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雷鳴のレグナレヴ -LEGNA REV-  作者: パプリカ畑の夢ピーマン
【第1章:雷帝軍の地獄と邂逅】
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第2話:雷帝軍の訓練は死ぬほどキツかった

「動け!止まるな!次の魔力充填まで3秒しかねぇ!」


雷帝軍、通称サンダーフォース

この部隊はUMAと戦う最前線のエリート中のエリートで構成されていた。

そして俺――雷帝の因子を持つ異世界転生者“アラト”は、ここにぶち込まれたわけだ。


……マジで、地獄だ。


「おい転生者ァ!走れ!お前は“雷”だろうが!」


「ッス……!」


教官と呼ばれるこの筋肉お化け、見た目は人間だが右腕がゴツい魔導義手。

それをブン回しながら、容赦なく俺たちをしごいてくる。


「魔法制御、開始!雷属性持ちはサンダーウェイブ・レベル1から!」


俺は急いで魔力を練り、手を突き出した。


「《雷撃・一閃サンダーウェイブ》!」


ビリビリと火花がほとばしる。

空間に雷が走り、射線上の木人形が焼け焦げた。


「威力は……まぁ並。だが転生者ならもう少し上げてこい!」


やっぱそうか……くそ、転生者補正って、便利だけどハードルも高ぇな!


◆ ◆ ◆


雷帝軍の訓練は、【魔法訓練】【肉体訓練】【召喚制御】【機械操作】の4カテゴリに分かれていた。


この世界、魔法だけじゃなく“マギテック”って呼ばれる機械魔術がある。

銃に魔法弾を込めたり、機械の義手で魔法を撃ったり――

そんな世界で生き残るには、全部を使いこなさなきゃならない。


特にキツかったのが、【召喚制御】。


「召喚獣は、ただ出せばいいってもんじゃねぇ!意志を持たせ、信頼を築け!」


「そんなの、言葉で言われても……!」


俺の召喚獣《雷迅のグリム》は、雷で編まれた狼型の幻獣。

召喚した瞬間に吠えまくって、こっちの指示をガン無視。


「なつけねぇ……!」


召喚獣の目がギラリと光り、雷をまとう体毛を逆立てた。

まるで「貴様など主とは認めぬ」とでも言いたげな目。


その時だった。


「こらァ、召喚獣ォ!主に従え!」


横から、別の訓練兵が放った火球がグリムの背後を撃った。


「テメェ……!俺の相棒に何してやがる!!」


「なんだ?お前、相棒って言ったな?さっきまで手懐けられねぇって愚痴ってたクセに」


そいつは口元を歪めて笑っていた。

小柄だけど、妙に落ち着いた雰囲気のある男。


「オレはレイ・カグツチ。火の召喚使いだ。

見ててやるよ、“雷帝さん”――お前がどんな奴か」


この日、雷帝軍での俺の地獄と、仲間との出会いが始まった。

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