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549

何て罰ゲームなんだよ・・・


-549 方法を考える-


 罰ゲームなど関係無く好美のいる「ビル下店」においては店長及び副店長の雇用条件に「オーナーより指示があった場合食事や酒の肴を提供する事」とある(何故か知らんが恐らく好美が作るのを面倒がったのだろう)、ただ企業の名誉の為に供述しておくが他店舗のいてはこの様な雇用条件は存在していないので安心して頂きたい。ましてや「正座15分」などといった体罰は「ビル下店」含めて何処の店舗でも行っていないので悪しからず、流石の好美でも「決してやってはいけない」と分かっているはずである。言ってしまえば「暴徒の鱗」は社長シューゴの性格の様な「ホワイト企業」なのだ。


イャンダ「流石に冗談だって、ムキになるなよ。」

ピューア「そうよね、イャンも私も『瞬間移動』持っているもんね。」


 通勤などの移動を行う際に発生する費用(言ってしまえば交通費)を削減する為、好美がイャンダやデルアといった従業員に『付与』していた『瞬間移動』を使ったと正直に言ってしまえば良いのにどうしてイャンダは「タクシーを使った」と嘘を言ったのだろうか。


イャンダ「は・・・、話しの流れで・・・。」


 どうやらメラルークの失態により豹変した恋人が怖かった様だ、まぁ気持ちは分からんでもないが本当にタクシーを使ったのだとしたら例え「竜騎士の館」のあるバルファイ王国から高速道路を通って来たとしてもその交通費は莫大な金額になってしまう。つい勢いでついてしまった嘘だったがもしも本当だったら好美が決して黙っていない、ただ2人はもう既に「ビル下店」の従業員でもないのにどうしてビクビクしているのだろうか。


ピューア「だったら良いけど・・・、好美がこの場にいたらどうするつもりだったのよ。」

イャンダ「本当・・・、「タクシー代は自分で出してよね」って言われかねないよ。」


 恋人達は安心しきっている様だがここが「何でもありの世界」だという事を忘れていないだろうか、特に「下手な事は考えない方が良い」という事を・・・。


好美(念話)「2人共、さっきから全部聞こえているんですけど?」


 ほら言わんこっちゃない、『探知』を使えば遠い所にいる人の様子も筒抜けだという事を忘れてはいけないんだよ?


イャンダ(念話)「好美ちゃん・・・。大丈夫だよ、タクシーなんて使って無いから。」

好美(念話)「当然だよ、ただでさえ屋台2台のガソリン代が半端じゃ無いのにタクシーなんて使ったら儲けが無くなっちゃうよ。」


 今更ながら「この世界にタクシーなんてあったんだな・・・」と感心させられてしまうが今はそんな事を言及している場合では無い、ただどうして新店に異動したはずの2人は未だに好美にビビっているんだろうか。


ピューア(念話)「好美ったら・・・、何で「旅館で忙しいベルディさんを安心させる為に新店の経営に自分も関与する」なんて言い出したのかと思ったらそういう事だったのね。」

好美(念話)「当たり前じゃん、片手間に行える程拉麵屋の経営は甘く無いんだからね。」


挿絵(By みてみん)


 こう言ってはいるがマンション経営などをしながらの好美も「片手間」と言えるのでは無かろうか、ただ「鬼の好美」の餌食になりたくないから言わない様にしておくけど。


好美「聞こえてるよ?」


 そんな・・・、私が好美さんの悪口を言う訳ないじゃないですか。あはは・・・・。


好美(念話)「それは良いとしていつピューアは新店の現場に戻るの?」

ピューア(念話)「あとちょっとだけ勉強してから戻ろうと思っているのよ、私だって副店長としての責任を果たさないといけないでしょ?」

好美(念話)「成程ね、でももうすぐ開店日なんだよね?実はもうビラも配っちゃっているんだけど間に合いそう?」

ピューア(念話)「び・・・、ビラ?」


 ニクシーは全くもって覚えが無かった、そんな物いつ作ったというのだろうか。


ピューア(念話)「イャンが作ったの?」

イャンダ(念話)「いや・・・、ハッキリ言って俺パソコン苦手だし。」

ピューア(念話)「それもそうか・・・、じゃあ誰が・・・?」

メラルーク(念話)「それな・・・、俺とシューゴさんが一緒に作ったんだよ。」

ピューア(念話)「だからってボーリングにこじ付けて私を帰らそうとしなくても・・・。」

メラルーク(念話)「いや・・・、ボーリングがしたいのは本当なんだよ。」

ピューア(念話)「何よそれ、結局己の欲に正直なんじゃない。」


似たり寄ったりだな・・・

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