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第51章

まだ19世紀の話である。

当時の社会事情では資本家と労働者の対立が苛烈を極めた。しかしマルクスが登場しユートピアが謳われた。理想の社会を目指そうという思想が強く現れた。

マルクスの時代、機械の生み出す生産性は新鮮に映ったに違いない。機械が無機質に物を生産する光景は一つの幻想を生んだ。

それは需要と供給を永久に解決する夢のような機械装置である。未来には出来ると当時そう考えた。しかし現在においてもそんな機械はない。機械が永久に物を作り上げ人々の幸せを実現するようにはなっていない。

これはひとえに社会構造に起因する。

支配層はインセンティブのためにどうしても貧困が必要なのだ。支配して人を使いインセンティブを得るのは富の構造そのものだ。

しかし支配層だけがこれを作り上げたのだろうか。支配層を動かすのは霊である。これは新たな提起だろう。例えば人は自由意志はあるだろうか。吾輩は無いと考える。なぜなら思考において脳が脳である以上、我々は天を経由する。天を経由せず考えることは出来るだろうか。我々に何が出来るだろうか。我々は待つことしかできない。物事を考える際待つことしかできない。こういうオートメーションな思考においては我々は自由意志ではなく神(霊)によって動かされている。

霊も当然のことながら支配層を助長するだろう。なぜなら原因が動く場合それを止めることは自然に反するため加速させる法が根強く残っているからだ。しかし多くの衆生は平等な社会を実現するために夢を抱く。

しかし我々の社会においてはまだ実現していない装置がある。それが転送である。

神はそれを成し遂げるために人間を休ませないだろう。犠牲も出る。

物を2次元化しデータのように送れるようになれば科学技術に達成する課題は消える。

それまでに人はまだ働くだろう。支配層も消えない。彼らは号令をかけ労働層を働かせる。殆どの場合支配層は自分が何をしようとしているのかさえ知らない。インセンティブの力はそれほど強い。

 

転送である。転送が成し遂げられることは文明レベルが違うことを意味する。考えてもみたい。宇宙間を転送によって移動出来た場合距離など最早意味を為さない。

物の転送においては地球はゴミを放置せず宇宙に転送し商品の移動は転送によって即時である。

今我々に出来ることは待つことだけだ。


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