短編集 非人間
最新エピソード掲載日:2026/03/21
「気づくのは」より抜粋
世の中の悪の定義は、見方によって異なる。食べ物を強奪するための戦争や、領土の争いが世界では日々絶えない。
「おお、おまえ、まだ生きてたのか。」
ふと体を後ろにやると、一昨日知り合った仲間がいた。名前はしらない、が気が合うし面白いやつだった。
「あぁ。生きてるぞ。だけどもう、うんざりだ。正直やめにしたい。なんで俺等がここで戦わなきゃいけないんだ。」
愚痴をこぼすと、奴は呆れたように口を開く
「やめろ。食っていくための戦争だ。避けては通れない。」
「だからって、同族を殺すのは良いことなのかよ!?俺はもう嫌だぜ。本当は仲間なのに、なんでこんなことになるんだよ。」
束の間、沈黙が流れる。
「仕方の無いことさ。この世に正しいことなんてない。だから、良いこと悪いことなんて言ってても無駄なだけだ。ただ、オレらが今食うために必死こいてんのは善じゃねえのか?俺等の権利じゃねえのか?」
初めて腑に落ちた。今まで上の腐った景色しか見てこなかったからかもしれない。これが、本来の理由だ。これが俺等の権利なのだ。
「おい!足音だ。人間が来るぞ!隠れろ!」
慌てて物陰に仲間と隠れた。同じ残飯を狙っていた敵対勢力も、反対側の物陰に隠れる。見つかったらひとたまりも無い。奴らは俺等を追いかけ回して必ず殺しに来る。
「オレらは虫なりに生きる権利を享受してるだけだ。意味のねぇ小競り合いばっかしてる人間と一緒にすんな。本当に悪なのは、俺等の権利を無視して殺しに来るアイツらだぜ。」
世の中の悪の定義は、見方によって異なる。食べ物を強奪するための戦争や、領土の争いが世界では日々絶えない。
「おお、おまえ、まだ生きてたのか。」
ふと体を後ろにやると、一昨日知り合った仲間がいた。名前はしらない、が気が合うし面白いやつだった。
「あぁ。生きてるぞ。だけどもう、うんざりだ。正直やめにしたい。なんで俺等がここで戦わなきゃいけないんだ。」
愚痴をこぼすと、奴は呆れたように口を開く
「やめろ。食っていくための戦争だ。避けては通れない。」
「だからって、同族を殺すのは良いことなのかよ!?俺はもう嫌だぜ。本当は仲間なのに、なんでこんなことになるんだよ。」
束の間、沈黙が流れる。
「仕方の無いことさ。この世に正しいことなんてない。だから、良いこと悪いことなんて言ってても無駄なだけだ。ただ、オレらが今食うために必死こいてんのは善じゃねえのか?俺等の権利じゃねえのか?」
初めて腑に落ちた。今まで上の腐った景色しか見てこなかったからかもしれない。これが、本来の理由だ。これが俺等の権利なのだ。
「おい!足音だ。人間が来るぞ!隠れろ!」
慌てて物陰に仲間と隠れた。同じ残飯を狙っていた敵対勢力も、反対側の物陰に隠れる。見つかったらひとたまりも無い。奴らは俺等を追いかけ回して必ず殺しに来る。
「オレらは虫なりに生きる権利を享受してるだけだ。意味のねぇ小競り合いばっかしてる人間と一緒にすんな。本当に悪なのは、俺等の権利を無視して殺しに来るアイツらだぜ。」