12 視えない幸せってあるよね?
すっかり、久々になってしまいました。
ゴメンなさい。_(:3」z)_ (笑)
クリューはギルド職員のジュイを連れて、明日、以前住んでいた宿に行く事にした。
いや、正直に言うなら行きたくはなかった。
だけど、ギルドマスター直々に言われたし、依頼を受ける人がいないもんだから仕方がない。
依頼者に話をつけて霊媒師とやらを連れて行く事となったのだが、その霊媒師は本物なのかクリューは疑っている。
だって、視れるのなら自ら探して、霊と交渉すればいい。
話が通じるなら、ミクリが言うように憑いて来てくれる可能性があるのだから。
ーー明朝。
どんな胡散臭い奴が来るのだろうと、クリューはミクリを連れてギルドに向かった。
だが、待ち合わせの時間にはまだ大分あるので、朝食でも食べながら冒険者ギルドで待っていようと考える。
「なんか、顔が真っ青だね? ジュイ」
今日は早番なのか夜勤明けなのか、カウンターでジュイが水を飲んでいた。
保証人的な役目として付いて来る事になったギルド職員のジュイは、朝食どころではないのか顔が真っ青であった。もはや、白いと言ってもいい。
「クリューさん」
クリューがよろしくと話しかけたら、振り返ったジュイは泣きそうな顔をしていた。
「幽霊って、人を呪ったりしませんよね?」
「人による……って言うか霊によるんじゃない?」
人間が人に危害を加えるのと同じで、幽霊も生きていた当時の性格によるのでは?
そもそも、性格の良い幽霊なんて聞いた事がない。
「はぁぁぁ」
そう返したらジュイは、深い溜め息を吐いて胃を押さえていた。
何も考えずに依頼書を受けるからいけない。自業自得である。
「おばあちゃんはナニもしないよ?」
その会話を聞いていたミクリが、キョトンとしていた。
唯一、お婆ちゃんと話をした子だから、どんな人か良く知っているのだろう。
「だよね」
クリューは苦笑いしながら納得した。
だって、何かしていたのなら多分気付いたハズ。
「たまに、パパのとなりでねたり、いっしょにおフロにはいっていただけ」
「……っ!?」
驚愕の事実にクリューは苦笑いのまま固まった。
「あの、ミクリさん」
「なぁに?」
「え〜っと、アノお婆ちゃん、パパの隣で寝て……風呂まで入ってたの?」
「うん」
さも当然の様に言うミクリに、クリューは空笑いが漏れた。
あの婆さん幽霊は、人の私生活を勝手に覗き見していただけでなく、添い寝や風呂まで入っていたのか。
どうしよう。あの婆さん、痴女だよ。痴女。
ならば、幽霊の捕獲に行く前に、クリューは確認しなければいけない事がある。
ミクリをカウンター席に座らせながら訊いた。
「あの、ミクリ」
「なぁに?」
「お婆ちゃんには、私に憑いて来ない様に言ってくれるかな?」
あの部屋が好きで居ついていたのか、自分に憑いていたのか分からない。ミクリのおかげで離れられたが、添い寝するくらいには気に入られていたのだ。
また会いに行ったら、新居に憑いて来るかもしれない。それだけは勘弁願いたい。
「なんで?」
なんでじゃないんだよ。
悲しい事にミクリには分からないのか、可愛く小首を傾げていた。
「パパはミクリと2人で平穏に暮らしたの」
「へいおん?」
「何事もなく静かに?」
「わかった。おばあちゃん、いつもキヒキヒわらってたからウルサイ?」
「あ、うん、そうだね」
アノ婆さん、キヒキヒ笑ってたのかよ。
視えないし聞こえやしないけど、人の生活見てキヒキヒ笑う婆さんとは一緒には住めそうにない。
そういう霊だと分かったのなら尚更だ。
「わかった。おばあちゃんにはウチにはこないようにいう」
「そうして下さい」
クリューは一先ず、ホッと胸を撫で下ろした。
また引っ越さなければならなかった所だよ。
ん? というか、婆さんはあの宿から移動出来るのか?
