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86話 予告

 その日の授業は、魔法とスキルについてとそれに伴う発動限界の授業だった。

 「いきなりそこから?」とアキトはと思ったがウタゲは気分で授業する内容を決めるのでそういった要望は一切受け付けない。


 バルトは復活しているがこの間の戦闘内容を聞いて落ち込んでいた。

 そのせいでバルトはふてくされているのか机に寝ているかのように突っ伏し息をしていないんじゃないかと思うくらい静かだった。

 普段ならウタゲに茶々を入れて楽しんでもいいくらいの元気はあるが今日はダメだった。


「えーそれと授業の前に少しお知らせがある」


 アキトは周りを見てみるがみんな別に驚きもせずさも当然かのように座っている。


「今日から半年後、一年で一番盛り上がる学園のイベントがある」


 アキトはイベントと聞いて日本であった学園のイベントを思い描いていた。

 どう言った事するんだろうかと中身を楽しみにしながらアキトは聞く。

 すると、ウタゲはさっきよりも少しハイトーンでイベント内容を発表する。


「そのイベントとは!魔導修練祭だ!!」


 ウタゲは高らかに宣言する。

 何じゃそれは……とアキトは素直にそんな感想しか出てこなかった。


「まぁまだ先なんだがもう説明しろって上から言われてな。というよりかみんな知ってるだろ?」


 まるで当然だろうっと皆を見据えるウタゲ。それに皆頷く。


「一応魔導修練祭の概要を教えるから」


 ウタゲがそう言うとシェルが魔導修練祭の概要が書かれた用紙を渡し、それと同じものが前にある大画面に映し出される。

 ウタゲは意外とこういったイベントが大好きで約一時間半かけて細々と説明していた。


 魔導修練祭ーー


 これは一年に一度開かれる魔導学園と国が主催するいわば交流戦だ。帝国だけでなく他の国でも行われているらしいが別にそことは一緒にはやらない。

 帝国に所属する魔導学園……このルイン魔導学園も含めて全ての学園が帝国に集まり様々な式典、イベントなどなど国中がお祭り騒ぎになる。

 イベントは約二週間行われ、帝国内だけでなく帝国領の街や他国から様々な人が入る。他国も同様に開催はするが日付はそれぞれバラバラなので逆に終わってから他国に見に行くことも可能だ。


 交流戦は、学園同士のぶつかり合いで先生も結構この時だけ団結する人も多い。今回の交流戦内容はまだ決まっていないのでまた後日発表するがどちらにせよ戦力アップは必須だ。

 それに、白聖、金聖、銀聖、黒聖クラスという枠組みはあまり関係ないのがこの修練際の特徴だ。それぞれの特色を活かし勝ちをもぎ取れというコンセプトの元やっている。


 学年は例年完全に別れているがたまに学年全てごちゃ混ぜということもあるのでこの詳細もまた後日となる。

 気になるルイン魔導学園は毎年最下位で他の学園から”怠者”と呼ばれている。

 それからはウタゲとシェルの学生時代のことをアキト達は永遠と聞かされていた。


「最後に!私から言えることは一つ。この魔導修練祭で勝ちたいなら貴族というプライド、平民というコンプレックスを捨てやがれ!!以上!!」


 そう言ってちょうど授業終了時間がきたので二人は教室を出て行く。


 二人が扉を閉めた瞬間ーー


『シャァアアアアアアア!!!』


 突如後ろで突っ伏していたバルトがテーブルを蹴り飛ばす勢いで立ち上がり大声で叫ぶ。突然で皆バルトへ視線を集中させバルトはそんなこと気にもとめていない。


「アキト!!また戦える場所があるんだな!!これでこのモヤモヤが吹き飛ばせそうだぜ!!兄貴が敵じゃねぇのは癪だが絶好のチャンスだ!!」


 アキトは声が大きすぎて途中から何言ってるか聞くのを耳を両手で塞ぎ止めたが元気が出て何よりだった。


「バルトうるさい」


 ユイが鋭い目つきで光を一切感じられない眼差しでいい放つ。だが、今回はすぐに殴れる位置にいなかったのでバルトの暴走は続く。


「よっしゃこうしちゃいられねぇ早速特訓だぁあああああ!!!トルス行くぞ!!」

「うむ……」


 トルスも表情には出さないが明らかに嬉しそうな感じで二人は教室から出て行く。基本、魔導学園は午前は座学、午後は自主練となっている。適当に先生を捕まえて指導を受けてもよし、特訓してもよしと結構自由がきく。

 だが、サボるとすぐに分かるので昼休みが終わったらアキト達もどこかしらで実技系の特訓でもするつもりだ。


 以前使った闘技場の他にも似たような場所が多数存在している。それに特訓は何も魔法やスキルを使いまくるだけではない、ランニングや筋力トレーニングをしている者もいれば座学をもっとやりたければそれように授業も公開されている。


 ちなみに魔導書やスキル本、歴史書など本も自主練に含まれるらしく、本人にプラスになっていればいいということになっていて意外と抜け道がありそうだなとアキトは思ったが、構内には教師が多数配置されていていつでも質問できるし裏を返せば監視されている。

 当然、特訓が熱くなりすぎたいざこざもあるのでそういったことを抑えるためもある。


 なので午後の規定時間までは何かしらしないといけない。

 アキトは少し先約があるので前行った図書館へ行こうと思っていた。


「シロネ達はどうするんだ?」

「わしか?そうじゃのー昼ごはん食べたらユイやエーフの面倒を引き続き見ようと思っとるのじゃ」

「そうか。それじゃお互い頑張ろうな!」

「当然じゃ!わしがいるからには今年は優勝に決まっとるのじゃ!」


 他の人達ととも少し喋った後まずはご飯を食べに行きたいのでアキトは一人教室を後にする。


 結局ウタゲの授業は魔導修練祭の話で時間いっぱい使われてしまい、楽しみだった座学を聞きたかったのでアキトは少しがっかりだった。


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