8話 ダンジョンについてと、覚悟
今回はキリの良いところまで書いていたら、9000字オーバーで、時間に間に合いませんでした。
この話で、この章は終わります。
その日は子供の様にはしゃいだ3人。結局寝た?のは『朝1の鐘』が辛うじて聞こえた気がする。
いい大人(二人は17歳で、一人はおっさん)が寝た?いや寝落ちしたのは、ベルフォート氏の客間のソファーの上である。その話はダンジョンについてである。
「ダンジョンはクリアされるとどうなるんだ?」
トワのこの質問に答えたのは、ベルフォート氏であった。
「文献によると、『ダンジョンは人々に潤いを与えた』とあるんだが?そもそもこの王国内でダンジョンをクリアしたと言うのは聞いたことないな(´-`)」
「私もそんな話は聞いたことない」
二人とも聞いたことがないと言うので、話の方向を変えた。
「ダンジョンを”クリア”した場合、どうなるんだ?」
トワがこの質問をしたのは、”神との約束”に起因する。クオンとは違い、トワは『ダンジョンを減らし、人々の生活領域を増やす』必要がある。
人が増えるには『食糧が大量に必要』であり、『増えた人が住むには”土地”がいる』のである。クリアされたダンジョンは恐らく”消滅する”のだろう。トワとクオンは定期的に『夢幻異信』により連絡を取っている。
その中でダンジョンについても話していたのだ。内容の一つとして『ダンジョンは鏡面世界において、両世界間で一定個数しか存在しない』モノではないかとの結論になった。
「ワシが昔に国王と話したときには、攻略者に対して”王女を与える”と言うものだったと記憶しているよ(*´д`*)」
ベルフォート氏が困った顔を見せたのはトワが原因だ。案の定トワの表情は『混沌』と言う感じだった。実際のところは攻略者に対する褒賞としては適正だろう。
ただトワの持っている地球の常識に照らし合わせると、正直納得は出来ない。
「ちなみにこの褒賞に関しては、父上の決めたことではないからな?何代前になるか・・・多分10代前の国王が決めたことだったと思う。
丁度その頃、”魔物の暴走”が起こってこの国の住人の半数近くが半年の間に亡くなった・・・・・・」
「トワ君は支配階級によい感情を持っていないのは分かっているが、王は国民を守らなくてはいけないんだよ・・・・・・」
トワ自身のこの感情は地球でのものであることは理解しているつもりであった。しかし、現実は残酷で”トワ自身が無意識を言い訳に毛嫌いしていた”ことをこの二人に教えられた形になった。
「(なんてことない・・・一番、間違った考え方をしていたのは俺だ・・・・・・)」
そこまでくればトワは己の”天才”的な思考形態により、物事を組み替えられる。まずしなくてはいけないのは、今回クロードが言っていたことだ。
「姉さんは”政略結婚”させられる」と言っていた。それは攻略者に対する褒賞として与えられれることを言っているのではないか?そうなると、ダンジョン攻略者が出ると言うことなのではないか?
「さっきクロードが俺にした話だが、攻略者がでそうなのか?」
少し暗い顔をしながら、クロードは話してくれた。
「一組攻略者になる・・・いや届きそうな冒険者パーティーが一組いる。
象の人獣がリーダーのパーティーだ・・・・・・」
「ちっ、ちょっと待ってくれ!?人獣と言ったよな?獣人ではなくヽ(゜ロ゜;)ノ」
かなりパニック状態になったトワである。
「そうだ人獣だ」
「ちなみにワシも人獣だよ?」
軽く首を傾けて、トワに話しかけるベルフォート氏であった。可愛らしい仕草だが、今は関係ない。
「ちなみにアレって俺たちと違うよな?」
恐る恐る確認するトワである。
「にゃはははははh・・・・・・(*´д`*)全然違うぜい(´;ω;`)」
困ったり、泣いたり忙しくベルフォート氏は表情をコロコロ変えた。若干、体が振るえている気がする。
「私が集めた情報では、”美人が泣き叫ぶのが大好き”な『変態人獣』らしい。そんな男を取り込むために、姉さんが犠牲になるなんて『嫌だ!!』何も悪いことしてないのに酷い罰だと思わないか?」
俺が女だったとしたら『嫌と言うか、自分でダンジョン攻略をする』方を迷ばず選ぶ!