移動出来るとして、何故クリューが引っ越す時に憑いて来なかったのだろう。引っ越し作業をしていれば、クリューが引っ越しするのは分かったハズ。
だが、その場に留まったのは浮遊霊ではなく自縛霊? だから?
ミクリが言ってくれた?
そんな事を考えてはみたものの、幽霊に詳しくないクリューに答えは出なかった。
クリューが朝食を摂りながら考えていると、ギルドの食堂の店員マリアがミクリに何かをコソコソ勧めていた。
「ミクリちゃん。今日はキングスターメロンがあるよ?」
「ほんとう!?」
「パパ、メロンジュースが飲みたいなって、お願いしてごらん? 優しいパパだから"いいよ?"ってーー」
「言わないよ!?」
マリアちゃん? 何を余計な事を言うのかな。
優しいパパだからなんて言い方をして、断れば悪みたいな教え方はヤメてもらっていいかな?
クリューは間髪を入れずにツッコんだ。
そんな言い方は教育上も良くない。
「「え〜っ」」
ミクリが可愛らしくプクリと頬を膨らませた。
店員マリアも同じ様に頬を膨らませている。
2人ともえ〜じゃありません。
「パパ、ケチだね〜?」
「ね〜?」
そんな仲良く首を傾げても、アホみたいに高いメロンジュースなんて頼まないからね。
クイーンベリーで1万なんだから、メロンなんて恐ろしくて値段なんて聞けないよ。
クリューは見つめる2人を無視し、朝食の残りを食べる事にした。
ミリーナは娘に、贅沢な暮らしをさせ過ぎだと思う。
◇ ◇ ◇
朝食を食べ終え、のんびりと珈琲を飲んでいると、ミクリが辺りを見廻しクリューに訊いた。
「パパはおしごとしないの?」
「ーーブッ」
クリューは珈琲を吹き出していた。
仕事しないのとはどういう事だ。
確かに、毎日仕事はしていないが、ミクリが来てからは冒険者として仕事をしていた。
今日も一応"仕事"の予定なのだが、ミクリから見たらクリューは無職に見えていたのか。
衝撃的過ぎて、クリューは軽く目眩がした。
「パパ、仕事をしていませんかね?」
ミクリのためには、冒険者以外の仕事をするべきなのだろうか? クリューは唸る。
「たまに"マモノ"とあそんでるだけ」
「「「…………」」」
クリューは苦笑いのまま固まった。
食事を摂っている他の冒険者からは、苦々しい笑いが漏れている。
魔物と遊んでいるだけ……。
そんな事を言えるのは、魔物の怖さを知らないズブの素人か強者である。ミクリは後者にしか感じないが。
第一、それを言ったら、ここにいる総ての冒険者は魔物と遊んでいるだけで、仕事はしていない事になるだろう。
無職の集まりが冒険者ギルドになってしまう。
「パパ、遊んでいるつもりはないんだけど」
「シチューのもととあそんだり、からあげニクとあそんでた」
「……」
ワイバーンや金糸鳥の討伐を遊びと言い切るミクリに、クリューは項垂れた。
この子に掛かれば、魔物討伐など遊びの延長なのかもしれない。
「アハハ、パパは一生懸命頑張ってるのになぁ」
「遊んでるか」
「可哀想に」
周りの冒険者から、憐み半分、揶揄い半分の野次が入った。
一生懸命に頑張っても、魔物討伐は仕事ではないらしい。可哀想にと。
だが、ミクリの次の言葉で、皆もクリュー同様に笑顔のままピシリと固まった。
「みんなも、いつもしごとしてない」
「「「…………」」」
クリューが魔物で遊んでいるのだ。
なら、同じ仕事を生業としている皆〈冒険者〉も遊んでいる事になる。
返す言葉もなく、冒険者達はさっさと食事を終えて、スゴスゴと食堂を逃げる様に出るのであった。
◇ ◇ ◇
ーーそれから、昼近く。
依頼書にあった霊媒師が来た。
歳は50過ぎで、自分より少し歳上くらいな感じだ。
形から入るのか、それが正装なのか、丈の長いフード付きローブを羽織っている。一見、司祭風である。
