が大きいのですが……
次回は8月31日更新予定です