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お嬢様 平穏に過ごす 9


『アルト様、何をおっしゃいまして?わたくし、あなたのような女ったらしには一切興味がありませんのよ。顔をあらって出直してくださる?おーほっほっほっ!!』


・・・そう言えたら良いのに。

でも、こんなセリフを言ったら悪役令嬢に見えるし、おしとやかな令嬢風で断ればよかった?

・・・うん。

私の小さな脳をフル回転させても無理だ。

あの時点でスマートな断り方なんて思いつかない。

もし、そんなことが出来る方がいたら、教えてほしいです!


「いや・・・あの・・・。」

「まだ、正式に話はしていないが僕個人としてヴィクトリア家に興味があるんだ。商人貴族でありながら、盗賊を迅速に捕縛したあの強さ。うちの家と一緒になれば確固たる地位が得られるとおもうんだよね。」

「ですから・・・。」

「この僕の婚約者になるんだ。婚約者を持たない君にとってもいい話だと思うよ。」


ーーーーカチンッ


以前にフェイから『おじょーは冷静に見えてキレやすいッスね』と言われたことを思い出した。

私はその時『そんなことはない。フェイの勘違いだ。』とハッキリと言ったが・・・。

訂正します。

私はどうやらキレやすい性格らしい。

軍師としては違うのよ。

あれは、人の上にたつものとして責任をもって感情的にならないように常に気を付けているけど・・・。


(殴りたい!!!!)


それしか考えられない。


(下からアッパーで顎を殴って、そこから横っ腹に蹴って、あのすました顔をボコボコにしてやりたい!!)


アメリアの脳内では何度もアルトを殴っている構想ができ上がっている。

でも、そんなことをしたら問題になることが目に見えている。


(・・・1回落ち着きなさい。アメリア・ヴィクトリア・・。ここは冷静かつ穏便に逃げるが得策・・・)


「どうせ貴族の令嬢は嫁ぐしか出来ないんだ。だったら少しでも有益になる家に行ったほうが・・・。」

「申し訳ありませんが、貴方のその下らない話に付き合うひまなどありませんのよ。」


あっ・・・。

穏便にしようと思ったが、ついポロッも本音がでちゃいました。


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