意味不明な出来事に!?
瞭の家のチャイムが鳴った。葉佑だ。瞭は、履きなれた白い靴を履くと
勢いよく家を出た。
「来たぞー。さぁ、行こうぜ。」
熱い炎天下の中、葉佑は瞭に言った。しゃべるのも気力がいるような温度の中で。
「なんで、おれの買い物を仕切っているんだよ?
まぁ、別に近くのスーパーに行くだけなんだけどな。
「え、そうなの?てっきり近くを通った女の子に話しかけるのかと…。
まぁ、冗談だけどね。」
一瞬、拳をはらわたにめり込ましそうになったが、思いとどまった。
やっぱりこいつは、変態だ。
「はぁー、お前元気だな。おれは、熱くて死にそうなのに。」
さっき、PCでみた天気予報によると、今日は最高で、
37度にも、上るそうだ。
「熱中症対策は、ばっちりだぜ!でも、熱中症対策といっても、
首に、ぬらしたタオルかけてるだけなんだけどな。」
確かに葉佑は、タオルをかけていた。
「俺はなんも対策してないからな。道中で、水とか買おうかな。
熱中症には、水なんかが、いいらしいからな。」
この暑さだ、飲料水がないと死ぬだろう。
まぁ、なんだかんだするうちに、スーパーについた。
結局、瞭は、水を買わなかった。
スーパーのドアが開くと、天国のような冷たい風が吹いてきた。
そんな中、葉佑は瞭に話しかけた。
「やっぱ、建物の中は最高だな。いっつもギンギンに冷えてるからな。」
「あぁ、確かにずっといたくなるような感じだよな。なんか詐欺みたいだけどな。」
冷房のきいたこの建物の中だと、ずっといたくなるだろう。
「あ、あったあった。牛乳はなんか「賞味期限が遠いのを…」とか言ってたような気がする」
「まぁ、何とも家庭的な妹だこと…。ってかなんか熱くないか?」
瞭が頼まれていたものを買い終えるとき、そのことに葉佑は気づいた。
涼しいと感じていた、このスーパーの中が、急激に熱く感じるようになった。
「確かに。冷房が切れたか、切ったのかもな。」
「でも、こんなに熱いのに普通、冷房切るか?食べ物が腐ったら元も子もないだろう。」
本当に熱い。多分、温度は35度ぐらいにはなっているだろう。
この温度では、食べ物もやられてしまう…。
「まぁ、さっさとこれらを買って、スーパーを出よう……。
あれ、レジの定員がいないな…?どうしよう。」
いつもは、レジが5つ横にならんでいて、そこに店員がいるはずなのに、今日はいないのだ。
そんなことを考えているうちに、瞭は、異変に気付いた。葉佑がいないのだ…。
さっきまで、後ろをついてきていた葉佑がいないのだ。
「あれ、葉佑先に帰ったのかな…。それともそこらへんをうろうろしているとかかな?
あ、電話して……。」
スマホを取り出し、電話帳を開いて葉佑に電話をかける。
発信音が3回なったところで、葉佑がでた
「もしもし、葉佑。俺だけど。」
「おう、瞭か。どうしたの?」
なんだかとぼけるような感じで、葉佑は言った。
「どうしたの?じゃなくて、今、どこにいるんだよ?」
「え、家だけど…。」
「はぁー?先帰ったのかよ…。帰るなら言えよな。」
「は?なんのことだ?学校終わってから、ずっと家にいるぜ。」
今度は、とぼけずに言った気がした。
「え?嘘だろ……。」
葉佑とのつじつまの合わない会話に、瞭は何かおかしいと感じた。