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657

さて、夜が来たのは良いが・・・


-657 王族と同等の存在-


 元竜将軍ドラグーン将軍長アーク・ジェネラルが『念話』での会話を終えた日の夜21:35、好美は同僚である火炎古龍エンシェント・サラマンダー・エリューを連れて王城の夜勤へと向かった。火曜日なのでいつも通り「あれ」を持って。


挿絵(By みてみん)


エリュー「いつも同じ味の物なのに姉貴も飽きないもんだな、「偶にはいつもよりスパイシーな物が食べたい」とか言いたくならないもんなのかね。」

好美「何言ってんの、本当に美味しい物っていうのはいつ食べても美味しく感じる物なのよ。それ位大好きになっちゃったって事でしょ。」


 これは飽くまで推測だが、エリューの素性についてをニコフが知らないのはエンシェント・サラマンダー本人が頼んだ様に好美が今まで通りの対応をしているからだろう。まぁその方が気兼ねなく仕事が出来るもんだよな、うん。


エリュー「それで?「王城の管理体制が変わる」ってどういう事なんだよ。」


 好美から昼間の会話についてざっとだが聞いていたエリュー、やはり自分の将来に関わる事なので気にならないと言えば嘘になる。


好美「私が知っている事に関してはある程度まで話したはずよ、後はこの後ニコフさんが教えてくれると思うから早く行こうよ。」

エリュー「それもそうだな、やはり1番知っている人から聞くのが最善策って奴だよな。」


 いつも通り見張りの将軍に入城許可証を見せて夜勤専用の通用口から控室へと入って行く好美達、ここまではいつも通りの光景なのだが・・・。


好美「おはようございま・・・、って何でまたあんたがここにいるのよ!!」


 あれ?前にも見た記憶があるぞ、これって世に聞く「デジャヴ」ってやつか?「また」・・・、という事は来ているのはアイツって事か。


結愛「えっとな・・・、あの時とは違って今回はガチのビジネスで来てんだよ。王様に相談を受けてな。」

好美「「王様があんたに相談」ね・・・、まぁ珍しい事では無いか。」


 やはり貝塚財閥なしでの発展・成長・存続はあり得ないこの世界、国王がその代表取締役である結愛に相談を持ち掛ける事など日常茶飯事である。


ニコフ「ああ好美さんとエリューさん、おはようございます。」

2人「おはようございます。」


 これはいつも通りで当然と言える光景、たとえ「一柱の神」と言っても仕事に来た時の挨拶は欠かせない様だ。


ニコフ「少し早いですがお2人共タイムカードを切っちゃって頂けますか?」

好美「別に構いませんが・・・、大丈夫なんですか?」

ニコフ「勿論です、何故なら・・・。」


 ニコフが理由を話そうとすると、それを遮る様に王城へと続く出入口から聞き覚えのある男性の声が。


男性「私が許可したからです。」

ニコフ「あ・・・、これはこれは。」


 男性の声を聞いた瞬間その場に跪く将軍長、やって来たのは勿論・・・。


好美「エラ・・・、いや国王様!!」


 エラノダがいつもお忍びで「暴徒の鱗 ビル下店」で呑んでいる時は名前で呼んでいるのでつい癖が出そうになっていた好美、「流石に王城内ではまずいか」と自分を抑え込んだ。


エラノダ「皆様、おはようございます。そして好美さん、いつも通り「エラノダ」で構いませんよ。今じゃ好美さんは王族や結愛社長と並ぶ位に重要な存在なのですからね。」

好美「やだな・・・、照れるじゃないですか。」


 コイツめ・・・、ちっとは否定しろよ。でも王様が自ら言っている事だから構わないか。


ニコフ「恐れ入りますが国王様、この度はどうして結愛社長をお呼びに?場内の計測器メーターに関しては担当の方か光明副社長をお呼びになった方が宜しいのでは?」

エラノダ「それはですね・・・、結愛社長でなければならないからです。」


何で・・・、結愛なの?

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