お嬢様 作戦をたてる
翌日、アメリアが起きると日がすでに高くなっていた。
(憂鬱だわ・・・。)
ーーーー俺とアメリアの2人で王都に行くから。
いや、その前に子供2人だけで王都に行くのはどうかと思うが・・・。
アメリアはイーゼスに大人がいた方がいいと抗議をした。
ゲームではオーガスタと出会うのは婚約者を決める舞踏会の時になので、今回の御披露目については、どのようなイベントだったのかも分からずに向かうので、正直に言うとアメリア自身は行きたくはない。
どうしても、イーゼスと父親にいって欲しかったのに・・・
『父親よりも、俺とアメリアでいった方が何かあった時、直ぐに対応出切るでしょう。』
あっさりと返された。
何度も父親とイーゼスの2人で行かせようと話をしたのだか、覆すことが出来ず結局はイーゼスとアメリアが行くことになってしまった。
(全く・・・なんでこう・・兄様は頑固なの?いや、其れ処でもない)
兄イーゼスの性格はさておき、問題は此れからのこと。
オーガスタに会うと言うことが一番ヤバイ。
(どうするのよ私!想定外のことよ!!)
ゲームであれば舞踏会でオーガスタに出会うはずなのに、それよりも前に出会う形となってしまった。
(ぬぉぉぉぉ~~~~。逃げたいし隠れたいよぉ~。)
アメリアはベッドの上で頭をかかえで、端から端までゴロゴロと転がる。
「お嬢様、お目覚めでしょうか?」
「セラ。」
アメリアの部屋ドア前にメイドがたっていた。
「遅くまで部屋から声が聞こえたのですか、どうしたのでしょうか?」
「聞いてくれる!!」
アメリアはジャンプをしながら ベッドから降りた。
下にはふかふかな絨毯が引いてあるので、痛くはない。
「あのバカ兄ひどいの!私行く必要がないはずなのに勝手に決めて・・・。あーもう!考えるだけでイライラしてきた!」
ウジウジ考えても、らちが空かない。
もう、決まっていることだし、兄からやっぱり無しでしたとかあり得ない。
素直に腹をくくるしかない・・・。
「考えてもしかながないわ。セラ、今日は訓練所に行くわ。支度をお願い。」
「畏まりました。」