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天涯孤独の、ふたりだから  作者: 640orz
第三部 秋から、新たな日々へ
66/74

第六十五話 光、途切れて


 

 

 痛みと、暗さが、世界を支配している。

 星架さんの涙声が、近く遠く、木霊している。

 横たわるそこが揺れるたび、痛みが顔に、両眼に走る。

 見えない。─見えないよ。

 痛い。痛いんだ。

 

「星架、さん。ごめん」

 

 兄さん。……今、私。どうなってるの。

 レイア──助けて。痛いよ。

 

「ごめん。……ごめん、こんな、こと」

 

 ゆき。

 会いたいよ。

 ひかりを抱いた、ゆきの笑顔が、たまらなく見たい。


                 *   *   *


 いったいなにが起こっているのか、わからなかった。

 星架先輩からの電話は、その向こう側の彼女がひどい狂乱状態で。その中に告げられた言葉たちはただただ、現実感がなくって。

 

「お姉ちゃん。……お姉ちゃん……っ」

 

 それでも、行かなければならぬこと。全身の震えを、雪羽は知った。上着のボタンをはめる指先が、まともに言うことを聞かなくなっていた。

 続き届いた電話は、レイアさんから。

 あれほどに動揺し、冷静でない声をしたレイアさんははじめてだった──姉の、不知火の希望で自分も病院に向かっていること、白鷺のおじさんが雪羽を迎えに来てくれることを、彼女は伝えてくれて。

 脳裏に恐慌の嵐が吹き荒れている。じっとしていられない。ともすれば意味のない、言葉を為していない叫びを発してしまいそうな、そんな心境の中、必死にその衝動を抑えながら、ひかりの身支度も整えて、マンションの玄関に雪羽はおじさんの車を待った。

 姉の、運び込まれた病院へと向かうために。

 告げられたこと。それは、姉にふりかかった凶行。

 細かな部分なんてわからない。伝える星架先輩自身が冷静とは程遠かったし、なにが起こったか、まずたったそれだけを告げられた段階で、雪羽もまたなにがなんだかよくわからなくなっていたのである。

 姉が、襲われた。

 両眼に、なにかを浴びせかけられた。

 そんな、ニュースの中の出来事のような言葉を伝えられ、現実感などあるわけはなく。

 けれど、先輩が嘘など言うはずがない。そんな悪質な冗談を、姉と共謀することなど、あろうものか。

 姉は──苦しんでいる。両眼の激痛に。なにも見えない、痛いと、苛まれ苦しんでいる。

 その身に起こった、なにかによって。それが紛れもない、現実。


「……っ」

 

 身震いとともに、思い起こす。電話口の、先輩の涙声。

 どうしよう。どうしよう。私のせいだ。私が一緒にいたのに。そのように星架先輩は混乱渦巻く思考のうねりの中で、涙声を繰り返していた。

 不知火の眼が、見えなくなっちゃう。

 不知火が、失明しちゃう──。


「雪羽!」


 星架先輩の、パニックの声が何度も何度も、雪羽の耳の奥に戻っては繰り返し、響いていく。子細を伝える冷静さには、決定的に欠けた泣き声。

 そこに、「なぜ」なんて感情がノイズとなって挿し込まれる余地などない。

 雪羽が胸の奥に抱く、なにかのつかえたような嘔吐感じみた感覚は彼女にもきっと今、より生々しく耐えがたいものとしてあるはずだった。

 そんな彼女が伝えたこと。

 姉の眼が見えなくなる──言葉にされて受けた衝撃は、あまりに大きく。

 いずれそれは未来、受け容れるべき運命として自分や姉の行く道の先にあるものだと覚悟をしていた。……していた、はずなのに。


「雪羽! 急ぎなさい」


 助手席のウインドウを開けて、怒鳴るように叫んだおじさんの声にも、幾度かそうされるまで雪羽の千々に乱れた感性は気付くことができなかった。

 玄関前、階段の下。横付けした車から、切迫した表情のおじさんが呼んでいる。


「急いで。はやくしなさい」


 ごくりと息を呑んで、頷いた雪羽は走った。

 見たこともないくらい、……ううん、これはきっと、彩夜の怪我のときと。小雨姉さんの訃報のとき。それと同じくらいだ──そのくらいの、最上級の切迫がそこにある。おじさんもまた、動揺をし、感情の置くべきところを掴みかねている。


