会見
ネイチャーエネルギー本社ビル
会見場には、横浜緑市のタウン誌と極僅かの新聞社が
会見を見守っています
山口一郎社長は、マイクを持ち
少し興奮した面持ちで、話し始めます
「今回、私の夢であるプロサッカークラブを
このような形で、実現出来た事を
大変嬉しく思います
横浜ミドリシティFCを、全力をもって
サポートする、所存でございます
設立に、協力して頂いた関係者の皆様
本当に有難う」
山口一郎社長が、深く頭を下げます
会見は、順調に進みんで
記者が最後の質問を
山口一郎社長に問いかけます
「山口社長、最後に質問させていただきます
ズバリ、横浜ミドリシティFCの夢を
お聞かせください」
記者の質問を、まるで待っていたかの様に
山口一郎社長は、立ちあがり
同席していた、田中勝GMと山田大監督を確りと
見て、マイクを手に持ちます
「勿論、横浜ミドリシティFCの夢は
世界クラブチャンピオンズリーグ
優勝です、私が生きている間に
チャンピオンカップを、手にすることが
出来れば最高ですね」
この山口一郎社長の言葉で、会見は終了しました
翌日のスポーツ新聞には
ネイチャーエネルギー
世界に挑戦
そして、山口社長と山田大監督が
ガッチリと握手した、写真が
掲載されました
新聞を手に取り、唸る田中勝GM
「今村、一応俺もGMなんだけど
クラブ社長と監督しか、新聞に載って
ないんだけど、少しは期待してたんだよ僕も」
呆れた表情を、浮かべる今村信長
「田中、地方版だからな
この新聞は、載るなら全国紙だぞ」
「そうだね、全国紙だよね」
田中勝GMは、大きく頷き
自分を納得させます
横浜ミドリシティFCが、正式に発足しましたが
これまで同様、プロサッカークラブ準備課を
使用しています
山田大監督が、選手名簿を持ち
椅子に腰かけます
「お二人とも、お疲れ様です
選手達の引っ越しも終わりまして
私もですが、やっと落ち着きましたよ
お二人には、お手伝いして頂きまして
有難うございます、
選手達も恐縮していましたよ」
田中勝GMは、腰を抑えぐったりと
しています
「気にするな、山田
田中は、運動不足なだけだからな
業者に頼むと、金がいるからな
使えるなら、GMも使わないとな」
田中勝GMは、勢いをつけて
立ち上がります
「会議やるか、山田、今村」
二人は頷き、田中勝GMが手渡す資料を見つめます
「レンタル移籍と新人選手の選手名簿だ
予定では30人だったが、今現在27人だ
山田監督どうだ、一年間戦えるか?」
「任せてくださいよと、言いたいですが
こればっかりは、ちょっと
怪我さえなければ、三部でも十分戦えますよ」
険しい顔で、話しを聞いていた
今村信長
「まあ、俺の事務所が移籍マーケットが閉まるまで
調査は、継続させておく
資金に余裕も無いから、あまり期待はするなよ
一番のベストは、この戦力でシーズンを乗り切る事だな」
(補強も必要なのかね?
どのみち、今年は三部で優勝しても
二部には、昇格出来ないんだが
山田監督も今村も、本気で優勝を
狙っているからな、僕も全力を尽くそう)
お疲れ様です、失礼いたします