表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
40/59

お嬢様 討伐する 4

「盗賊達よ!!これが最後の忠告だ!おとなしく降参をしろ!」

「はっ!誰がそんなことするかよ!!」


炎が徐々に中央へと迫って来る中、外側からイーゼスが盗賊達に向かって叫んだ。

しかし、盗賊達も諦めてはいない。

この切羽詰まった状況の中で盗賊のリーダーは顔がにやけている。

何か考えがあるだろうか。


(あの小僧は、まだ気付いていないな・・・)


きっと、無駄な悪足掻きをするだろうと思っている。

その油断を盗賊のリーダーは狙っていた。


(俺達が火を消しているなんて誰も思わないな。)


チラッと見ると炎の壁が徐々ではあるが低くなってきている。

これは、低くなっているのではなく内側から盗賊達が剣を使って草を刈り、燃焼量を抑えたのだ。

そして自分達は草を刈った所もしくは、元々草が生えていない地面に立ち、火傷をしないようにしていた。


(火が消え始めたら、一気にやってやらぁ)


盗賊達は剣を構え始めた。

狙いはもちろん教会。

相手は勝てると思って油断しているはず。


(やっぱり俺達はついているぜ)


しかし、盗賊達は気付いてはいない。

イーゼスがいる教会からのは内側の様子は見れないが、アメリアがいる木の上であれば見れる事を。

そして、それがアメリアが盗賊達の行動をよんでいる事も。


「フェイ、第二段階の合図を」

「了解・・・」


フェイは限界まで弓矢の弦を引いた。

向きは上向き。

盗賊達を狙う訳ではない。

これは合図なのだ。


「おじょー、いつでもいいですよ。」


アメリアは目を瞑り、深く深呼吸をする。


(大丈夫・・・。)


心を落ち着かせ、ゆっくりと目を開いた。

そして羽毛扇を左上まで上げ、もう一呼吸いれる。

指示の言葉など必要がない。

この羽毛扇を振り下ろすだけだ。


(全てはこの一手で終わる・・・。)


アメリアは、おもいっきり羽毛扇を振り下ろした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