「最低だなそのオスダンジョン内で出会ったら・・・”殺し”そうだな(笑)」
「ワシとしても異存はないが、それは不可能だろう(´・ω・`)」
「問答無用で『冒険者カード』に出てしまうからな・・・・・・」
「偶々、魔法の効果範囲に巻き込んでしまったときはどうなる?」
なかなかのダークサイドを見せ合うバカ男である。
「広域呪文は昔に失われている。もし蘇れば勲章モノになるな」
クロードの話では、広域呪文は無くなっていたらしい。適当に作成しても、黙っていようと思ったトワである。
「一番、リヴィちゃんが喜ぶのは・・・・・・」
チラリと俺を見る二人。俺を見るな・・・自信はないが、そうなのだろう。
リヴィエルナ嬢がどう思っているのか、トワ自身は交際経験がない。だからこそ女性の心情はなかなか理解できない。
「俺は・・・いつまでもここに居るわけにはいかないんだ」
「優れた冒険者と”縁”を持つことの方が重要なのだと思う。象の人獣パーティーだって姉さんを貰ってもあちこちの国に移動すると思うぞ?」
「クロード君、そのパーティーは”見目麗しい女性奴隷のハーレムパーティー”じゃなかったかな」
「間違いないと思いますね。パーティーリーダー自身は”ランサー”で前衛3人、中衛に自分、後衛に2人いたと思います」
なにそれ?殺意が身体に収まり切れずに、溢れ出しそうだ。
「父上の話では、”よく奴隷たちが代わる”そうです」
俺の中にある”大事な何かが『ブチィン!!』と音を立ててキレた。
一瞬にして変わった空気。それは重く・身動きのとれないモノだった。その重圧は近くに居ただけの二人に猛威を奮った。
「トワ君・・・苦しいよ・・・・・・」
「キレて・・・しまった・・・の・・かい?」
その人獣の行いを聞いたトワは、ブチギレてしまった。一つトワの状態を言うなら『独占欲』が暴走してしまったようなモノだ。
「ん?・・・すまん」
トワが謝ると同時に猛威を奮っていた重圧は無かったかのように霧散した。トワ自身、先程の状態に何故なったのか分からなかった。
ゼイゼイと呼吸し、息を整えたクロードはトワにこう言った。
「トワは自分のことを分かってないようだが、もしかすると”姉さんを一人の女性”として『好意』を持っていたのじゃないかな?」
クロードの言葉が意外なほどに「ストン」と、空洞部分にハマった気がした。
多分クロードの言う通りなのだろう。
「何かが思い当たったのだね(●´ω`●)」
ベルフォート氏が穏やかな顔で俺を見ている。何て言えばいいのか分からないが俗に言う『井戸端会議中のおばちゃん』というのか・・・?ハッキリと言い切れん!!