「貴方が"霊媒師"ですか?」
「そうです。私が依頼書の主から雇われている霊媒師、パワードど申します」
「パワードさん。えっとーー」
クリューですと、名乗ろうとしたらミクリが可愛い声で遮った。
「"れいばいし"?」
「そうだよ? この人が霊媒師のパワードさん」
ミクリには少し難しいかなと、クリューは優しく説明した。
霊と生活をしてみたい人のために霊を探していた事。そして、引き渡すのには、視える霊媒師が必要な事とを。
「このひと、れいばいしなの?」
説明を一通り聞いたミクリは、キョトンとしていた。
意味が分からなかったのかもしれない。そう思って、もう一度簡単に説明しようとしたら、ミクリから意外な声が上がった。
「なら、じぶんでレイをよべばイイのに」
「「「え?」」」
「だって"れいばいし"なら、レイをよべる」
「「……」」
ミクリの言葉を聞いて驚いたクリューとジュイは、霊媒師パワードを見た。
ミクリの言う通りに霊媒師なら、霊を呼べるのか? と。
「や、やだな。お嬢ちゃん。まだ、幼いから知らないかな? 霊媒師だからといって、霊は喚べないんだよ?」
ミクリの言葉に急に慌てた様子を見せたパワードは、ニコリと笑ってミクリやクリュー達に説明をした。
だが、そんな言い訳の様な言葉は、ミクリには効かなかった。
「ん? おじさん、よべないの?」
「よべないよ?」
「え〜? レイがよべないなら"れいばいし"っていわないんだよ?」
ミクリはパワードの返答にキョトンとした表情で、サラッと答えたのだ。
「「「え?」」」
その言葉にクリューやジュイだけでなく、何故かパワードも驚いた声を出していた。
「ママがいってたもん。ミクリはレイをみることができても、よぶことができないから"れいばいし"じゃないって。だから、おじさんもレイをよべないなら、ミクリとおなじ"れいのうしゃ"なんだよ?」
「へぇ」
クリューは感心した様に頷いていた。
なるほど、霊媒師は霊を呼べるから【霊媒師】。
霊を視れるけど喚ぶ事が出来ないのは【霊能者】。
ちなみに、霊媒師ならお祓いも出来るのだとミクリが説明してくれた。
クリューはチラッとパワードを見れば、顔を引き攣らせながら笑っていた。
「お、お嬢ちゃんは霊が視えるのか。だけど、幼いから知らなかったかな? 昨今じゃどちらも霊媒師と言うんだよ?」
「いわないとおもう」
自称霊媒師となったパワードは、慌てて言い訳じみた説明をしてみせたが、ミクリはサクッとブッた切っていた。
だが、おかげでクリューは、彼が霊媒師として胡散臭い事がハッキリと分かった。
「パワードさん。あんた、本当に霊が視えるの?」
ギルド職員のジュイが胡散臭い目で、パワードを見ていた。
元から、あまり信用していなかったのか、ミクリとの会話を聞いていたジュイも、クリュー同様に偽者かもと察した様だ。
「も、勿論だとも!! 失敬な」
パワードは憤慨した素振りを見せ、クリュー達を見た。
誰も信じていないと、分かった様だ。
「大体、呼ばれたから来たのに、そんな事を言うのなら帰らせてもらう」
と踵を返したものだから、クリューは思わず「嘘がバレたから逃げるのか」と笑っていた。
クリュー的にはこの依頼なんてどうでもいい。
だが、こう言われて逃げるのだから、彼は偽者なのだろう。
「貴方達は本当に失敬だな!! そんな無礼者とは同行出来ない。私は帰らせてもらう!!」
クリューの呟きが聞こえたのか、振り返って怒鳴るパワード。
ここで、冷静さを失う時点で胡散臭さに拍車が掛かるのだが、気付いていないのだろう。
パワードは足早に逃げる様に、スタスタと来た道を戻って行ったのだった。
小さくなっていく自称霊媒師のパワードの背を見つつ、ジュイが呆れて口を開いた。
「もしかしなくても、アイツ霊が視えないんじゃない?」
