愚痴る女子達
時間は創一達がポルケッタの話を始めた辺りよりも前、20時前まで戻り
「ねー、れーちゃん! 聞いてよ! バイト先のおっさんがずっと言い寄って来るの! ほんと勘弁してほしいよー! あっ店員さーん注文お願いしまーす!」
こう言いながら日本酒をグイッと飲み干しおかわりを頼んでいるのは小学校からの友達ともちゃん
今日は久しぶりに私が2連休で取れたからともちゃんと飲みに来ているのだが
「おっさんってあれでしょ? 今日ともちゃんと一緒に出てきたあの人」
「そうそう! あの人! 今日も『小田さん、この作品好きって言ってたよね? 実写映画のチケット取れたんだけど一緒にどう?』って、そんな話あの人の前でしてないし、気持ち悪いしそもそもあのおっさん作品絶対知らないよ!」
ともちゃんの愚痴が止まらない
今日の飲み会ともちゃんのバイト先の前で待ち合わせしていたけどともちゃんの後ろをおじさんがくっついて歩いていた、私がともちゃんに声をかけながら近寄ったらなにかともちゃんに言いながら去っていったがそんな話をされていたのか
「バイト変えた方が良いんじゃない? ともちゃん優しいし押せばいけると思われてるんだよ」
「かなぁ、せっかく慣れてきたのになぁ、どこか良いバイト先無いかなぁ」
「その方が絶対良いよ! ストーカーになられると厄介だよ?」
そんな感じに愚痴をつまみに飲み
そして帰路についているのだが
「えへへー、れーちゃんたのしーねぇ」
「たのしーねぇ、じゃないでしょ! もう、ともちゃん飲み過ぎ!」
ともちゃんが最後の一杯~なんて言いながら飲んだお酒が歩きながら一気に回ってきたのか肩を貸しながらなんとか歩いているがそろそろきつい
「あー、もう!ともちゃん! しっかり歩いてよー」
「えへへー、れーちゃん次はどこ行くー?」
「ともちゃんベロベロじゃない! もう帰るの! ほら! ともちゃんの家までもうちょっとだよ! 頑張って!」
「えー、やだーもっとれーちゃんと飲む~」
この辺りには公園もないし、かといってタクシーが拾えるような場所でもない
「はぁ、どうしよう……」
悩んでいるとふと近くに創作居酒屋「楽」の看板が見えた
「こんな奥まった所に居酒屋なんてあったんだ、ちょっとあそこで休ませてもらえないかな……」
店の人が優しいことを願いつつともちゃんをなんとか連れていくがオープン予定日の日付が書かれた貼り紙が、だが明かりは付いているし人の気配もある
「えー、空いてないのー…」
「れーちゃんどーしたの? 次はここ~?」
ともちゃんが引き扉を開けてしまう
「あっ! ともちゃん!」
堂面玲 どうめんれい
(アダ名)れーちゃん
生活力は無い(仕事は出来る)基本外食頼り
20代前半
趣味
食べ歩き
映画鑑賞
好物
チーズ、丼もの
苦手なもの
虫、爬虫類
小田友萌 おだともえ
(アダ名)ともちゃん
オタク気質な女子
玲と同い年
多数の沼を掛け持ちしてる
腐女子寄りだけど基本何でももいける
趣味
ヲタ活
好物
魚、野菜、日本酒
苦手なもの
ぐいぐい来る男