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004

スパン結構長くなってしまいましたねwww

ちょっと学校が忙しくてwまぁでも、結構書いてたんで、付け足し付け足し付け足し的な感じで書いてました。との事で、次もスパン長くなるかもですw


004


キーンコーンカーンコォォオン♪

今日最後の授業『地理』が終わる。昼休みの1件はあの後すぐ予鈴がなり、私たちは急いで教室に走って戻った。私的にはタイミングが良かったと思う。あの後、あんな言葉を言われた後、どんな顔で、どんな感情で、どんな風に福渡と接すればいいかわからない。実際予鈴がならなければ無言の空間が続いただろう。気まずい状況にならなくて正直ほっとした。授業中ずっとそんな事だけを考えてしまっていた。何で私が福渡の事を考えているのか。考えなくちゃいけないのか。何で私が福渡の事で悩んでいるのか。悩まされなくちゃならないのか。私はあいつの事が嫌いなのに…。嫌いなはずなのに…。


皆が起立をし、先生に挨拶をして帰っていく。私もその流れに乗って空気のように帰っていく。ふと何故か急いでいる福渡が見えた。この緩い流れを突っ切るように教室から走って出ていく福渡。

「危ねぇから走んなー。」

担任の教師に注意された。なんて覇気のない注意なんだろう。

「スミマセンッ!!急いでるんで!!」

福渡はそのまま走っていく。そんなに急いで何をするのか。少し気になったが、少し考えた結論、福渡について考えることがなんか癪だったのでやめた。


ちゃちゃっと靴を履き替え、誰の邪魔にもならず、誰の気にも止められず、空気のような流れで帰る私。別に急いでいる訳では無い。これは私の生きている中で身につけた、得意技と言っても過言ではないものだろう。人混みは嫌いだが、中に入ってもスイスイと人のいない所に流れていける。つまり潰されないのだ。あの『ネズミが仕切る夢の国』に行ったって私はスイスイ動けるのだ。…生憎行ったことも、これから行く予定もないのだが…。


「…ハァ……。」

ふとため息が出た。眠たい。そして少しだるさも感じる。何故か今日はどっと疲れていた。…何故かではないか。なんで疲れたかなんて分かりきっている。

『朝起きたら17歳になり』

『13年ぶりに高校に通い』

『不慣れな学校生活を1日送り』

『初めて同級生という者と話し』

『友達になりたいと言われた』

1日にこんなにイベントがあれば誰でも疲れる。…福渡(ふくわた)(けいじ)。初めて私に話しかけてきてくれた人。初めて私に関わりを求めてきた人。特殊と言うか変な奴。でも多分…悪い奴ではない。今日1日でそう感じた。私も最初は拒絶していたが、そんな奴とも少しだけだが話せた。結構な進歩だと思う。神様にせっかく返してもらった青春なんだ。戻ってきた青春なんだ。帰ってきた青春なんだ。無駄にはできない。変な奴だが悪い奴ではない。福渡のことはそれだけでも分かったんだ。明日の朝、挨拶くらいしてやろうと私は思った。


□■▫▪翌日▪▫■□


朝 6:30

いつも通りのように起きる。いつも通りというのは学生時代の話ではなく、私が社会人になってからのいつも通りの起きる時間だ。学生時代、小中を除き、私の高校時代はこんな早く起きてなかった。学校に行くと決めた日、出席日数を稼ぐためだけの日以外は全て、大体8時頃まで寝てた記憶がある。睡眠というのはとても大事なものだ。人間という生き物自体、実際は8時以降に起きた方が死亡率が低いと聞いたことがある。別に長生きをしたいから睡眠時間を伸ばしている訳では無いが、その方が良いと言われた方と、その方が悪いと言われた方があれば、当然良い方を選ぶ。それと私は起こされなければ、8時まで普通に寝ている。睡眠自体が好きなのだ。何も考えなくて良い空間。私だけの誰もいない空間。雑念というものが消え失せ、まさに『無我(むが)境地(きょうち)』。私はこれが好きなのだ。私はその2つの条件の一致のためその時間まで寝ていた。…と言っても、8時まで寝た後遅刻して学校に行っても、出席にはなるので日数稼ぎにはなるのだが、うちの高校は何故か酷く遅刻にうるさい。学校も授業もほとんどサボっても怒られないのに遅刻はしつこく怒られるというのは、一体全体どういう考えなのか明確にしてほしいものだ。


そんなことを考えながら私は制服に着替え、母が朝用意してくれたのだろうパンを口にくわえて登校する。パンを口にくわえているが、朝早く起きて時間に余裕があるので走る予定はない。なので、曲がり角でぶつかった後の出会(れんあ)いは絶対にない。


駅につく頃にはもうパンは完食していた。10分も歩くのだ。食パンはそう長く食べてられるほど大きくなんてない。


始発から2番目の電車に乗る。昨日は起きるのが遅かったため、通勤や通学で人の多い時間帯になってしまったが、普段の高校時代の私は、人の少ない早め早めの電車に乗っていたのだ。起きるのは面倒だが避けられない人混みの方が数倍…いや何十倍と嫌だったため仕方がなかった。


なんだかんだであっという間に学校に着く。朝早く来たので、昨日居た早めに学校に来る人たちもいない。誰もいない教室。物静かな空間だが微かに走る車の音と鳥の声が聞こえる。これもまた心地の良いものだ。私はカバンから本を取り出し、再び読み始めた。