「だろうね」
「なんで、そんな嘘を吐いていたんだろう?」
「探してる体で、依頼者から金を貰ってたんじゃないかな? 探している風に見せとけば、定期的に報酬が貰えるだろう? 依頼者には、まだ見つかりませんって言っとけば、そうかで終わるんじゃない?」
「ひどいな」
ジュイの言う通りである。
いわゆる詐欺だ。
たぶん最終的には、連れて来ましたと嘘を吐いて、依頼報酬を得て終わりだろう。彼が視えない事を依頼主は知らないし、視えない事を立証する事は不可能なのだから、彼が言えば信じるしかない。
だが、実際に霊が視えるミクリが現れた。霊が視えるミクリがいなかったら、依頼者が諦めるまで永遠に毟り取れたに違いない。
詐欺行為は犯罪だ。一応、ジュイからギルドマスターに連絡をしてもらい、後日警ら隊に詐欺として調査してもらおう。
「で、どうする? クリューさん」
パワードがいなくなり、この依頼をどうするかジュイが訊いてきた。
確認する人がいなくなったからだろう。
「まぁ、とりあえず、お婆……霊は引き取る事にして、依頼者に渡そうか。依頼者が霊を欲しているのは事実だし」
あの部屋に放置していたら、次の居住者が可哀想だからね。
「マジか。あ……でも、あの霊媒師、霊が視れないんだから、俺達が連れて行った所で知らぬ存ぜぬで通すんじゃないか?」
それに連れてこられたら、仕事……寄生先がなくなる訳だし、クリュー達が嘘を吐いていたといいそうだ。
大体、視えないのに同居したいと言う依頼主の気が知れない。
いや、視えるのなら余計に信じられない。
「それな」
クリューは天を仰いだ。
依頼料はともかくとして、霊だけは引き取ってもらいたいし、あのエセ霊媒師はどうにかしたい。
詐欺行為をして、不正に報酬を得ているのは犯罪だ。
しかし、アイツが嘘だと立証するのは難しい。さて、どうしようか?
「ミクリちゃんは、マジで視えるの?」
クリューが言っているだけで、ジュイはそういう類いはあまり信用していない。
ミクリが嘘を言っているとは思わないが、視た事がないので信じきれなかったのである。
「みえるよ?」
クリューに聞いたつもりだったのだが、ミクリが答えた。
信用されていなくとも、幼いミクリには気にならないのかキョトンとしている。
「クリューさんは視えないんだよね?」
「だね」
「親だからは抜きにして、実際どう思ってます?」
娘可愛さで信じるのはなしで、親であるクリューは本当はどう思っているのかジュイは訊ねた。
「大人と違って、この子は下らない嘘は吐かないよ。ミクリが視えるって言うんだから視えるんだよ」
さっきの自称霊媒師パワードを揶揄して、クリューは言った。
忖度なしで、ミクリは視えると思っている。
「視えるかぁ〜。そこまで言うなら信じるけど、俺も一度くらい視てみたいな」
ジュイは好奇心から、なんとなく口からポロッと漏らした。
漏らさなきゃ良かったと後で後悔しても後の祭りだ。
「んじゃ、みえるようにしてあげる」
「え゛?」
ミクリがアッサリと言うと、ジュイの腰に何かをペタリと貼った。
「…………」
クリューは憐みの表情を浮かべた。
ミクリが貼ったのは、何やら恐ろしそうな文字が書いてあるお札である。その道の事は詳しくはないが、良くお祓い関係で額縁の裏に貼ってある様な紙の札だ。
お祓い用の紙札の霊視バージョンだろう。
ジュイの腰辺りに、服の上からだが湿布薬みたいに綺麗に貼られている。
「コレで、ゆうれいがみれる」
そう言って、満面の笑みを溢したミクリ。
そんな娘を見て、クリューは思った。この子、規格外のチートであると。
「ゆ、ゆ、幽霊がみ、視れるの!? え? 何をやったの!?」
視たいとは言ったが、視える事がないと思っていたからこその強みだ。
なのに、視える様にしたとはどういう事だ!?
