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お嬢様 罠を仕掛ける 5 クロームside

クロームが再び暴走します。


ガサッーーー


微かであるが誰かが草木を通っている音がした。

こんな真夜中に草むらを通るなんて普通はあり得ない。

近くに整備された道があり、月が出ていない新月に歩くなんて何かある。


「どうしたの・・・。クローム君。」

「誰かいる・・・。」

「えっっ!!」


マリアが驚いて声を出そうとしたが、ここで大きな声出してしまうと、こちらの場所がバレてしまうので、口に手を当ててふさいでもらった。


「も・・・もしかして盗賊ですか??」

「いや・・・この場所からではわからない・・・。」

「早くオーガスタ君達と合流しましょう!」


「危ないっ!」


キイィンーーー


クロームは前方から迫って来た相手と刃を交えた。

相手は全身、黒装束を着ていて何者かわからない。

男なのかどうか性別さえも・・・?

けど1つ言えることがある。


(こいつ・・・強い・・。)


剣を上から振り下ろしたというのに相手は、微動だにしていない。

しかも、短剣でクロームを受け止めている。

両手で振り下ろしている剣を片手で受け止めるって、想像以上に強い相手だと思う。


(もしかして・・・オーガスタ様を狙って・・)


この強さは、物取りとか盗賊の強さでははい。

どこかで訓練をされた傭兵。

直感でそう感じた。


「ちょっとはやるね。作戦まで時間があるから少し遊んであげようか・・・なっ!」

「くっっ!!」


また、相手の力が強くなった。

このままでは押し切られてしまう。


「クローム君!負けないで!!」


マリアから声が聞こえたが、相手に必死で何を言っているかわからない。

応援でもされているのか。


「ほぉ~。彼女に応援されてるね~。彼氏君??」

「えっっ!!か・・・彼女なんて・・・。」

「・・・がぅ。」

「へ?なんか言った?」

「彼女じゃない・・・。」

「えっ??」


「俺の好きな人は、軍師様だ!!」


クロームがそのまま相手を押し切り、致命傷を与えられそうとなったが、それよりも速く相手が後方に跳び距離をとった。


「軍師・・・・様??」

「そうだ!」


なんでこの事を言ったのか自分でもわからなかった。

しかも、黒装束相手に。

言っても誰の事だろうと、頭がおかしいやつなのかと思われるかもしれない。

でも、直感で言わなければいけないと感じた。

こいつに・・・目の前のこいつにマリアが彼女だと思わないで欲しかった。

クロームがはっきりと言うと、相手は短剣を静かに下ろした。

よく見ると肩が震えている。

また、攻撃してくると思い再び剣を構えた。

さてさて、相手は誰でしょう・・・。

次回、わかります!



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