「大丈夫、きっと大丈夫だから」


 おじさんのその言葉は、姉について発したものだろうか? それとも、雪羽を安心させるためのものか。

 あるいは、おじさん自身が、落ち着くために必要な、自らへの言い聞かせだったのだろうか。

 とめどなくなりつつある思考の中、そのように疑問を重ねて、既に取り付けられていた助手席のチャイルドシートにひかりを固定する。

 その前に一度、強くひかりを抱きしめて。そして取り付けたシートベルトを確認してから、自身もまた後部座席に身を滑りこませる。

 今姉がどういう状態で、どうなっているのか。それすらまともにはまだ、わからぬまま。おじさん同様に、心の中に「大丈夫、大丈夫だから」を呪文のように繰り返して。

 それしかできなくて。

 ただ、雪羽は急発進する車上の人となった。

 気持ちだけが急ぎ、焦っていた。


                 *   *   *


 ごめん。──ごめん。重苦しい静けさが支配する空間に、うわごとのような少女の呟きが切れ切れに、けれど絶えず木霊する。

 まるでそれしか、言葉を知らぬように。ただ何度も何度も、少女は同じ謝罪を繰り返す。

 雪羽と、抱き合って。ふたり、涙声を交わしあいながら。

 電話を受け。リースが病院へ、その場へと到着したとき既にそこにあったのは、そんな光景だった。

 少女たちを見守る、険しい表情の中年男性がいた。

 そしてそこに、リースがやってきた。

 ユキ、と。どう言葉を続けていいのかわからない中で、それでもリースは途切れそうな声を、旧友にかけようとした。

 その刹那に、処置室、と書かれた扉からふたつの影が姿を現す。

 眼鏡の、青年医師。そしてもうひとり──レイア先生。


「レイアくん」


 白鷺のおじさんが歩み寄ると、この場のすべての者と関係性を持つ女性医師は、無言に頷き、応じる。

 その相好は崩れることはなく。真剣な、そして疲れを帯びた重く固い表情がそこにはある。


「レイアさん、お姉ちゃんは」

「──ひとまず、処置らしい処置は終わったよ。今は痛み止めが効いて寝てる」

 

 泣き腫らした瞳の、ハーフアップの少女と手と手、握りあって固唾を呑む雪羽。

 リースへと、不知火の身に起きた火急の出来事を伝えた彼女もまた、その報せを受けてそれほどの時間を経ているわけではない。

 その心中は、察するに余りある。パニックと、不安と。多数の冷たい感情が渦を巻いて、彼女の中に襲い掛かっているはずだ。

 不知火が、襲われた。

 彼女の身体で最も脆く、弱く。いたわるべき部分であるその双眸に、危害を加えられた──リースの知る範囲、たったこれだけでも、それは本来起こるべきものではない出来事だと容易にわかる。

 今の、不知火の状態は。

 彼女の眼は、今。

 見えているのか。いないのか。

 見えていないのならば、また見えるようになるのか、それとも──、

 

「セイカ、だったな。改めて状況を説明してほしい。つらいだろうし、混乱しているだろうが、なるべく落ち着いて」

 

 医師は促す。ただひとり、この場で決定的瞬間に居合わせた少女へ。

 不知火の遭遇したその出来事を、直接目撃した。不知火を愛し愛した、その双眸になにを見たのか。

 

「わた、し。──私、不知火と、一緒にいて。そう、そうしたら……」

 

 少女の言葉は切れ切れだ。

 無理もない。誰より混乱し、状況が頭の中に整理できていないのは、被害を受けた本人である不知火を除けば、直面をした彼女なのだろうから。

 曰く。

 突然、中学生の女の子に、声をかけられた。着ている制服で、相手の立場がそれだとわかった。

 そして、対応をした不知火が、なにか言葉をぶつけられて。そして顔に向かって、なにかを浴びせられた。

 洗剤か、なにか。花の香りのする、透明な液体。

 両眼に浴びた不知火は苦しんで、顔を押さえて倒れて。

 異変に気付いた警備員の人が駆けつけて、少女を取り押さえてくれた。不知火の救急車を、呼んでくれた。

 

「私、番号押せなくて。何度も失敗して、でも、電話しなきゃって」

 

 恐慌状態の頭の中を、必死に落ち着かせようとしながら。番号を、電話帳の名前を何度も押し間違えてやりなおしながら、『白夜』に、不知火が自らの携帯を差し出し望んだレイアの番号に、そしてなにより雪羽に──連絡を、した。

 

「そんな──いったい、なぜ」

 

 なぜそんな、不知火が襲われなければならない。そんな事情が彼女にあったというのか。それとも、通り魔のようなものに遭遇してしまったのか。

 リースの口から、思わず困惑を載せて、疑問の言葉が先走る。

 

「──それはあとだ。そういうのは、警察のすることだ。んで、ここは病院」

  

 目を伏せたレイアは、深く息を吐いて。首筋を押さえて、一拍の間を置く。

 やがて、

 

「不知火がぶっかけられたのは、別に劇薬とか、毒物とか、そんな触るだけでヤバいような危険物じゃない。ありゃその辺で売ってるような、ただの洗剤だ」

「洗剤……」

「ただし視力とは、目玉とは相性最悪の、アルカリ性の原液の、きっついやつだがな。おもいっきり、あいつは両眼に浴びてる」

 

