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お嬢様 討伐する 3

「リアの策通りに動いているな・・・。」

「そうですね。」


イーゼスは盗賊達を囲っている炎を見ていた。

最初は膝ぐらいまでの高さであった炎が時間が経つにつれて徐々に上がってきている。

しかし、その事に気付いているのば、イーゼスのみ。

盗賊達はこの炎を消そうと四苦八苦している。


「なんだっこれ!!火が消えねぇぞ!!」

「お頭!!俺ら完全に罠にはまったのですか!!」

「ばか野郎!!これが罠のはずがねぇだろ!!」

「くそっ!!なんでだ!!なぜ消えない!!たかが矢の火が燃え広がっただけだろう!!」


盗賊達は火を消そうと着ていたマントなどで扇うが、さらに炎が強くなる。

携帯で持っていた水をかける者もいるが、あまりにも火が強い為あまり効果がない。


「お・・・お頭。」

「なんだ!」


盗賊の1人が震えながら囲っている火に指を指す。


「この火・・・段々と俺達に近づいて来てませんか??」


盗賊達はこの結末を、何も出来ずにただ見ることしかできなかった。


(やっと、気付いたか・・・。でも、もう遅い。)


イーゼスは商会での事を思い出す。


『で、今回はどんな策でいくのか?リア。』

『火攻めで行こうと思って・・・』

『火攻め??あの教会って夜、凄い風が吹くんだっけ?』

『まぁ、弓矢は使えないけど、まとめて捕まえるにはちょうどいいと思ってね。ただ足止め役をどうしよかと考えているのよねぇ。』

『あぁ、さっき言っていた問題?』

『敵の足止めと、もしも討伐になった場合も考えるとロンが適切だけど・・・。』

『騎士団とか出会ったら面倒になりそうだな。揉め事になる可能性もあるだろうし。』

『私が出る訳にも行かないのよね。余計にややこしくなるしね。』

『それ、俺がやるよ。何かあっても対応は出来るしな。』

『ありがとう、お兄様。』

『これで、あいつらにとってもいい薬になればいいけど・・・。』


イーゼスはフッと思い出し笑いをした。

アメリアの作戦で確かに怪我人をほとんど出さずに成功はするであろう。

それに、もしこの火攻めが失敗したとしても対策は考えてある。


「ロン。」

「はい。イーゼス様。」

「もう、そろそろ第一段階は終了する。直ちに第二段階に進ませろ。」

「かしこまりました。」


(さぁ、仕上げと進めようではないか・・・。)

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