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第39章

プラチスは基本経済都市だが反対の性質として宗教都市としての性質を持っている。どの都市にも言えることだが反対の属性を持っていることは一種の強みである。様々な人が生きる多様性を保存し強みを活かし技術発展へと繋げるからである。

アレフが水晶部屋を訪ねた時珍しいことが起きていた。どうやら重要な来客が来ているらしく人が集まっている。この感じだと今日も水晶は使えないなと感じたアレフだったが中にいる重要な来客が退店するときの顔を拝むことができた。ライオンの鬣をフードにした金色のコート、多種多様な宝石類、数珠類を首からかけている。靴に関してはなぜかゾウを模したような設計の厚底ブーツ。顔は笑みで満ちていた。いつも笑っているような太陽のような顔つき。ヒゲは無く髪は短い。

アレフと目があったときその一瞬も笑いは消えていなかった。アレフは有名人にあったようで高揚感が上がったがこれは単に有名人にあったことで起こった心の変化ではなかった。外にいる野次馬達がヴァイドブラインベルク様だ、と黄色い声を上げているのをアレフは聞き逃さなかった。そして彼らはそのヴァイドブラインベルクという男の前に跪くと手を合わせてタオルを首にかけてもらっていたのだ。

アレフは信者ではないのでそのままその水晶部屋を後にした。しかし信者が多いのも納得だ。あのヴァイドブラインベルクという人物が放つオーラ、特に笑顔は全てのものを感化する力がある。そう思った。


あの男からは力を感じる。

一瞬みただけだったがヴァイドブラインベルクはそう感じた。異郷の人だろう。ここらに住んでいるのだろうか。見た感じではヒューマン種に間違いない。見立てではおそらく霊的に精通をしているはずだ。しかし年齢はまだ若い。新参者だろう。しかし高い意志が感じられた。学べば相当なところに行きそうだ。後で神々に意見を聞こう。


ヴァイドブラインベルクはまだプラチスが前の名前で都市として君臨していた頃からずっとここに住んでいる。その名前はゲーイン。ゲーインは革命により倒された。そしてプラチスという名前へと名前を変えた。ゲーインだった頃彼はまだ幼かった。彼の人生はとてつもなかった。学校というところには通っていない。橋の下で暮らしていた。家とは言えない。政府がカジノで儲けていたのはゲーインの頃も変わらずだったので政府はよく市民に給付金を配っていた。ヴァイドブラインベルクの家庭も漏れず受け取っていた。都市の側面は貧富の差だ。幼い彼は受け取った金を貧しい人に分けていた。同じように家がない種族へと愛と少ない金を分けて自らはずっと貧しいままだった。成人した彼はようやく社会のシステムを身に着け始めた。金の稼ぎ方がわかったということだ。持っているデバイスで調査業や広告収入、動画、写真など金はいくらでも転がっていることに気づいた。ヴァイドブラインベルクはその金もまた配っていた。信者は増えていた。中にはもっと寄越せという輩もいた。金の魔力である。しかし彼の言葉によりみなそういう要求は減り彼に合うときはただ手を合わせて頂くというスタイルへと変化して地域での共有知識へと変わった。そしてゲーインはプラチスへと名前を変えた。

そのプラチスの国王はヴァイドブラインベルクだった。彼は王にまでになっていた。この王の側面は宗教的側面で知られていたのだ。

革命の際に流れた血はあまり社会に知られていない。しかし既成権力は傍と声を消したのは不思議なことだった。

ヴァイドブラインベルクは宗教的学びの提供のために各地へ出向き話を聞くことを日課の一部としている。水晶部屋を訪れたのもこの一環だった。

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