「何だよ?その『青春だね~』と言いたいような顔は!?なんかムカつくんだが・・・」
茶々をいれ悪戯をする子供のような態度のベルフォート氏である。そんな彼に反抗するようにトワが抗議する。
そんなトワを見ていたクロードは、トワに一つの懇願をすることにした。
「真剣な話だが、トワは姉さんの事は嫌いか?」
そんなことを言い出したクロードを睨み返すトワ。それにを正面から受け止め、再度問いかけた。
「トワは姉さん・・・・・・リヴィエルナのことが嫌いか?」
「だからいきなり何なんだよ?訳がわからないぞ」
トワに恋愛関係を感じとれと言うのは『かなり無理がある』と言い切れる。
実際に地球に居たときに、恋愛などとは”縁のない”人生だったのだ。
「ハッキリと言って・・・私は例の人獣に姉さんを渡したくない!婚約者として、その人獣の元に行く訳じゃないんだ!!”褒賞”として与えられるんだ」
そこまで言われてやっとトワには、話の内容が理解できた。リヴィエルナ嬢は”褒美”として与えられることを・・・・・・。その人獣の元では『女の幸せはない』とクロードは言っているのだ。言葉を隠さないで言えば『奴隷として与えられる』と言うのだ。
「俺に言ったところで、リヴィエルナ嬢の”奴隷の様な扱い”は変わらないと思うぜ?」
そう・・・与えられる相手が変わるだけなのだ。だから立場が良くなるわけではない。完全に『俺or他の男』でしかないのは理解しているはずだが・・・・・・。
「トワの先程の反応・・・姉さんに好意を持っている、最低でも嫌ってはいないのだろ?」
「ウム。ワシもそう思う。トワ君と過ごした時間は数時間だが、ワシには『相手が奴隷でも、この国の姫でも君の態度は変わらない』そう感じている(・ω・)
・・・・・・違うかな?」
ハッキリ言って『その通り』だ。昔は地球でも”奴隷がいた”のは知識として知っている。
ここで重要なのが”知識だけでしかない”と言うことだ。
そんな人間が簡単に奴隷制度を受け入れられるはずがない。奴隷制度がある以上”奴隷の地位は低いのだろう。然し、奴隷制度事態に馴染みのない俺には『奴隷の扱われ方』が分からない。
「クロードには言ったと思うが、俺は田舎から使命があって出て来た。村には奴隷を持っているほど裕福な家はなかったんだ。
正直に言って奴隷はどの様な扱いか分からないんだ・・・」
前半は嘘だが、後半は本当だ。アテンドールから貰った知識にはあるが、それは”現代のモノ”ではない可能性が高いのである。そんなモノに頼るなんて怖くて出来ない。間違っているモノを信じて、相手を巻き込んでしまっては、笑うに笑えない。
■□■□■□■□■□■□
二人に教えてもらった奴隷に関することをまとめよう。
1・奴隷となった者には、いかなる権利も発生しない・・・これは”私財を持つこと”・”命令に逆らうこと”・”抵抗すること”そして”生存に関すること”これら4つがあてはまる。
2・奴隷が死んでも持ち主に咎はない・・・基本的に奴隷を買うのは、”貴族”か”冒険者”であり、冒険者はパーティーに加えることが多いため。
3・性的行為に関して・・・主に女性奴隷に対してだが、○○○(自主規制)以外で主人の求めを拒否してはならない。
追加事項:避妊は主の判断・責任になる。さらに、おろさせた場合に主人は殺人罪が適用され、奴隷落ちになる。これは人口の確保が目的らしい。
4・奴隷との子供に関して・・・成人(15歳)まで奴隷として扱ってもよいが、性的行為や病気や事故を除き死亡した場合、主人は奴隷となり奴隷は解放される。
追加事項:これは奴隷とは言え自分の娘を妊娠させた馬鹿がいた為であり、死亡に関しては暴力行為で殺したいたので加えられたらしい。
5・奴隷の子供に関して2・・・主人は子供が成人するまでに”一般教養”を教え、独り立ちの準備をしなくてはならない。成人後は奴隷から解放される。
追加事項:これは人材確保と”犯罪奴隷”を増やさないためだ。一般教養とは、読み・書きとたし引き算に加え、一般常識の”お金の使い方・稼ぎ方”と”日常生活に関わること”きちんと教えなくてはいけない。
6・命令違反を起こした奴隷に対する罰に関して・・・基本的に”胸に刻んだ奴隷紋より全身に苦痛が与えられるので暴力行為を禁ずる。
追加事項:軽度のモノで”呼吸困難”~”気絶しない範囲で苦痛”を与えられる。当然破れば、超過罰金を払わなければいけない。
