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結構前から「ネクロマンサー」だって事はアピールしてたはずなんだがね
-661 「有り」と「無し」-
好美は結愛が貝塚財閥代表取締役社長でただの魔法使いではなく死霊使いであるネクロマンサーだという事を完全に忘れてしまっていた、言ってしまえば結愛自身も隠している訳ではないが社長業を主としているので別に正直どうでも良い位に覚えていても仕方のない事である。
結愛「おい待てよ、確かに降霊術自体あんまりやったことは無いがどうでも良い訳じゃねぇろうが!!」
いや社長さん・・・、恐らくですが貴女がネクロマンサーだという事を知らない住民の方々が多いと思われるんですけど。
結愛「そ、そうなのか?因みに好美は俺がネクロマンサーだって事を知っていたよな?」
好美「う・・・、うん・・・。勿論・・・、知ってたよ?」
あらら、これは知らなかった奴の言動をしてるな。別に無理をしなくても良いんだぞ?
好美「無理して無いもん、それより友達の事をちゃんと知らない方がおかしいじゃない!!」
結愛「そうだそうだ、もっと言ってやれ好美!!」
はぁ~・・・、相も変わらずガキっぽい連中ばっかだな。それでもちゃんとお店やマンション、そして巨大財閥の経営が成り立っているから良しとするか。
ただ今は決して放っておけない問題が1つあった、これは好美だけではなく他の住民に聞かれてもおかしくはないだろう。
好美「ねぇ・・・、昔大学のゼミの関係で図書館の本を読んだ事があったんだけど。」
おりょりょ、好美って意外と真面目に勉強してたんだな。
好美「ちょっと創造主、「意外と」って言うの本当に失礼じゃないの?」
結愛「そうだぞ、誰だって何かしら目標を持って学んでいたはずだぜ?」
好美「結愛の言う通りだよ。私はあんたと違って真面目に勉強をする為に大学に通っていたんだからね、馬鹿にしないでよ!!」
待てよ、いつ俺がお前に自分の学生時代の話をしたって言うんだよ!!
好美「聞いてなくても大体想像がつくよ、どうせ学内でナンパばっかりしてたんでしょ。」
アホか!!ナンパばっかりしてたのはついこの前まで俺と一緒に働いてたベトナム人・・・、って何を言わせんねん!!俺は結構真面目に勉強してたし、毎日バイトにも追われてたからナンパ所じゃ無かったわ!!
・・・、って俺の事はどうでも良いだろ?そこのネクロマンサーに聞く事があったんじゃねぇのか?
好美「そうだった、ちょっと気になっていたんだけど。」
結愛「何だよ、改まった様に聞いて来ているけど。」
好美「いやさ・・・、この人(?)達って「アレ」が無いっぽいじゃん?」
忘れてはいけないのは今がどっぷりと暗い深夜だという事である、それを踏まえて2人の会話シーンを御覧下さい。
結愛「な・・・、何言ってんだよ!!こいつらは俺達と違うんだぞ!!」
好美「分かってるよ、でも何となく違和感があるっていうかさ・・・。」
結愛「「違和感」ねぇ・・・、まぁでも鎧を着用してるから分からなくても仕方が無いんじゃねぇのか?」
好美「いやいや、鎧を着用しているから違和感があるんじゃん!!」
結愛「訳が分かんねぇよ、デュラハンなんて皆鎧姿だろうがよ(※飽くまで結愛の個人的な意見ですので予めご了承下さい)!!」
目の前にいるデュラハンが「鎧を着用している」と言うのに「違和感ある」ねぇ・・・、2人は一体何の事を言っているのかね。
好美「でも不自然じゃん、何か可哀そうに見えて来たんだけど!!」
結愛「何言ってんだよ、無くても可哀想じゃねぇだろうが!!俺達にだって無ぇだろ!!」
ポカーン・・・、ほにぇ?
好美「あのさ・・・、結愛って今の今まで何の事を言ってた訳?それに何で顔が赤いの?」
結愛「赤くなって当たり前だろ、でけぇ声で「ピー(自主規制)」なんて言わせんな!!」
好美「結愛って結構変態なんだね・・・、私はずっと「首」の事を言ってたんだけど。」
まぁ何て幼稚な会話なんでしょ・・・
※大変失礼致しました・・・