お嬢様 領に帰る4
「・・・で、お前は殿下の無事を自分で確認するために行ったと言うことか。」
「はい・・・。」
アメリアはイーゼスに洗いざらい話をした。
流石に死亡ルートを避ける為にイベントの阻止に行っていましたと、言っても信じては貰えないだろうと思うので、前々から同盟国が裏切る情報が入ってきた丁度に殿下が初陣にでるから無事を確認するために言ったと話した。
「・・・全く、お前の事だから安全な所にいたと思うが、あまり心配をかけさせないでくれ。」
アメリアの話にイーゼスは呆れて、気が緩んだのか座っているソファーに仰け反った。一気に疲れがきたと思う。
それもそうだ、たった1人の妹が戦場にいったのだ。心配で仕方もなかっかはずだ。
アメリアもそんな兄の姿を見て「ごめんなさい・・・。」としか言えなかった。
パンッッ!
「まぁ、しんみりとした話はこれくらいにして、これからの事を話そうではないか。」
「これからの事??」
「いやね・・・。明後日、殿下のお披露目があるから王都に行かないと。後、俺とアメリアの2人で行くから。宜しく。」
イーゼスが軽く柏手を打ち、話を変えたと思えば、さらに爆弾を投げてきた。
これには流石のアメリアも頭にくる。
「こっっ・・・この腹黒兄~~~!」
本日もヴィクトリア領は平和であった。