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246話 ギルド登録

冒険者ギルド リ・ストランテーー


 アキトが初めて入った時とは違い、配置が変わっており心なしか人も増えているように感じる。

 賑やかな道を通り、受付で登録作業を終える。

 魔導学園の卒業証明書を提示するとすぐに作業を行ってもらえたのでアキトの想定とは遥かに早く終わった。

 一通り説明を受けて一旦、外で待つシロネと合流する。


「早かったの」

「うん、めちゃくちゃ早く終わった」

「で、どんな感じなんじゃ、昔とは相当変わっているじゃろうしな」

「その昔ってのを知らないからなんとも言えないけど……」


 アキトは受付の人から受けたギルドに関する説明を一通りシロネに話す。

 次の目的地に出発するのでとりあえず待ち合わせ場所の所まで歩きながらだ。


 冒険者ギルドは、帝国、皇国、法国、聖王国の四国にそれぞれギルドが置かれている。

 その国それぞれにあるギルドからまたさらに細分化し、リ・ストランテのように国にあるギルド程大きくはないがその街や村の大きさに合わせたギルドがある。

 主に冒険者ギルドでは、三つの仕事がある。

 一つが依頼者から依頼を受けるというもの、もう一つが冒険者ギルドが発行する犯罪者リストの捕縛又死の制裁を下す。

 そして最後がギルドが要請する魔物の討伐だ。

 主にこの三つからなり、一つ目の依頼以外はギルドが定めたルーエを報酬として貰えその難易度に応じた実績を見て(ランク)が上がる。

 この位と言うのは、冒険者ギルドの実力証明に使われる。

 位に応じて受けられる依頼や討伐出来る魔物が変わったりと他にも様々な特典がついてくるので上げて損は無い代物だ。

 最初登録したばっかりのアキトは、一番下の’下位(かい)’である。

 位は全部で五つあり、下から下位、中位(ちゅうい)上位(じょうい)特位(とくい)特例位(とくれい)となっている。


「成る程のー色々と変わっているんじゃな……」

「って事で、今は下位です」


 冒険者ギルドに所属する証明として貰ったアイテムをシロネに見せる。

 それは、カード型になっており、アキトの情報と今受けている依頼等が表示されているものだった。

 アキトも驚いたがこのカードは冒険者ギルド創設者がオーパーツアイテムを使用し作成したもので、様々な効果がある。

 カードは破損せず、誰かに盗み見られる事もなし、見せたいという本人の意思があれば特別に閲覧可能になる。

 これがこの冒険者ギルドカード、通称ギルカードの性能の一端だ。


「全く……もう受けたのか依頼」

「いやー意外とこう言うの楽しみだったんだよね」


 アキトのギルカードには、帝国から皇国を行き来する商人の護衛依頼を受けていた。

 帝国から皇国まではある程度道があるのでそこを通る場合であれば安全に通る事が出来る。

 もし何かあっても人通りはあるのですぐに気づいてもらえる。

 なので、依頼者も下位からという位設定にしてあるのだ。


「待ち合わせ場所はリ・ストランテの門から少し脇にある道じゃの……」

「そうだな、何かあるのか?」

「いやの、別に脇の道にせずとも門の前か横で良かろうに」

「気にしすぎだろ、人が多いのが嫌なだけなんじゃないか?」

「そうじゃな」


ーーっ!!

「やあ!」


 シロネとアキトは依頼者の元へ足を進めていると突然気配も無しに後ろから肩を叩かれる。


「うわっ!びっくりしたー」

「心臓に悪いのじゃ……」

「久しぶりだねアキト、シロネ」


 アキトの肩を叩いたのは、アキトと同じ魔導学園で同じOPPARTSオンライン経験者。

ーーハヤト・ゾルデだ


「どうしたんだ?ハヤトは冒険者ギルドって言ってたっけ?」

「いや、僕は研究志望だよ。けど、最後に挨拶はしておきたいと思ってね」

「そうなると、こっちが常識ないみたいな……」

「そんな事考えた事ないでしょ」

「まあな」


 ハヤトは帝国の研究班として配属される予定になっている。

 そして、そのハヤトに最初の依頼をしたのがアキトだった。

 各国で行われた魔導修練祭の記録を一から一緒に調べたのも良い思い出だ。


「それに、万年寝不足は変わらなさそうだね」


 ハヤトはアキトの目元を見て言う。


「こればっかりは三年たっても治らなかったよ」

「そう言えばそうじゃったのアキト……」


 シロネも忘れてたと言わんばかりにアキトの顔を覗く。


「結局、アキトとも全力で戦えなかったし、悔いは残る形になったよ」

「そこは俺もだ」

「ま、僕は当分帝国で調べごとしてるからいつでもウェルカムだからね」

「また落ち着いたら戻ってくるよ」


 ハヤトがアキトに何か言い返そうと口を開けた瞬間ーー

 遠くの方からハヤトを呼ぶ声が聞こえる。


「やばい……来ちゃった」

「相変わらずじゃのハヤト」

「それじゃそろそろ僕は行くよ、じゃあね、またどこかで」

「おう、どこかでな」

「じゃあのー」


 ハヤトは早々と挨拶を終えると逃げるように去っていく。


「ハ・ヤ・トー!!」


 ハヤトが早々と逃げた矢先、アキトに次の来客が到着する。


「お!アキトとシロネではないか!ハヤトは知らないか?」

「ハヤトならあっちに行きましたよ」

「そうか、助かる!」


 ハヤトを追ってきたシャーロット・バイクは追いかけて行ってしまう。

 一年の魔導修練祭が終わってからシャーロットは、ハヤトに興味を示しわざわざ学園を移動してきたのだ。

 ずっとハヤトにひっついて魔法やスキル、アイテム等々について聞きまくっていた。

 ハヤトとはまた違った意味で研究職の肌質を持っているのであのハヤトも中々に手こずっていた。


「全く、騒がしいやつらじゃの」

「ほんと……同意だよ」


 アキトとシロネは時間もあるのでリ・ストランテの門へ向かう。

 何故か二人の足取りは少し軽くなっていた。


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