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530

重要な話をまた呑みながらする2人


-530 詰める-


 結愛は「自分の会社で使っている方法を利用しよう」と簡単そうに言っているが世間はそう甘くはない、俺の目線から正直に言うと最も考慮に入れないといけない事を忘れているのでは無いだろうかというのが本音である。


デカルト(回想)「あの・・・、それって結構お金がかかるんじゃありませんか?」


 そう、最も考慮に入れないといけない「予算」だ。いくら王城(というか国王のデカルト)からの要請でも予算には限りがある、それに現在に至っては「暴徒の鱗」の設立に人員も割いてしまっているので尚更なのでは無かろうか。


結愛(回想)「そうですね・・・、ただこの方法に利用する物の輸送費等を大幅にカットできそうな気がするんでそれなりにお安く出来ると思うんですけど。」


 結構冷静に話しているみたいだが結愛の口の中にはソーセージが大量に入ってしまっている、「大企業の社長(というより女性)の癖にはしたない」と言われかねない光景では無かろうか。


デカルト(回想)「輸送費ね・・・、ただまだお聞き出来ていなかったんですが何を利用すると言うんです?」


 結構な高級品を大量に使う事になるので少し言い辛いのでは無いだろうか、ただそこは工夫次第でもありそうな気もするが。


結愛(回想)「そうですね・・・、まだ言ってませんでしたね・・・。」


挿絵(By みてみん)


 ソーセージを刺したままのフォークを持つ左手をピタリと止めて口をまごつかせる社長ネクロマンサー、というかどんだけソーセージを食うつもりだよ。


結愛(回想)「実は・・・、ですね・・・。」

デカルト(回想)「あの・・・、どうしてそんなに抵抗されているんです?」


 気持ちは分からなくもない、ダンラルタ王国の貴重な財源である「アレ」を使うからだ。


結愛(回想)「ミ・・・、ミスリル鉱石なんですよ・・・。」

デカルト(回想)「結愛さん、今「ミスリル鉱石」と仰いましたか?」

結愛(回想)「はい・・・、間違いなく「ミスリル鉱石」と申しました・・・。」


 脳内で「ヤバイ、流石に怒られる」という文字がグルグル回り始めた結愛。いくら心の広い国王でも流石に逆鱗に触れてしまったのでは無いだろうか。


デカルト(回想)「なんだ・・・、結構引っ張るから何かと思いましたよ。」


 結愛の心中とは裏腹に腹を抱えて笑い飛ばすコッカトリス、一先ず安心・・・。


結愛(回想)「だ・・・、大丈夫なんですか?」

デカルト(回想)「勿論ですよ、国民の命を守る為ならどれだけこのお城を売ってでもやらせて頂きますよ。」


 流石に今の発言は冗談だと思われるが大臣が黙っていな・・・、っていないんだったわ。


結愛(回想)「大袈裟ですよ、そこまでやってしまっては国王の尊厳に関わります。」


 いつもはボケに回る結愛が珍しくツッコミに徹している、これは珍しい。


デカルト(回想)「まぁそれは置いといてですね・・・、大幅にカットできると仰っていた輸送費はどうされるんです?」

結愛(回想)「そうですね・・・、一応案があるんですけど。」

デカルト(回想)「ほう・・・、宜しければお聞かせ願えますか?」

結愛(回想)「うちの子会社である「貝塚運送」を利用する事です、これだと私の権限で割引にさせて頂く事も可能です。」


 どんな者でも「割引」や「タダ」という言葉には勝てそうにもない、しかし何故か国王は不満そうにしている。


デカルト(回想)「あの・・・、それだったら現地で掘削しているゴブリンさん達にお願いすれば宜しいのではないでしょうか。」

結愛(回想)「ああ・・・、その手もありましたね。」


 結愛自身は完全に忘れていたみたいだが今までどうやって本社に運んでいたんだろうか。


結構人任せ

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