805
結愛も人の子って事かな
-805 全く・・・、何て奴だ-
まさかこの世界ですっかり有名となった大企業である貝塚財閥の代表取締役社長のネクロマンサーが俺の様な庶民と同じゲームをやっていたとは・・・、これはそんな事実が発覚してから数時間後の事(辺りはすっかり真っ暗に・・・)。
国王は早速屋台の片付け作業を見せてもらうために社長の元へと『瞬間移動』した、勿論公務では無いのでお馴染みのお姿での外出だ。
デカルト「急に来て悪いな、それにしても本当に見せてもらっても大丈夫なのかい?」
シューゴ「パルライもいつも突然やってくるから全然構わないよ、それにこれは俺が言い出した事だからさ。」
どうやら数時間前からの「フランクさ」は今でも健在のようだ、ただ屋台の片付け作業なんて見てどうするつもりなんだろうか。
シューゴ「でもよ、こんなの見てどうするの?デカルトが就任するのって店舗のオーナーでしょ?」
暴徒の言う通りだ、別に上級鳥魔獣は軽トラックを改造して屋台を出す訳でも無いので片付け作業を見たって正直仕方が無い。
デカルト「ただの興味本位だよ、今までシューゴがどうやってお店(屋台)をして来たかを見てみたくなってさ。」
シューゴ「そう言われてもな・・・、そこまで大袈裟な作業をしている訳じゃ無いんだが?」
デカルト「いやね、小さな軽トラックの中に調理道具などがどうやって収納されているのかという事に少し興味を持ってね。」
確かに俺もそれは見てみたい、元の世界(日本)のテレビ番組で福岡の屋台の事が放映されると「あの店ってどうなってんだろうな」と聞いてみたくなってしまう。
シューゴ「そうか?じゃあ別に良いけど・・・、本当に大した事無いよ?」
シューゴは致し方なさそうに後頭部を掻いて応答している様に見えるが実はこう言ってハードルを下げているだけなのかも知れない、それに関しても2人の様子を見てみないと分からないままである。
シューゴ「じゃあ・・・、いくよ?」
デカルト「お願いします!!」
期待の眼差しを向けるデカルト、そこまで期待をされると普通に出来る事も出来なくなってしまう可能性が浮上するというのが一般的な意見というもの。ただただ傍観しているだけの俺がそんな事を考えていると・・・。
シューゴ「こことここを・・・、よいしょっと・・・。」
デカルト「ほへ・・・?」
社長が軽トラの荷台に取り付けた扉を閉めただけであっという間に片付いてしまった、どうやら本来外に出して使っているはずのガスなどは建物の中に納まっている様だ。
デカルト「え・・・、そんな一瞬で終わっちゃうの?」
シューゴ「そうなんだよ、実はバルファイ王国で営業していた時に偶々俺の屋台を見かけた結愛社長が気を遣ってすぐに片づけが出来る様に改造を施してくれたんだよ。」
デカルトの台詞からは結愛が何もかもやった様に聞こえるが恐らく改造を施したのは秘書のヒドゥラだと思われる、まぁ「暴徒の鱗」の一部店舗も貝塚財閥の傘下に入る様になったから十分にあり得る事か。
デカルト「ほぉ・・・、結愛社長ってやっぱり凄い人なんだな。ウチの店舗のデザイン等も貝塚財閥に頼んで正解だった様だ。」
国王様・・・、多分勘違いです。
シューゴ「そうだろ?やっぱり困った時は結愛社長だな、「一家に一台」って言うのはあの人の為にある言葉かも知れないな。」
はぁ~・・・、流れで結愛が何もかもやった事になっちゃったよ。何となくだがヒドゥラが可哀想に思えて来た、ただそんな事言ってたら・・・。
結愛「いやぁそれ程でも無いですよ、照れちゃうじゃないですか。」
シューゴ「結愛社長じゃないですか、何時からここに?!」
結愛「お2人が私の話をしている事を『察知』しまして、『瞬間移動』で来ちゃいました。」
何て奴だ・・・




