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最悪な出会い

いつもと同じ毎日。

朝起きて学校に行って、晩御飯を食べて寝る。

そんな毎日に退屈していた。


「よしっ、今日も一日がんばるか

お姉ちゃん、学校いってくるー!」



いつも通りの道を通り俺は学校に向かっていた。



「なんだあの雲は…。」



俺の頭上には今まで見たことがない黒くてとても大きく禍々しい雲が空にひろがっていた。



「これはすごい雨になりそうだな。天気予報も当てにならないな。

ん、なんだあれ。

う、うわああああああああああああ」



ドシンっっ

空広くにひろがっていた黒い雲から俺めがけて何かが降ってきた。



「いてて、あっ。おはようございます! 大野 ハルトさん」



空から降ってきたのは紫色の髪が長くまるで見とれてしまいそうな可愛い女の子だった。



「どうして俺の名前を……。

それに君は一体何者?」


「説明がいろいろあります。

ここでは長話できません。場所を移動しましょう」



そういって俺は謎の少女と出会った。

場所を移動し、俺は話をいろいろきいた。


「自己紹介が遅れて申し訳ありません

私は神に使えし天使、アガスティと申します。

下界に邪悪なオーラが発生しています。

今から近いうちにきっとよからぬことが起きるでしょう。

ですので神から下界に降りて問題を解決しろと命じられ下界に降りてきました。」


「邪悪なオーラ!? そんないきなり言われて信用できるはずないだろ

もしそうだったとしてどうして俺のところに来たんだ?」


「はい、ハルト様は自分ではわからないかもしれませんが、すごく強い力を持っておられます。

どの下界人よりも強力ですごい力を。

なので、ハルト様のお力を貸していただきたいのです。」


「力を貸すって…。

一体何が来るんだ?俺は成績もいまいち、運動神経もよくない。

地球のために戦うなんて俺にはそんな力は…。」


「さっきも言いましたがハルト様、あなたは自分が気づいていないだけで本当はすごく強い力を持っている


のです。

どうか私にお力を貸してください。

このままでは地球が、全人類が滅んでしまう事態に陥ってしまうかもしれません。」


「俺にそんなに強い力が……。

わかった、やるだけやってみるよ」


「ありがとうございます。感謝いたします。」



この時俺はまだ半信半疑だった。

そりゃそうだ。

昨日までなんら変わらない毎日を送っていたんだから。

いきなり天使だの、地球が危ないだの、信用できるはずがない。



「それで俺は何をしたらいいんだアガスティ」


「はい、とりあえずハルト様にこれを渡しておきます」


「これは…?」


「これは天界に伝わる最強の魔剣フィルハーティン

その剣には剣自身の意思があります。

その剣に認められたものだけがその剣を持つことができます。

ハルト様ならきっと大丈夫です。


「これが、俺の剣。

俺がこいつを認めさせる。だけどどうやって…」


「それは簡単です。

その剣を抜いてみてください。

そうすればわかると思います。」


「わかった。やってみるよ」



俺は何の説明もないままただ言われたままに剣を抜いた。



「………‼‼」



俺は黒いオーラに包まれとても暗い場所に一人立っていた。



「ここは…。」


「ここはお前の心の中だ」


「だ、だれだ!」



誰もいないはずの真っ暗な空間で声が聞こえた。



「俺はフィルハーティン。

あの小娘が言ってただろう。私には自分の式があると。」


「俺をここに連れてきたのはお前なのか!」


「ああ、そうだ。お前が本当に俺の主人にふさわしいか見極めてやる。

ただふさわしくないと俺が判断した場合お前の魂は私がいただく。

どういう意味かわかるな?」


「つまり俺はお前を認めさせなければ死ぬというわけか。

おもしろい、どんな試練でもやってやるさ!」


「ふふふ、なかなか面白い小僧だ。

せいぜい私をがっかりさせないでくれよ」



あんなに強気で言ったけど実はすごく怖かった。

失敗したら死ぬなんて冗談じゃない!

できることならやりたくない。

あの自称天使目め!絶対にゆるさねえ。



「さあ、始めようではないか。

なぁに、やることはいたってシンプル。

ただの力比べだよ。」


「力比べ……。

ぐっ! なんだこれ、俺の心の中に入ってきやがった……。」「さぁ、私をはねのけてみせるのだ。

さもないとお前の心を乗っ取って魂を食らってしまうぞ。」



俺は忘れかけていたあの記憶がよみがえってきた。



「うわああああああああああああ‼‼

これも…、お前の仕業なのか…。」



俺が幼少期のころの記憶。

両親が強盗の3人組に殺された記憶。

一番思い出したくなかった記憶。



「や…やめて…くれ…」


「お前の力はそんなものか、面白くない。

遊びはここまでだな」


「ハルト様ーー!

負けないで!」



どこからか声がする。

誰の声だろう。

ものすごい暖かい声。

すごく遠いようですごく近くから聞こえる。



「ハルト様、早くそんな魔剣自分のものにしてください!」


「この声は、アガスティか…。

そうか、一緒に地球を守るって約束したんだっけな。

ならこんなところで負けてられねえな。

つらい過去もあったが今は信頼できる友達がいる。

一緒に戦ってくれる仲間も増えた。

お前は俺のもんだ!フィルハーティン!!!」


「す、すばらしい。この感じ。

私はこの力の持ち主を求めていたのだ。

大野 ハルト…。私はお前のために戦い、お前と共に生き続けよう…」



俺はフィルハーティンを手にし、元の場所に帰ってきた。

目を開けると嬉しそうな天使が笑顔で待っていた。



「さすがハルト様!あの魔剣に勝ってしまうなんて!

実はこの魔剣を手に入れようとハルト様以外の人が何人か魔剣に挑戦したんですけど

成功者はおらず、みんな魔剣に魂を奪われてしまったのです。」


「おい…。クソ天使

なんでそんな大事なことを先に言わなかった。

下手すれば俺は死んでいたんだぞ!」


「最初に言ってしまってはハルト様は絶対に剣を抜かないと思いまして」


「当たり前だ!」


「終わりよければすべてよしですよ!ハルト様っ!

よーし、地球を救うぞーー!」



こうして俺の地球救出作戦は始まったのである。


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