怪しすぎるお札が貼られた事を知らないジュイは、ガタガタと身体を震わせクリューを見た。
冗談のつもりで言ったのに、貴方の娘さんは一体何をしたのですか? と。
「あ。あそこのキのカゲにいるユウレイは、アブナイからメをあわせちゃダメ」
いつでもどこでもマイペースなミクリは、そう言って数メートル先の木の横を差した。
勿論クリューは視えないので、木が立っているな……くらいにしか感じない。
だが、ジュイは違う様である。
見た途端に、奇妙な悲鳴を上げ腰を抜かして地面にしゃがみ込んだのだ。
視るなと言うなら、ミクリも指など差さなきゃイイのに、あそこと指を差されれば見る訳で……。
「◇+¥〈〉三」
何か良く分からない言葉を発して、ブルブル震えて泣いていた。
可哀想に、余程、怖いモノが視えたらしい。
「何がいるの?」
つい、好奇心で訊いたのだが、クリューも訊かなきゃ良かったのだ。
「パパもみるとイイ」
「え゛?」
ーーパチン。
もれなく、クリューの腰にもレイのお札が貼られてしまった。
マジですか? なんて事だよ。
「……っ!?」
ミクリさん? と言おうと思ったら、木の影にいる幽霊とバチリと目が……合った様な気がした。
何故、"合った"でなく"合った様な気"がしたのか。
ーーそれは。
ーー目ガ窪ンデイテ、ナカッタカラデアル。
ユラユラと小首を振りながら、ソレはゆらりとこちらに向かって来た。
「目がないのに、目が合う? 良く分からないけど逃げよう!!」
ミクリが良くないモノと言ったのだから、ソレは絶対に良くないのだ。
なら、近付いて来る幽霊とやらから逃げないといけない気しかしない。
クリューは慌てて、腰を抜かしているジュイを肩に担ぎ、ミクリを脇に抱えて走り出した。
周りが奇妙な視線を送ってきたが、クリューはそれどころではなかった。
ミクリがお払いを出来るかも分からないのに、捕まったら堪らない。
そもそも、捕まったとして、悲しい事にミクリが助けてくれる保障が何一つないのだ。
なら、逃げるに限る。
幸い、幽霊はユラユラとゆっくりした動きだった。
クリューは逃げきれると確信して、来た道を全速力で走っていた。ひたすら走る事、5分。
さすがに引き離せただろうと、ゼェゼェと息を切らして足を止めた。
ミクリだけならともかく、成人男性を抱えて走るのはキツい。
安心したクリューはビクビクして振り返えると、振り切れたのかいなかった。
ホッと胸を撫で下ろした瞬間ーー。
『捕まえた』
と、ソレは目の前にいたのであった。
「「ンギャーーーーッ!??!」」
静かな街に、クリューとジュイの絶叫が響き渡ったのは言うまでもなかったのである。
【余談】
ちなみに、ソレはーー。
「パパについてきちゃダメ」
チートなミクリが、ペタリとお札を貼って、いとも簡単にお祓いしたのであった。




