第13章
人間は様々な状況で適応しようとする中で一般に地獄と言われるものを体験することがある。
社会は謂わば経済を回すものでありながらそれは生きているかのように車輪を回している。そのような状況下では不遇を強いられ排除されるような人も現れてくる。この歴史は長いだろう。貧困が精神薄弱を生み出すという考えはフーコーの著作にも度々出てくる。社会が病気になるでありこの視点は当時新鮮だったようだ。
ミシェル・フーコーの著作に狂気の歴史と言われる本がある。その中で出てくる「阿呆船」。このことをテーマにしたい。衆生は地獄の程度を弁えている。まさに貧困は社会が生み出し確実に恩恵に預かれない人たちは一定数生まれてしまう。その中で精神に異常を来した人達は14世紀頃阿呆船と呼ばれる訳もなく彷徨う船に乗せられた。行く先もなくただ社会が排除したいという思惑の中精神異常者たちは排除されてきた。現代においては衆生の中にはある観測をする風習があるようだ。それは自殺を試みた人物に対してガレオス船◯号という名称で意味づけを行うことである。19号から1号まであるらしく一番軽いのが19号。1号は相当重いものである。これは限られた世界でわかる現象である確定しているものではなくこういうのもあるといった具合である。衆生はある程度の秤を必要とすることがありその意味で使われているようだ。衆生は歴史を分かっており人物が起こす自殺についても危機的状況をランク付けしているのである。間違ってはいけないのは1号であっても未遂で終わることである。しかし1号は重いものである。ガレオスという名前は14世紀の阿呆船、つまり異常者が乗った船のことを指しておりこういう歴史が排除されてきた者たちのことを表しているのである。
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この街には一ヶ月ぐらい滞在した。リチアとアレフは互いのことが分かってきたようである。アレフはリチアを守りたいと思っているしリチアはリチアでアレフを助けたいと思っていた。最初のブレストワッチ(融合)が近づいていた。
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蛮族BBの二人組は爆薬を探していた。上層部からの指示で物は全部現地で調達しろとのことだったからだ。二人は爆薬を扱っている店の前に来ていた。店に入ると老人が座っていた。
老人は二人を怪しい目でみた。
明らかにこの街の人じゃないな。そう読んだ老人は二人に検査章が無ければ爆薬は売れないと伝えた。
二人は残念そうに店を去ったが老人は通報した。
通報を受けたのは検査官だった。二人を探してたのは前回起こった火事の犯人だと疑っていたからだった。
蛮族BBの二人は犯罪者特有の勘で状況は良くならないことを察した。もう任務などここでは出来ない。そう思って街の外に出ようとしたところにリチアとアレフの二人組に遭遇したのだった。
「おい。あの二人。ガーネットじゃないか?」
二人組に気づいたアレフとリチアは最初驚いたがすぐに警戒して目を狭めた。
「力づくでもガーネットを捉えるべきだろう」
二人組のうちの一人がそう片方に伝えると二人は一挙果敢に襲ってきたのだった。
明らかな力の差があるわけではなくそれは経験からくる差だろう。相手は悪いことをたくさんしていて修羅場もあっただろう。アレフはすぐに状況を理解してリチアを守ろうとした。アレフは得意の接近戦でやりすごそうと剣を抜いたが二人組はすぐにそれに気づいて射的武器を使って威嚇をした。アレフは近づけなかった。リチアに逃げるようにいったがリチアは逃げられずにいた。そしてその時二人組が打った弾がアレフの肩に当たりアレフは剣を握れなくなった。アレフは叫んで痛そうにしたがすぐさまリチアにもう一度逃げるように言った。二人組はリチアを捕まえた。その時だった。リチアのカバンからカーバンクルが出てきて魔法を唱え一時的に二人組を拘束した。しかしそれは一時的なものですぐに魔力が切れるとカーバンクルは言った。
リチアはアレフの下に駆け寄り涙を流して心配していた。アレフは思った
「こんな時俺にもっと力があれば、、」
リチアは時が来たと感じた。
「アレフ。力を授けます」
封印していたガーネットのブローチが姿を現しリチアの姿が反対に消えた。光が充満し辺り一変の草木国土が色を変えた。リチアはアレフの傷を癒やしその腕にはリチアが姿を変えた魔法剣が握られていたのだった。
二人組は状況が変わってしまったことに気づいた。
「くそおガーネットのやつブレストワッチしやがった。」
アレフの目は自信に満ち輝いていた。
アレフが二人組に対し一振りすると魔法のような斬撃が二人を襲った。二人組はギリギリのところで躱しなんとかなったが急いで退散する羽目となった。
この戦いに勝ったのだった。
蛮族BBの二人組が消えるとブレストワッチも解除されリチアが現実に戻ってきた。
アレフはリチアに感謝しリチアも力になれたことを感謝した。ここにおいてアレフはリチアの力の正体に気づいた。こんな力を欲しがっているのがあの連中だということにも同時に気づきリチアを守っていく覚悟を決めた。




