1話 不具合
「ゼロか100だ、それしかないんだ。」
これがオレのモットーだ。オレはいたってふつうの高校2年生名前は結城燐。頭は自慢ではないがとてつもなく悪い、だが運動は人並み以上かそれ以上の自信がある。最近は特にかわったこともなく平凡だが今となってはその平凡な日常を返してほしいと思う。オレの趣味はゲームだ自分のモットーのとうりどのゲームも100%でクリアしている。今は『スキル・イーター』というゲームにハマっている。このゲームはとても大がかりな機器を使っていてプレイヤーの「頭」「両手」「両足」に脳の神経回路にアクセスする機器を装着して実際に自分が動いているような感覚になるオンラインゲームだ。簡単に説明すると脳内の『仮想世界』でゲームをするような内容だ。そのゲーム内で不具合が生じログアウトができない状態になってしまったのだ。
「はぁ、いつになったら出れるんだ?」
後ろから突然肩をたたかれた。
「あの・・・よかったら私とパーティー組みませんか?」
なんだ唐突にこの子は?と思って振り返ってみると・・・今まで見たことのない美少女がたっていた。当然アバターなのだがつい見とれてしまった。
「あの・・・」
「ぁあ!はい!ワタクシでもよろしければ!」
声が裏返ってしまった。つい口調も意味不明なものになってしまった。
「ふふっ」
笑った顔もかわいい。こんな子とパーティーを組めるなんて開始早々運がいいなんて思っていた、このゲームの不具合が大きな敵となることとも知らずに・・・。