09:魔力測定とマヤ
「次は魔力測定をしてもらう・・・・」
次にワタシ達が連れて来られたのは、魔力測定をする部屋だ。魔力測定は冒険者ギルドに登録する前に行い、その記録も残されるという。
部屋の奥の台の上には、温度計のようなメモリの付いた、細いガラスの管が付いた鉄製の箱が置かれ、どうやらそれが魔力を測定する装置ようだ。
「まずはこの水晶の上に手を置き魔力を流してくれ」
説明しながら水晶の上に、ギルド長が手を置くと、水晶が緑色に薄っすらと光を放った。すると細い管の中に、同じく薄っすらと緑に光る液体が昇って来て、下方の位置で止まった。
「この管の中で液体が止まった位置が、魔力量を示しているのだ」
見ると液体は、見慣れない文字の位置で止まっていた。数値は下から見慣れない文字で書かれているが、上に上がるほど、高い数値を示しているのだろう。1、2、3、4・・・とかいう意味だろう。おそらくその数値は、10までしかないように見える。なんというアバウトな計測だろうか? ワタシのステータスでは、現在のワタシのMPが668と、正確に表示されているのに対して、単純に10段階でしか測れないとは・・・・
その数値で1段階が、いったい魔力どれくらいに相当するのかも、見当がつかない。
名前 マヨネーズ
年齢 6歳
HP 17/17
MP 668/668
STR 14
MAG 136
「この文字は2を示している。なので俺の保有魔力は2メラーということになる。これはファイヤーバレット200発分に相当する魔力量だ」
保有魔力の単位はメラーか・・・・ファイヤーバレットとメラーの関係が少し気になるが、おそらくこれはシャレのつもりではないのだろう・・・・たぶん。
「最初は誰がいく?」
「最初はペトラでお願いしたい。彼女は冒険者志望ではないが、将来バルタザール子爵家の養女となるんだ・・・・」
「なるほど・・・・。将来有望な娘というわけですね・・・・」
どうやら最初はバルタザール子爵の希望で、ペトラちゃんの魔力量を計るようだ。将来バルタザール家の養女となるペトラちゃんの、魔力数値が気になるのだろう。
「それではペトラ・・・その水晶の上に手を置き、魔力を流すんだ」
「は、はい!! むむむ~!!」
ペトラちゃんが水晶に魔力を流すと、管の中に今度は、青く薄っすらと光る液体が昇って来た。もしかしたら管の中の液体の色は、魔力を流す人の属性に関係しているのかもしれない。
「ペトラは4メラーだな・・・・」
「4メラーは魔術師の平均である3メラーを上回る数値よ。将来有望なのは確かね・・・・」
フェリ姉ちゃんによると、どうやらペトラちゃんは、良い数字を叩きだしたようだ。確かに魔術師の平均を上回っているなら、将来有望なのは確かだ。
「次はメルがやるよ!!」
どうやら今度は、先ほどから挑戦したくてうずうずしていたメルちゃんが、挑戦を申し出た。
メルちゃんが水晶に魔力を流すと、今度は薄っすらとオレンジに光る液体が、管の下から登って来た。果たしてメルちゃんの数値は、いくつだろうか?
「メルは・・・・5・・・いや6メラーだと!?」
ペトラちゃんが4メラーに対して、なんとメルちゃんは6メラーを叩きだしたのだ。その数値に対してペトラちゃんはぐぬぬ顔だ。この差はおそらく、知恵の実を食べた期間の長さに、関係すると思われる。知恵の実は1日1かけらしか効果を発揮しない。なので食べた日数が多ければ多い程、その効果が高くなるのだ。
「嘘でしょ!? 王族の血筋の中で最も魔力が高いお父様が6メラーなのよ! この天才魔術師といわれている私でさえぎりぎり6メラーに届かないくらいなのに!?」
つまりペトラちゃんの魔力量は、王族の血筋で自称天才魔術師の、フェリ姉ちゃんを超えているということだ。
「ちょっとマヤどういうこと! 説明しなさいよ!」
「そうだよ! 狡いよマヤちゃん!」
フェリ姉ちゃんとペトラちゃんが、ワタシにそう苦情を申し立てる。
ワタシにそんなことを言って詰めかけられても困るのだが・・・・
「セリアも同じく6だな・・・・どうなってんだこの獣人姉妹は?」
セリアちゃんの魔力量を計測したところ、なんとメルちゃんと同じ、6メラーを記録したのだ。その様子に測定したギルド長は、困惑を隠せない様子だ。
「このことは内密にたのむぞ・・・コサック、メリンダ・・・?」
「「承知いたしました・・・・」」
流石に差別対象である獣人が、王族と同等の魔力量というのは、外聞がよろしくないので秘匿するようだ。最悪獣人姉妹の暗殺も考えられるという。そう考えると2人には、悪いことをしたかもしれない。最初からこういう事情がわかっていれば、少しは調整ができたと思うのだが・・・・
「次は私にやらせてちょうだい!」
「なぜフェリアンヌ様が測定を? 既に冒険者登録をなさっておられるフェリアンヌ様の数値は以前5メラーを示しておりました。たった1~2年でその数値は覆らないということはご存じのはずですよ?」
「それでも確かめなければならないのよ・・・・」
「いいんじゃないか? やらせてみれば?」
「クリスティアン様がそうおっしゃるのであれば仕方がありません・・・・」
そしてバルタザール子爵の鶴の一声で、フェリ姉ちゃんの魔力測定が行われることとなった。
その結果が・・・・
「8メラーです!!」
「はああああ!? 嘘でしょ!?」
なんとフェリ姉ちゃんの魔力数値は、元の5メラーを遥かに超え、8メラーにまで上昇していたのだ。
「ちょっとマヤ! どうすんのよこれ! お父様の魔力を超えちゃっているじゃないの!? しかも8メラーって歴代の王族の中でも一番高い数値よ!」
その数値の上昇に、フェリ姉ちゃんは驚愕を隠せない様子だ。
まあ彼女らには、異世界の未来のためにも、強くなってもらいたいとも思っていたので、これで丁度良かったのかもしれない。将来この異世界の人類には、魔族や魔物になんて負けないくらい、強くなって欲しいと思っている。未来の美食のためにも、そして人類の繁栄のためにも・・・・
そしてワタシの魔力量を計る順番がやってきた。
ドカ~ン!! シャ~‥‥
結果計測器内の液体が、細い管の頂点を突き破り、盛大に吹き上がった。
「測定・・・・不能・・・・」
ワタシの魔力量の数値は、最大の10を突き破り、測定不能の結果となったのだ。その結果に誰もが唖然とし、ただ破損した魔力測定器を、見つめるばかりだった。
どうやらワタシの魔力は、思っていた以上に高かったようだ・・・・
そして模擬戦と魔力測定の結果から、ワタシとセリアちゃんとメルちゃんの3人は、無事に冒険者ギルドカードを得ることが出来た。勿論その冒険者ギルドカードには、3枚ともDランク冒険者を示す、文字が記されていたがね。
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