頭カチカチホットケーキ
キーンコーンカーンコーン。チャイムが鳴って休憩時間になった。
「ねぇ、かすみちゃん?問題出してあげよっか?」
椅子にもたれ掛かりながらほのかが聞いた。
「…いや、いいや。」
かすみは、スマホをスワイプしながら言った。
「わかった。じゃあ、問題です!」
「…毎回思うけど、問題出していいか聞く意味ある?」
「食べると安心するホットケーキはなーんだ?」
かすみの疑問を無視してほのかは笑顔で言った。
「…間違ってるから、それ。もう答え言っちゃってるし。食べると安心するケーキは?でしょ?」
「え、そうなの?」
ほのかはキョトンとした顔でかすみの言うことを聞いていた。
「そうよ。それじゃあ問題になってないじゃない。」
「そっか!わかった!じゃあ、気を取り直して…問題です!」
「…」
「食べるとホッとするケーキはなーんだ?」
ほのかはニヤニヤ笑ってかすみの方を見た。かすみはほのかの方に目を向けて言った。
「それだと答えがホットケーキだってすぐバレるでしょ?食べると安心するケーキは?よ。」
「あー、そうかそうか、なるほどね〜!えっと〜…じゃあ、改めまして問題です!」
ほのかは得意げに言った。
「食べるとホッとする安心ケーキはなーんだ?」
「安心ケーキって何よ!!」
かすみは立ち上がって言った。
「もうなぞなぞにすらなってないから、それ!ただの暗号文だから!」
「怒らないでよ!毎回毎回!私だって頑張って問題出してるんだから!かすみちゃんも真面目にやってよ!」
「真面目にやってるから怒ってるんでしょ!あんたが解くに至らない問題出すから、間違いを指摘してるんでしょーが!」
「ちゃんと出してるもん!私の問題をかすみちゃんが勝手に間違ってるって決めつけてるだけでしょ!問題です!ホットケーキで安心するのはなーんで?」
「名前がホッとだからでしょーが!もう、問題の解説求めてるじゃない!そんなもん問題として成立するわけないでしょ!」
「もう、かすみちゃん嫌い!頭めっちゃカチカチなんだもん!柔軟性のかけらもない!ホットケーキとは大違い!もう知らないから!」
そう言うとほのかは、ブーイングしてから自分の机に突っ伏した。
「誰が頭カチカチだ!私の頭は硬くない!あんたがふわふわし過ぎなのよ!…ホットケーキだけにねぇ!!!」
キーンコーンカーンコーン。チャイムが鳴って休憩時間が終わった。
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