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はじめての登校と異形討伐②



「つ、疲れた……」


 昼休み、昼食は中庭でとることになった。凄いよね、食堂なんてものが存在しないのだ。全員がそれぞれに食事を作ってくるのだ。


 お嬢様と侮るなかれ、エラルナ女子学院は「貞淑に振る舞い胃袋を掴み殿方の父性本能を刺激しつつ操るのが良き妻である」というわりかし笑えない、けど男からすれば「操られてもいいかな」って思えるようなのが恐ろしい。


 ちなみにウチの料理人は何とイシスなのだ。絶対に料理とかできないだろとか思っていたから凄いびっくりしたけど、サクヤも出来るのだそう。


「疲れた……」


 2回目、女子に囲まれるってこんなにもつかれるとは思わなかった。休み時間になった瞬間に刺激に飢えているのか周りに囲まれて質問攻め、その中の大半が恋愛絡みだったの答えに四苦八苦していた。


「それにしても、貴方がこんなにも私のことを好きだったなんて、モテる女は辛いわね♪」


「シクシク、だってさ、お嬢様達さ、半端ない「口撃」だったんだもの」


 そう、その口撃をしのぎ切るために「イシスのためになら命すら惜しくない」とかとんでもないことを口走る羽目になったのだ。


 女の子パワーの凄いこと、くたくたに疲れた、しかも授業も凄い難しいし。


「原則順位は総合トップ30と各科目のトップ10しか公表されないけど、赤点だと補習を受けることになるから、それだけは回避してね」


「ああ、分かった、なんとか頑張る」


「それとクサナギ、放課後に学院長が会いたいと言っているからお願いね」


「ああそうだ、挨拶は大事だよな、なんか、色々あってすっかり抜け落ちてたよ」



 放課後、俺たちはエラルナ女学院の学院長室へと向かう。いわゆるお偉いさんだよな、ちょっと緊張する。


 露出度の高い服を着ている麗人で身長も俺と同じぐらいだ、独特の迫力を持っている人だ。しかし若い人だな。


「初めまして、天御、学院長エイル・アレキサンドライトだ」


「は、はい、その、よろしく、ってアレキサンドライト?」


 同じ名前ってことは、しかも似てる、雰囲気が全然違うから分からなかったけど、顔が凄い似てる、ってことは。


「えっと、お姉さんだったりするんですか?」


「え?」


 学院長はキョトンとしたときに笑い出した、イシスは憮然としている。


「綺麗だ若いといった世辞はたくさん言われてきたが、今のが一番嬉しいよ、やはり天然に勝るものは無いな」


「え? え?」


 イシスは憮然としたまま紹介してくれる。


「母よ」


「ええ!!??」


 もう一度見てしまう、母親、まじで、本当に?


「嘘、全然見えない、少し年が離れた姉かと思った……」


「ふんふん、転校初日に学院のトップに気に入られるとはなかなかやるな」


 と頭をポンポンと撫でてくれるけど、いや、それよりも。


(す、すごい、む、胸がこぼれそう!)


 デカい、しかも下着まで、黒の下着がもう!


「ぐへえ!」


 突然視界が塞がったと思ったらイシスにアイアンクローをされた。


「見すぎ、お母様も男日照りが続いているからと、誘惑しないでね」


「ふt、イシスももう少し育てば武器が使えるようになるさ」


「…………」


「おっと、怖い怖い」


 ふふっとやっぱり俺を見ながら笑う学院長に頭を下げる。


「あの、学院長、その、風呂覗きの件は」


「それについてはいい、わざとではないと分かっているし、既に処分を下したからな。それよりも君の能力はイシスの報告書で読ませてもらった、サクヤとの相性がよさそうだな。それに君が元いた世界も興味深い、機会あればぜひ話がしたい、都合のいい日はあるか」


「は、はい、俺で良ければ、都合の悪い日も特にありません」


 追って知らせると占める学院長で。


(やっぱり、こう、胸が、こぼれそう! こぼれたら受け取らないと!(錯乱))


「ぐへえ!」


「だから見すぎ、いい加減にしないと本気で怒るわ、怒るとそれなりに怖いと自負しているのよ」


 冷たいほほえみを浮かべるイシスにゲフンゲフンと咳払いをする。うん、初対面だからな、不躾な視線は失礼だよな、決してイシスが怖いという訳ではないぞ、紳士としての礼儀だ。


「イシス、クサナギの生活費の工面は異形討伐にするつもりか?」


「ええ、攻撃型なのが幸いしたわ、報酬もいいし、能力の訓練も兼ねることができるから」


「なるほどな、さてだったら早速働いてもらおうか、異形出現の予兆が来ている」


「だそうよ、どうするクサナギ?」


 あの時の怪物あの時は無我夢中だった、あの三対の目を持ち、足が六本あり、高さは4メートルはあった、不透明の怪物、異形、正直怖い。


「も、もちろん、やる!」


「あら男の子、大丈夫よ、サクヤも一緒だしちゃんと装備もあるからね、母様、出現エリアは何処になるの?」


「第23区画のいずれか。ただ分かっているな、余り派手にやりすぎるなよ」


「分かっておりますわ、クサナギ、貴方の生活費の報酬は異形討伐により稼いでもらうことになるけど、こうやってこの段階で既に異形出現の予兆を把握していることは絶対秘密よ」


「出現の予兆を感知して大雑把な位置を割り出し、時間がたつにつれて異形の流れの淀みを感知して、その段階で異形警報を出すの。初動スピードに圧倒的有利な状況なのよ」


「だから、出現する異形を全て倒してしまうと、この情報漏えいがばれてしまう。しかも人並み外れた攻撃力は色々と疑われる、わかるわね?」


「サクヤは、騎士ということもあり実力はそれで、そして天才だから勘が鋭いというイメージを利用して納めている、だから貴方はサクヤの勘のおこぼれにあずかっている、という事にしてちょうだい」


「なるほど、理解した」


「さて、やるやろ会に戻りましょう、光学迷彩のにも慣れないといけないからね」



次回は18日です。

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