□■□□■□■□■□■
以上になる。ハッキリ言って『思ったよりマシな状況』に思えるが・・・・・・。
「奴隷制度って言っているけどソレって『人口・人材確保』って言えないか?」
そんな感想しかない。しかも・・・・・・
「明らかに『奴隷を買うのだから国のために子供を産め』ったことじゃないのか?」
「にゃはははっはは・・・”ついで”とはよく言ったモノだろ?(≧∇≦)b
だが実際『その通りだ』としか言えないんだよコレが(*´д`*)」
笑顔でニヤニヤ笑っている。クロードは苦笑しながらも、やはりある一言を言った。
「そうなんだが、ある側面から見ると『自分に自信のない人でも、異性を手に入れられ、子をなせる』これは”国も、買う個人も誰も損をしない”関係であり、WinーWinなんだ」
なんだろう?そこ通りだが納得出来ない。恐らくこの件には『正解はない』と思う。良くも悪くも慣れなんだろう。
「確かにそうなんだろうな・・・・・・。『どんな男でも金があれば、女を囲める』からな・・・・・・」
「奴隷にも3つの種類があるんだ。
”一般奴隷”これは奴隷と言うより”ヘルパー”的なモノになる。これに関しては、金額は安いが契約年数があり、期限が切れる当日に奴隷契約の解除を行わないと、”奴隷商会協会が契約者を捕獲する”」
「話を止めて悪いが、”契約完了時に入院していた時”はどうなるんだ?」
この質問に答えてくれたのはベルフォート氏である。
「例外の一つとして対処されるのさ。このとき”介護者”が必要なら『日当を出し超過分の金額を奴隷に払う』事になる(・ω・)」
「この場合も、奴隷と主人が夫婦になっていたときは別だ。
さらに、一般奴隷に対しては”対象奴隷が合意の上でなら性行為出来る」
当然だよな?夫婦間で金銭問題は起こしたくないからな・・・。性行為に関しては、ヘルパーらしいから逆に納得出来る。
「次は一番多い借金奴隷だ。これはその名の通り金銭的なトラブルでなりやすい。
一番多いのは、”親が売る”ケースだ。基本的に食うに困り生きる為に売る場合だ。奴隷商が親にお金と引き換えに買い取る。この時点で売られた子供は全ての権利を失うことになる。
次は、借金により家や商売が潰れた場合だ。この時は、借金を家財を売り払って足りない分を家族を売って補うことになり、”基本子供”から売られる」
「”子供から”ってことは、やっぱり『利用方法が多いから』と言うわけか?」
俺の問いにクロードは肯く。
「この借金奴隷から”奴隷制度”の全ての対象となる。罰の程度は主人の判断に任される」
「まあ、救いはあるよ?一応(-ω-;)
”主人が解放を認めた”場合ね。あくまでも”認めた”場合と言うだけあって、確率はかなり低い(´;ω;`)」
実際『ほとんど』より『九分九厘』ないのだろう。男からしても『自由に出来る女』を手離すことはしないだろう。
「借金奴隷に関しては少ないが以上だ。最後は”犯罪奴隷”についてだが、これは幅が広すぎる。それこそ人殺しから、国家転覆犯や悪徳商人なんかだな」
「・・・・・・さらりと言っていいのかそれ?」
「国家転覆犯なんて百年に一人出たらいいとこさ(*ゝω・*)ノ
それより多いのは『戦犯』と言われる、『戦争犯罪者』の方だね!武器密売・密輸出入・禁製品の製造、使用もこれに当たるよ!
嘆かわしいことに人類領が減ってきているのにこんな馬鹿するなんてね(*´д`*)」
クロードは頭をかきながら・・・「ベルフォート様にほとんど言われたが、その通りだ」と答えた。
「全ての犯罪奴隷は国家の所有者になり、一生を鉱山や危険区域に連れて行かれるし、命令違反や逃亡の防止に、『激痛や全身麻痺』などの厳しい対応をしている。
男女共通して行われるものには『性行為の禁止』がある。理由は簡単で”犯罪者の血を後世に残さないためだ。男性の方が酷いかもしれない。『立たず・出せず』女性は『出来ず』になる」
「クロード君は知らないと思うけど、女性戦犯は同じ戦犯の男性に触られると酷い不快感に襲われるんだ。
因みに男性も同じね?(*ゝω・*)」
さらりと酷いことを言うベルフォート氏。
ベルフォート氏も知らないことに、戦争犯罪者の嗜好も変えられていたりする。『鞭打ちがご褒美』になっていたりする。救いはなかったりする?
