554
脱線話が過ぎてしまった・・・
-554 口は禍の元-
転生してすぐに『作成』した魔力の強大さが故に相も変わらず(?)騒々しいダルラン家の事情はその辺りに置いておくとして、新設されたビアガーデンを見学する3人はマンションの大家兼拉麵屋のオーナーの案内で駐車場裏へと戻って来た。
ピューア「あんたにしては凄いじゃない、ちゃんと考えてあるんだね。」
好美「でしょ、褒めてよ・・・、って今の「あんたにしては」ってどういう意味?!」
勿論「意外だ」という意味で言ったと思われるが余計な説明を挟んでしまうと喧嘩が勃発してしまう可能性があるので今はやめておきたい・・・、というのが個人的な意見。
好美「聞こえてるんですけど?」
そ・・・、そうでしたか・・・。大変失礼致しま・・・、って謝らないといけないのはそこの上級人魚だろうが!!
ピューア「え?私何か言った?」
メラルーク「確か俺達ってここに戻ってから1秒も経って無いし、何も言ってないよな?」
嘘だろ・・・、親子揃って何も無かった事にしようとしているんだが・・・。まぁいい、話が進まないからそのままにしておこう。
好美「やだ!!今のはスルー出来ない!!」
お前な、被害者だからって空気読めるだろ?!今のはスルーする空気だろ!!
好美「ちょっと・・・、さり気なく駄洒落言わないでよ。」
イャンダ「しかも全然つまらん、全くもって。」
そこまで言わないでも良いじゃ無いか・・・、何で俺が創造した世界で物凄く責め立てられてんだよ!!ヤケ酒したい・・・、ビールと焼鳥(個人的には全部塩で)欲しい。
ピューア「創造主ったら何言ってんの、タレ味も忘れちゃ駄目でしょうが!!ほら・・・、向こうから芳しい香りが・・・。」
やたらと香ばしく香る匂いを何とかスルーしながら新店の副店長は人事的に重要な事を質問してみる事に、この答えによっては今後のシフトが大幅に変わる可能性があるからだ(あんた関係無いだろ)。
ピューア「空いた食器の回収方法は分かったけど配膳はどうするの?流石に毎回毎回従業員が運ぶとなるとそれなりに人数を確保してないと絶対無理な話じゃない?」
ピューアの言った通りだ、ただでさえ店内の調理場での作業が増加しているのに距離の離れたテーブルまで運ぶとなるとやはりそれなりに人員を配置しなければならない。
好美「ピューアったら・・・、私を誰だって思ってんの?」
ピューア「ドケチなマンションの大家。」
イャンダ「突如大量の野菜を店用に仕入れて来る拉麵屋のオーナー。」
好美「くっ・・・、否定できないのが悔しい・・・。」
恋人達がハッキリと記憶しているのも納得できる、流石にインパクトのある出来事だったからだ。
メラルーク「好美さんって・・・、こんな可愛い見た目で結構ワイルドな子なんですね。」
好美「えっ、何ですか?もっと言ってくれて良いんですよ?」
目を輝かせて喜ぶ好美の横でため息をつくニクシー。
ピューア「お父さんったら・・・、好美に気に入られようとして心もない事言わないでよ。」
好美「メラルークさん、そうなんですか?」
メラルーク「い、いや・・・、そんなつもりは・・・。」
ピューア「もう・・・、「彼氏持ちの女の子を口説いても仕方ない」って前から昔から言ってるじゃ無いの。」
好美「「昔から」って・・・、女の子に対してずっとこんな調子なの?結構本気で喜んじゃったんだけど。」
この光景を見て「娘の前で何やってんだよ」と非難する人がいるかも知れないが、やはり妻子持ちでも可愛い女の子(?)相手だと男なら誰でもこうなってしまう。
好美「ちょっと、今の(?)は何?!ちゃんとした女の子なんだけど!!」
すんません・・・