本は素晴らしいものだ。本といっても私は色々な部類の本を読む。青春ものからミステリー、ホラー等の小説、そしてライトノベルや漫画も好きだ。どんなものでも読み始めたら現実を忘れ、本の世界に入ることが出来る。そこは緊張が走る危ない場所であったり、笑い転げるような楽しい場所であったり、今にも倒れそうなほど悲しい場所であったりもする。その時々、その本の世界は無限の可能性で溢れている。本は私に知識をくれ、新たな世界を見せてくれる。…でも、それがこの先役に立つかと言ったら、役に立たないと思う。と言うか、役に立たなかった。これは経験をもとに言える。例えば、絶対に有り得ないほどのサイコパスキャラが主人公の本を読んだからと言って、自分がそのキャラ性格にならない様に、よく喋る元気で満ちた人間が主人公の本を読んだからと言って、自分がそのキャラに近い性格にはなれない。私は私。自分は自分。何も変わらなかった。人間、そう簡単には変わらない…変われないのだ。


7:15 3年A組教室

早めに登校してくる真面目な人たちが続々と来る。早く来ると言っても、私とは意味合いが少し違う。私は人混みを避けるため、この人たちは早く学校で勉強するために来ているのだ。一秒も無駄にできない。そう言わんばかりに颯爽(さっそう)と机に向かい勉強を始める人達。私はその人達を少し見て、また本を読み始めた。


7:32

続々と生徒が教室に入ってくる。徐々にガヤガヤし始め、先程のような静かな空間はもう無い。教室の中で4人から5人のグループのようなものに別れて雑談をしている。これがイツメンというやつだろうか?毎日何を話すのだろう?そんなに毎日毎日話す話題があるのだろうか?同じ人に同じだけ、違う日々に違う話を…。考えただけで私には到底できないものだろうと思った。


7:34

福渡が教室に入ってくる。顔が広い福渡はいろんな人達に挨拶をしながら自席へ向かっていく。私が見ても…いや、誰が見ても不自然というものはない。いつも通り。日常。何も無く、何気ない。これが普通だと思うが私には出来ないもの。奴に対してだとあまり言いたくはないが、尊敬に値するもの。普通をこなす。その普通を普通にできるようなら楽なのだが…。自席に座る福渡。ふと、目が合う。


…………。


「えっ…?」

私はハッと目をそらす。

あれ!?私は本を読んでいたはず!?いつの間に福渡の方を見ていた…!?は…恥ずかしい……!!

恐る恐るもう1度福渡の方を見る。再び目が合い、福渡は少し笑いながら立ち、そしてこっちに向かって来る。

「……ッ!」

私は身構える。何!?何で笑った?何でこっちに来る?怖い…!私は顔を下に向け目を瞑る。体が強張り震える。周りはうるさいはずなのに、福渡の足音だけが明確に聞こえてくる。

「馬場さん。」

ビクッ…!!

私は恐る恐る顔を上げ、目を開ける。

「おはよ♪」

……。

「え………?」

福渡は笑顔で、普通に、気軽に、楽に、簡単に挨拶をしてきた。

体の力が抜け、震えが止まる。

「ぁ……。」

しかし混乱する私。

「お…おはよ……」

「よっおはようー!ケイー!!」

ほかのクラスメイトが割って福渡と挨拶を交わす。

「ぁ…福わ……」

「おはよー富町(とみまち)ー。」

「昨日の『火曜から早起き』見た?」

「あー!!ヤッベ!見るの忘れてたわぁ…。」

ほかの話を始める2人。

「ふっ福渡…。」

「それでさー。あの人がまた出てきて、ひでぇおもしれぇんだよ〜。」

「マジ〜?最悪だわ…なんで昨日に限って忘れんのかなぁ?」

2人は歩いて移動し始めた。福渡が離れていく。広くもない教室の中だというのに、だんだん小さくなるのを感じる。


「………。」

普段の私はこれでおしまい。行ってしまったというだけ。そう、それだけ。何も無い。挨拶をされた。別に挨拶を返す必要性はない。しようとはしたものの、出来なかっただけ。そう自分に言い聞かせ、終わらせる。これがいつもの、普段の私。


…のだが。


バンッ!!

「福渡ッ!!」

私は勢い良く席を立ち大声で福渡を呼ぶ。その声は教室だけでなく、廊下にも響き渡る。

……………。

「ぁ……。」

静まり返る教室。先程までの状況が嘘のように感じるほど静かだ。外の車が走る音、鳥の鳴き声が再び聞こえる。

………。

何事だと皆が唖然とし、私の方を見ている。当然ながら福渡も。私は顔を真っ赤に染めながら俯き、小さく言葉を放つ。

「お……おはよう…。」

……。

「お…おう…。おはよう…?」

何故?と言わんばかりに不思議な顔をする福渡。周りも同じ顔をする。

「…ッ!!!!」

ダッ!

私は走って教室から出て行く。顔が暑い。頭が暑い。そして心が苦しい。…恥ずかしくて死にそうだ。穴があるなら速攻で入りたい。何故こんな事をした…?今日の私はどうかしてる!気が狂ったとしか思えない。馬鹿にでもなったのだろうか…?恥ずかしさを通り過ぎ、涙が出てくる。

「うぅっ……!!」

私は涙を拭い走り続ける。

「あぁぁぁーーー!!」

下校のルートを走り続ける。

どう進むかは決まってるんですが、どうも語彙力がないのか書き方が定まらないというか、書けないというか。難しいものですw

あーあと、福渡 (けいじ)君なので、ケイーって呼ばれてます。分からなかった人、これで解決ってねwww

ブクマ等付けてくれたら嬉しいですw

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