 注意書きに、よく書いてあるだろ。眼に入ったらすぐ洗え、しっかり洗えって。

 

「幸い、やられた場所がデパートで、警備員がすぐに水道に連れて行ってくれたらしいから、今のところ残留はもうないと思う」

 

 今は見えなくとも、じきによくなるはずだ。

 レイアの言葉に仄か、一同は安堵して。──しかし。

 

「よくなる──普通ならば、な。適切な治療をすれば」

「え」

「生憎と、お前たちも、白鷺さんも知るように、不知火の両眼は『普通じゃない』。一般的な治癒力も、頑丈さもそこにはないものだ」

 

 言葉を紡ぐ彼女自身が、苛立ち、沈んでいた。

 明確な希望を得られずまた、得ることを望む面々に与えることのできないこの状況に、歯痒さを表情から、気配から発散させていた。

 

「今は両眼を休ませているし、包帯も巻いてある。当然のように見えていない。眠る前に、ものを見ようと考えるなとも言ってある。だがこれからあいつの眼がどうなるのか。それはまだ、わからない」

 

 きちんと、もとの視力にまで回復をするのか。

 視界自体は再び戻っても、以前ほどの視力には届かないのか。

 あるいは、このまま──十分な回復を見せることなく、確定していたこれからの未来を、彼女は自らが想定していたよりずっとはやく、受け取ることになってしまうのか。

 

「今までだって、水泳の、プールの消毒液の影響程度なら問題なく過ごせていたアイツだ。まったく抵抗力や回復力がないわけじゃないんだ。しかしここまで強烈なものには、果たしてどうなるか」

「そんな」

 

 ──そんな。

 目尻に浮かべていた涙を溢れさせ、星架がせぐりあげながら崩れ落ちる。その体重をともに支えるように、彼女を抱いて、蒼白な表情の雪羽が彼女と同時、ぺたんと尻餅をついた。

 悲しみと自責に苛まれる星架に対し、雪羽はむしろ、茫然とし、反応らしい反応をレイアにさえ返せずにいる。どちらにせよ……両者、その心理的な傷は、一見してはっきりと、あまりに深く。

 

「すまない。今、言えるのは……ここまでだ。これ以上はいいとも悪いとも、言えない」

 

 医師として。ワタシの力不足だ。すまない──雪羽。

 既に、レイア先生が、雪羽のことを「ユッキー」と愛称で呼ぶことを、リースは知っていた。けれど、その気安い呼び方を、医師はしなかった。

 それだけの状況だということが、リースにだってわかった。

 その中で、遠くから、廊下の向こう側から近付いてくる複数の足音を、リースは耳にした。否、リースだけでなく、その場の皆が、気配に気付き振り返っていた。

 すいません、と発せられた男の声。

 いたのは、ふたり。

 なるほど現れるのも当然かという、制服姿の警察官と。

 それに伴われた、響の姿であった。


                 *   *   *


 激しく、耳障りな音を立てて──弟の握り固めた拳が、壁を強く強く、力任せに殴りつけていた。

 自らの、拳の骨すら折れよとばかりにそう、強く、だ。

 

「ユウくん」

 

 彼が耳にした事実と同じことを、まったく同じに聴いた彩夜には、彼のその行動が、内心に沸き上がった忸怩たるものに起因するがゆえのものだということを、姉として理解できた。

 

「うちの、バンドの。メンバーの、……「もと」メンバーのせいだって、そんな」

「ユウくん、ダメです」

 

 彼の自傷は止まらない。彼はがつがつと、押さえた壁を殴り続ける。

 繰り返し、繰り返し。二度、三度も続ければ既に打撲に痛むであろうそれらを、彼は白鷺家の壁に何度も、何度も打ちつけていく。

 渾身に。こんなもの、砕けてしまえと、そう思ってさえいるがごとく。

 その行為が、止むことはない。

 すべては、戻ってきた父より告げられた、事実のために。

 

「ユウくん!」

 

 それは警察と、響さんから伝えられたこと。

 保護者、後見人として父が、知らなければならなかったこと。

 不知火の両眼から光を奪ったその相手が、夕矢と同級生の少女であった、という事実だ。

 

「俺のせいだ。俺が──」

 

 そして関係性は、それだけになく。

 罪を犯した少女はかつて、夕矢たちのバンドの一員だった。

 そうだ。

 その少女が学業のため、バンドを離脱せざるを得なかったから、不知火に白羽の矢が立った──その、ヴォーカルの少女であった。

 

「やめる、やめなきゃいけないって言ってきたのは、あっちからだったのに」

「ユウくん、もうやめて」

 

