昼と奢りと忘れ物
キーンコーンカーンコーン…
「やっと昼休みか…」
「いやー疲れたねー」
大鷹は隣で伸びをする。
「お前はほとんど寝てたじゃないか…」
「アハハ」
そう笑って頭をかく。
こんなお嬢様がいることに疑問すら感じる。
とにかく、昼休みだ。
「さて弁当を…」
そう言って俺は鞄の中を探す、が。
「…無い」
「え?」
「弁当が無い!」
「…あ~」
作ってきた弁当を家に忘れてきたらしい。
てことは…
「じゃあ、学食行って来ないとね」
「…マジかよ」
この学校は金持ちの家のお嬢様が通うだけあり、
学食もかなりの値段するのだ。
対して俺は一般家庭、その上今は一人暮らし。
そんな金などない。
途方に暮れていたその時。
「でしたら、私が代わりに支払って差し上げましょうか?」
不意に後ろからの声がした。
振り返るとそこにはクラスメイトの花宮寧々がいた。
「い、いいのか!?」
「ええ、もちろん」
助かった!これで昼飯抜きは回避でき…
「そのかわりに、条件があります」
「ですよねー!」
そうだ、タダで奢ってもらえるなんてことありはしない。
「…その条件は?」
「それは後程、ほら、早くしないとお昼休みが終わってしまいますよ?」
「っと、そうだな!急がねえと!」
俺達は学食へと急いだ。




