571
どうすんだ?このままでは神でも重罪かもだぞ?
-571 神の呼び出し-
「全知全能の神」は光の言葉に頭を悩ませながら体が痺れて動かない守の魂に急いで語り掛けた、早く元に戻さないと光が何を言い出すか分からないからだ(というより先程の発言により自分の将来がどうなるかを心配していたと言った方が良いのかも知れない)。
ビクター「宝田 守・・・、聞こえるか?聞こえたら返事をしなさい。」
神様からの声掛けに対して中々反応しようとしない守。
ビクター「おい、おーい、守君ー。無視ですかぁ?おじさんちょっと寂しいんだけどなぁ。」
未だに反応を示そうとしない守に対して少しふざけ始めたビクター・ラルー、それ所じゃない事態になっていたらどうするつもりだコイツ・・・。
ビクター「守君ー、起きて下さいよぉ。朝ごはんが出来てますよ、早く起きないと守君の分まで食べちゃいますよぉ?」
何とか守を起こそうとして寝起きの悪いお父さんを起こす時の娘の様な発言をしている上級古龍、というかお前ってこんなキャラだったか?
ただ未だに守が起きようとしないのでビクターは最終手段に出る事にした、少し(いやかなり)リスクがある方法だが致し方が無かった様だ。
ビクター「良いのかなぁ、このままだと俺が好美ちゃんと良い事・・・。」
守「馬鹿野郎!!俺の好美に手を出すとどうなるか分かってんだろうな!!」
効果は抜群だった様だ、ただその反動が如実に現れたらしく・・・。
守「おいてめぇ、俺の好美と何をするつもりだこの野郎!!」
ビクター「「馬鹿野郎」はお前だこの野郎、お前さっき吉村 光に何を言おうとしていたんだ!!」
守「えっと・・・、あ!!」
ビクター「「あ!!」じゃねぇよ!!あのな・・・、助言した事が好美にバレたら何をやられるか分からねぇだろうがよ!!」
守「すみません・・・、やっぱり腹違いと言っても姉なので何でも話したくなっちゃうんですよ。」
ビクター「だからって限度というものがあるだろう、少しでも遅かったらまずい事になってたぞ。」
守「ごめんなさい、さっきから謝っているんだから許して下さいよ。」
ビクター「まぁ未然に止める事が出来たから今回はお咎めなしとするが、これからはちゃんと口止めする様に心がけるんだぞ?ほら、これ以上待たせていると今度は光に怒られるからこれで戻してやる。達者でやるんだぞ?」
守「分かりま・・・。」
返事を言いきれていない内に元の体に戻って来た守、すると本人の事を心配していた光が目の前で涙を浮かべていた。
守「な・・・、何?何で泣いてんの?」
光「泣いてないわよ・・・。それよりあんた、美女2人をずっと待たせておいてどう説明するつもり?」
守「えっ・・・、「2人」?」
確か守本人が気絶する直前にいた女性は光1人だった様な気がするが・・・。
女性「守!!」
守「こ・・・、好美!!」
あらら・・・、なかなか帰って来ないから心配になってこっちに『瞬間移動』して来ちゃったのね。凄い勢いで抱き着いちゃってるよ・・・・。
好美「いくら時間無制限だからって時間かけすぎだよ、どんだけ心配したと思ってるの?!」
光「好美ちゃん、実は守君が悪かった訳じゃ無いのよ。これから収穫しようとしていた時に守君がビクター神様に呼び出されちゃってさ。」
好美「「呼び出された」って・・・、何でですか?」
光「いや・・・、私も分からないのよ。ただ何か隠し事をしている様に感じたけど。」
「ビクター神様」という言葉を聞いた好美は何かを思い出した様子で守の懐をゴソゴソと漁り始めた、そして久しく出ていなかった「あれ」を登場させる事に。
好美「守、「護符」持ってんでしょ?早く出してよ、早く!!」
守「おいおい・・・、神様を呼び出してどうするんだよ!!」
勿論「あれ」っすよ?