 どん、どん、と。何度も何度も、夕矢は拳を打ち続ける。その、殴りつけ続けた表皮が、真っ赤になっていく。少年の心情を表すようにそれは痛々しく。また、鳴り響く殴打音は、少年の怒声をかわりに、代弁しているようだった。

 

「なんでだよ」

 

 少年の、初恋の相手を。

 かつての、バンド仲間であった、大切だった少女が傷つけたのだ──やり場のない感情が溢れて、そうなってしまったのも、わかる。

 日常には、ひたすらに拳を痛めるだけのその自傷行為は起こり得ぬ光景。平常の心境に在れば、そのような行動を遮二無二、ただ騒音を立てて繰り返すことなど、彼に限らずともやりはしないだろう。

 

「ユウくん──夕矢っ。やめて!」

 

 姉は、その拳を包み込むようにして、弟の自らを傷めつける行為を止めた。

 語気をらしくなく強くしたのは、彩夜という存在の持つ、姉としての性がそうさせたことに他ならない。

 

「やめなさい」

 

 責めるべきは、自分でない。また、凶行に及んだ少女の理屈もなんとなく、彩夜にはわかる。

 喪いたくなかったもの。

 それを望まずして、喪わざるを得なかった経験は、彩夜にだってある。

 どうしようもなく、決定的に。続けたかったそれは自らの手から離れていった。それを、諦めざるを得なかった。……彩夜の場合は、手放したそれを他者がどうこうできるものではなかったというだけ。

 だが、少女の場合は違った。

 それを周囲は、異なる誰かに委ねるかたちで、続行することを望んでしまった。

 無論望んだ側を、そのことによって責めるのは筋が違う。

 中学生の少年少女たちにとって、バンド活動、音楽とはひたむきに挑み続けられるものであって、欠くべからざるものだった。ティーン・エイジャーとしてもまだ幼い彼ら、彼女らが続行を求めて、誰が責められるというのか。

 惜しむべきは、ただ。

 少女が、夕矢たちのもとを離れ、バンドと袂を分かってから、彼らは沈むのではなく、より『最高のかたち』を得てしまった。

 不知火という、年長者の助けを受けて。

 少女の望んだもの、それ以上の場所にたどり着いてしまった。

 なぜ、自分は。少女は思ったはずだ。

 なぜ、自分でないのか。これも思ったはずだ。

 だからこそ、魔が差したのだろう──そのように論じるのは、加害者に対して、被害者の友人でありながら弁護と同情が過ぎるだろうか?

 

「行き違った。きっと、行き違っただけだから。ユウくんも、不知火ちゃんも。みんなも、なにも悪くないから」

 

 望まず喪ったものを、拾い上げた人がいた。

 不知火というその人は少女がやっていたより、ずっとうまくやり。ずっとたくさんのものを得た。

 たった一度。たった一度、彼女が力を貸しただけで、周囲もまた、「少女と同じであった」はずの面々さえ、少女を残し、その位置に押し上げられていった。

 幼い中学生たちの、同級生同士のコミュニティで、スカウトを受けたこと、オーディションに誘われていること。それらが耳に入り、またそれらが誇張されて伝えられていることなど、想像に難くない。

 自分と、周囲とに。「なぜ」「どうして」「私じゃないのか」「私がほんとうは、受け取るはずだった」そんな想いを膨れ上がらせていったとして、それは自然だと思う。

 自制をしろというには、彼女は──そして彼女をそうさせた周囲の環境は、その責任を負うべきでないまだ年齢でしかなかったのだ。

 悪しき点を求めるならただ一つ、すべてがまだ幼く、未熟であった、それだけなのだろう。

 そしてそれは第三者が責めていいものではない。

 

「だから、やめてください。ユウくんが自分を、傷つけないで。不知火ちゃんだって、そんなの望みません」

 

 掌に包んだ、弟の拳は中指のところが少し、皮が破けて、血が滲んでいた。

 弟の血が、自身の指紋に染みをつくるのを見つめながら、彩夜は今案じるべきふたりの姉妹のことを想った。

 不知火の、眼のこと。

 彼女に寄り添う、雪羽のこと。

 

「雪姉にだけは。いや、雪姉と不知火さんだけには、俺は不幸を持ってきちゃ、いけなかったのに」

 

 あれ以上、あの姉妹にだけは──もう。辛い、苦しい気持ちをさせたくなんて、なかったのに。

 彩夜の耳を、弟の吐き捨てた、彼自身、自らへの叱責が打つ。

 責めるな、と言っても、その気持ちだけは他者である彩夜には、自身の実弟とはいえ止めさせられるものではなかった。

 彼もまた、傷ついている。

 大切な人たちを傷つけてしまった、自分に。

 皆が、ひとつの状況に対して傷ついている。

 逃れようのない後悔と自責に、切り裂かれている──。

 

 

          (つづく)

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