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第16章

二人の蛮族BBが去った後もアレフの気持ちは穏やかではなかった。リチアが一体なぜ追われているのか。力の正体がわかったところでそれはわからなかった。リチアの方にそれとなく聞いてみても本当にわからない様子だったのだ。それについてはカーバンクルが話してくれた。リチアは記憶障害にかかっており記憶を維持できないということだった。

束の間の平和が訪れた。

二人は幸せな日々を暮らした。アレフは占い的に才能があったためそれで生計を立てようとした。リチアは花が好きだったのでそれを合わせて花占いを始めた。もともとこの世界ではヒューマン種は珍しい。見世物がてら客が集まるのは珍しいことではなかった。いろいろな種族が暮らすこの世界ではまるで希少な種族として扱われているのがこの世界の現実だった。

アレフは器用だったのですぐに独学で花占いを身に着けた。まだまだinfancyな技術だったがそれでも見に来る人は多かった。

最初の収益が入った時二人は嬉しさのあまり初めて酒を飲んだ。ここまで来れた事に感謝をし神々に祈るように今後の祈願を頼んだ。

そうして3ヶ月が経過した。

これといって変わったことがない日だった。

いつものように適当な人数の人に鑑定を行った後夕暮れになったときだった。

アレフに会いたいという人がいると聞いたのは17時だった。もう閉店する時間ギリギリである。その男は深いフードに黒のローブを着ていた。若くない。しかしそれに加え年齢はわからない。その男はユーブという名前だった。俺も占いをやっているんだ。良ければわからないことがあれば教えるよ。とのことだった。最初は不審だったが話してみると気さくでいい人だった。10日も立つとアレフはユーブの店に通うような仲となった。

そしてユーブもまたアレフを気に入ったようだった。ユーブはアレフの過去を詮索しなかった。ただリチアのことを彼女さん?とからかうようにただ笑って笑いを作ることが多かった。アレフはユーブの技術に心酔しユーブもまた技術を伝えることに専念した。そして二人は正式に師匠と弟子の関係となった。

アレフは父親に送る手紙にそのことを書いた。父親はアレフのことを心配しているようだし店を構え一時的にせよ収益が出ていることを報告すれば親心もまた安心するだろうと思ってのことだった。父親ガーゴンは手紙を受け取って心底安心した。しかしリチアが謎の組織に追われていることはアレフは伏せておいた。ただそれはアレフがガーゴンを心配させまいとした配慮だった。

ガーゴンはアレフに羽ペンを贈ることにした。記念としてだしこれからの成功を祈ってのことだった。

ユーブはそのことを聞いて父親は大切になとアレフを気遣った。

アレフはいい父親といい師匠を持ったと思った。リチアもまたそのことを自分のことのように喜んだ。

平和な日々が続いたのだ。


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