「以上が奴隷の種類になる」
クロードの言葉に疑問を覚える。そう『今回の件』である。どの種類にも当てはまらない。
「なら・・・リヴィエルナ嬢に場合は『褒賞奴隷』と言うことになるのか?」
「・・・トワの言う通りだ。『褒賞奴隷』は多大な戦功を上げた者に与えられる”栄誉”の一つとなる・・・・・・」
クロードは哀しそうに俯いている。それを見かねたのか、ベルフォート氏はトワに頼み込んだ。
「トワ君の感情も理解できるが、クロード君の感情も理解してあげてほしい・・・・・・」
次第に萎んでゆく声量。その時のトワは一つの覚悟を決めていた。
「一つ、条件がある」
指を立てて、二人に向き合ったトワ。
「「どんな条件だ(かい)?」」
ワンテンポの空白を置き、深呼吸をした。
「これは条件と言うより確認だな。リヴィエルナ嬢本人が直接俺に言う事が最低ラインだ。王族としてのプライドはあるだろうが、これは俺個人の納得であり覚悟を決める要素だ」
別段『奴隷にしてくれ』と言わせたい訳じゃない。『助けてほしい』と言う意志を表してくれたらいい。その事を二人に話した。俺自身は滅びの回避があるのでダンジョンのクリアは必要になるのだ。
「最後は姉さんの行動次第と言うわけだね?」
「そうなるな。二人はリヴィエルナ嬢には無言でいて欲しい。誰かに後押しされて決めたことは、『後悔する』と俺は考えている」
「「わかった」」
その後は男同士の馬鹿話をして、気付いたら朝だった。
■□■□■□■□■□■□
リヴィエルナ嬢に起こされて、俺たちは目覚めた。頭がボーっとしているし、気持ち身体が痛い気がする。
「おはよう・・・・・・」
滅茶苦茶睡いんですけど!?何か話すことがあった気がするが、思い出せん。
「おはよう。昨夜は遅くまで話し込んでいたのかい?」
女が3人集まると姦しいと言うが、男3人だと馬鹿話になり歯止めが利かないと、良く理解した。だが、俺たちの心の中には”またやとう”だった・・・反省?ないな。
「”朝1の鐘”の音を聞いた気がする」
チラリとリヴィエルナ嬢の隣にいるクロードに、視線を向けたら頷かれた。
「昨夜の話の中に『ダンジョン攻略者に褒美を与える』と言うのを聞いたのだが、リヴィエルナ嬢は現状どう思っている?」
ビクッと肩が跳ね彼女は沈黙した。挙動不審に陥った彼女を俺たちはじっと見ていた。
「どうにも・・・ならんさ・・・・・」
蚊の鳴く声で答えた。助けなどあり得ないと思っているようだ。これはあまり引き延ばすのは不味いと思い、直接的に聞くことにした。
「単刀直入に聞くぞ?リヴィエルナ嬢は、象の人獣の奴隷になりたいのか?」
この言葉に反応して彼女は悲しみを込めた瞳で答えた。
「嫌さ!!だけどどうにもならないのさ!!」
それだけ言うと泣き出した。
「可笑しいと思うだろうが、俺の奴隷ににならないか?」
「私は攻略者への褒美なんだか・・・・・・」
「じゃあ俺がダンジョンを攻略したらどうだ?」
俺の顔をジッと見てこう答えた。
「私を助けてほしい・・・・・・」
その言葉を聞いた俺は、向かうべきダンジョンについて、重いを馳せ、考えた。
今回で10万字を越えました。
いつもお読みいただき有り難うごさいます。
今回あらすじやユーザー制限の解除をしました。どの様な反応があるのか”少し怖く”ありますが、よろしくお願いします。
予定では閑話を書き、次章に移る考えです。
誤字・脱字がありましたら連絡をおねがいいたします