表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
黒き騎士《ナイト》  作者: 悠夢
第1章:誕生パーティー 黄金の皇女と黒き騎士
11/22

招かれざる者

 マリクは城下街から外に出る門を警備していた。

 「何だ、あのデカ物は!?」

 巨大なドラゴンが城に向かう光景。少なからず驚きを隠せないマリク。

 「くそっ!!」

 巨大ドラゴンに向かって次々と家の屋根や街灯の先にジャンプしていく。

 『マリク、大丈夫!?』

 脳に直接届く声。

 「そんなことよりレイヴィ、何故気づかなかった!」

 レイヴィの役目は城周辺の魔力探知。

 『私だってわかんないわよ!急に現れたんだから!』

 レイヴィも焦りを隠せずにいた。おそらく他の監視役も騎士も混乱しているだろう。

 「気付かない訳無いだろ!あんなデカイの!」

 本来、人も動物も少なからず魔力をもっている。普通に近付いていればすぐに察知できる。魔力の隠蔽をしても姿を隠せる訳ではないので怪しい動きをすれば騎士が見つける。召喚魔法にしても召喚前に魔力を感じ取り気付くはずだ。

 『そんなこと言われても何も感じなかったのよ!』

 ガンガンと頭に響く。それよりもレイヴィが気付くことが出来なかったということ。レイヴィの魔力探知はこの国でも上位クラスだ。そのレイヴィが気付かない死角。それは

 「・・・地下か」

 『えっ?・・・』

 「だから、奴らは地下から来たんだろ!」

 『あっ!そうか!』

 いくら魔力探知が得意でも地下まで探知するのは難しい。

 「早く進入口を見つけて塞げ!そう他の奴らにも言っとけ!」

 『オッケー!急いで探すね』

 原因がわかり落ち着いたのか声に余裕が戻る。それもつかの間。

 「っ!?」

 『マリク!』

 マリクとレイヴィの声はほぼ同時くらいに発せられた。

 マリク目掛けて殺意の塊が飛んで来ていた。避けるのが間に合わず腰に備え付けてある柄を取り出し魔力の刃を出現させる。

 ツインブレードを一閃。塊を弾きく。辺りに甲高い金属音が響き

その場に着地する。着地した場所はマンションの屋上のように平らな場所となっていた。

 「誰だ、貴様!」

 夜の闇から現れる巨体。

 「お前がマリクか?」

 「だったらなんだ!」 月明かりに写る顔。赤い短髪の髪。両手には鉄球。鉄球から伸びる鎖は常人の2倍はあろう腕に巻かれ首の後ろで繋がっている。赤髪の男の口が喜びに歪む。

 マリクの目が鋭くなる。

 「赤い髪、2つの鉄球。お前・・・もしかしてボルドーか?」

 「ふんっ」

 鼻で笑う。それが答えなのだろう。

 赤髪のボルドー。南の大陸で有名な殺人鬼。村の住民を虐殺。それを数回行った。その後、1年ほど前に捕まって地下牢に入れられたが最近になって最強の鉄壁を誇る収容所だったにも関わらず脱獄を許してしまった。ソイツが今、目の前にいる。

 「チッ、こんな時に!」

 小さく愚痴る。今はこう話していても惜しいくらいに急をようす。足に魔力を集める。

 「おっと、お前は行かせないぜ」

 マリクの考えを瞬時に読み取る。

 「くっ!」

 マリクは直感してしまう。ボルドーは自分を足止めできる実力を持っていると。戦うにしても多分、全力で挑まなければこっちがやられる。そう考え振り切ることを諦め戦闘モードに移行していく。

 「ふんっ、そうこなくっちゃな〜」

 「ふざけんな!雑魚が!」

 ボルドーは雑魚呼ばわりされても得に気にすることはなかった。そのかわりに顔が狂喜に変わる。久しぶりの戦いに興奮を隠せない、隠そうともしていない。体もうずうずしてしかたない。

 「さぁ、始めようぜ!せめて俺を楽しませてくれよ!ガキ」

 「ざけんな、クソが!貴様など速攻で殺してやるよ!」

 2人は同時に動き出す。2人の殺気が、魔力が激しくぶつかり合う。

少し時間が戻ってマリク側の方でした。

この戦いはたま今度書きます。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