表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
26/59

お嬢様 愚痴を聞く 3 イーゼスside

それから早数日・・・


「今のは酷いと思います!謝って下さい!」

「大丈夫ですか・・・っっどうしてそんなことするのですか?」

「貴方には、優しさというものがないのですか!」


誰か俺に安らぎと言うものを下さい・・・。

まったく、事あるごとにマリアが俺に突っかかってきている。

言っておくが俺は何もしていない。

むしろ被害者だ。

最初は、ある令嬢に告白されて断っただけだ。


「イーゼス様・・・あの私・・・イーゼス様のこと好きです。」

「申し訳ありませんが、婚約者がいる方とは・・・」

「良いのです。これは私の自己満足ですから・・急にごめんなさい。」


断られた令嬢は目に涙を浮かべながら、その場から去ろうとした所にマリアがやって来て大声で言われた。

本当に場所を考えてほしい。

ここは共同スペースだぞ。

俺は相手の令嬢に気をつかって、穏便にしようとしたのにマリアが大声で言った所為で、共同スペースにいた他の生徒達にバレてしまった。

その結果、噂が一気に広まってしまい令嬢の婚約者にも知られて色々問題になったらしい。

風の噂では婚約破棄になったと聞いている。


次は、返り討ちをしたときに来た。

呼び出し、決闘、逆恨み、そんなもの毎日来ている。

そんなに皆さん暇なのかね。

受ける身にもなってくれ。

しかも、断ると騎士道を侮辱するのかとかを言われるから、非常に面倒だ。


「貴様がイーゼス・ヴィクトリアだな!」

「あぁ、そうだ。」

「商人貴族の癖に生意気だぞ!」

「はぁ、そうですか・・・。」


またいつもの呼び出しをされました。

もちろん、お決まりのセリフ付きで。

相手は・・・誰だ?分からん。


「おいっ!聞いているのか!」

「すみません。誰ですか?」

「生意気な・・・。おい・・・お前ら出てこい!」


パチンッーーー


相手が右手を鳴らしたら、後ろ、前、横からも、剣をもってぞろぞろと出てきた。

人数はざっと見て10人ぐらいだな。


「はっはっはっ。怖じ気づいて声もでないか、イーゼス・ヴィクトリア。」

「・・・・。」

「そうかそうか。でも、恨むのであれば己の行いを省みるのだな。はーーはっはっはっ。」


相手はそう言って笑いながら剣を構える。

周りのやつも顔をニヤニヤしながら構えはじめた。


「さぁ、叩きつぶせ!」

「「「うおおおおおぉぉぉ」」」


合図とともにイーゼスに迫って来た。

前からが1名、後ろから2名。

横に反れようとしても、相手の手下がいるから攻撃にあってしまう。


(全く、俺も暇ではないと言うのに・・・)


「くたばれ!商人貴族がぁ!」


前から来た生徒がイーゼスに向かって剣を思いっきり振り下ろした。


バキッーーー

「へっっっ???」


一瞬にして3人が倒れた。

相手の顔が真っ青になったのが分かる。

俺が倒されると思ったのであろう。

でも俺にとっては軽い訓練ぐらいしか感じなかった。


「な・・・・なんで・・・・」

「言っておくが・」

「ひっっ!!」

「これは正当防衛だからな」


で、軽くあいつらを瞬殺した後この場から去ろうとしたらマリアがやって来て言われた。

状況を見てほしい。

武器を持っていないぞ、俺は。

しかも、ご丁寧に倒れている1人1人に「大丈夫ですか!」と声をかけている。

そんな暇があったら医療科の人を呼んで来ればいいのに・・・。

仕方がないので俺が呼びに行った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