529
話を進めようよ・・・
-529 やっと話すのか・・・-
カマをかけられた赤鬼が自白して反省の表情を見せている中、好美は王城に戻って来た本来の目的に戻る事にした(でないと困る)。
好美「渚さんの事は良いとして、さっき結愛が言ってた「加工」ってどういう事?」
いや良いんかい(3回目だな)、まぁいちいちツッコんでたら話がまた進まなくなるからここでストップしておくか。
結愛「あれな・・・、加工も実はデカルトさんに頼まれたんだよ。」
好美「デカルトさんに?というかさっきの『回想』に出てなかったけど呑み屋を出た時には忘れてたって事?」
結愛「まぁ・・・、そうだな。何せ「うろ覚え」だったからな・・・、悪かったよ(創造主も臨機応変に対応しろよ)。」
おい結愛、今のは聞き捨てならんぞ。何自分のうろ覚えを人に押し付けてんだよ。
好美「創造主の事は置いといて先に進もうよ、でないと何の話をしていたのかを忘れちゃうでしょ?」
お前な・・・、さっきは見逃してやったがまた「アホ」って言ったな?次言ったらガチで雷落とすぞ!!
好美「ごめんって、でも誰よりも話を進ませたいのはあんたでしょ?」
そうだな・・・、少しムカつくがそれは否定出来んから水に流してやるよ。それで結愛、うろ覚えだった「加工」について教えてくれるか?俺からも頼むわ。
結愛「まさか創造主に頼まれるとは思わなかったけど良いか、実は改めて王城に来た時にデカルトさんから咄嗟に聞かれたんだよ。「加工に関してはどうされるおつもりなんですか?」って。」
待て結愛、その流れだとお前が話し辛くなりそうだから俺に代弁させてくれ。
結愛「何だよ、それなら最初からそうしろよ。」
お前の事を気遣っての事だろうが、偉そうに言うならやらんぞ?
結愛「分かったよ・・・、謝るからお願いします。」
仕方ねぇな、まぁ良いか。
これはダンラルタ王国のの国王と貝塚財閥代表取締役社長がネフェテルサ王国の居酒屋で呑んでから数日経った頃の事、結愛は「相談したい事がある」とデカルトに呼び出されていた(と言っても結構なおもてなしを受けていた様だが)。
デカルト(回想)「突然お呼びたてして申し訳ありません、ご覧の通りですのでどうかお許しください。」
2人の目の前には豪華絢爛の料理と共に大量の酒が並べられていた、結愛が「加工」に関しても「うろ覚えだ」と言ったのも分かる様なそうでも無い様な(というか理解したくもない様な)・・・。
結愛(回想)「そんな・・・、お気になさらないで下さいよ。別に怒っている訳では無いですから。」
結愛の頭は目の前の料理等の事で一杯になってしまっている、正直「社長の癖に普段何食っているんだよ」と聞きたくなってしまう。
デカルト(回想)「それは良かった、ご相談というのは先日の件なんですが。」
結愛(回想)「「先日」のねぇ・・・、ああ・・・、「あれ」ですよね?」
コイツ絶対思い出せてないだろ、忘れてるだろ。
デカルト(回想)「結愛さんのお考えを聞きたいんです、「未だに全てが木造となっている住居を雨などによる腐食から強くするにはどうすれば良いか」を教えて頂けませんか?」
結愛(回想)「(そんな話してたっけな・・・)あれですね、恐らくですが当社で使っている方法を応用すれば大丈夫かと思うんです。」
デカルト(回想)「ほう・・・、「貝塚財閥(結愛さんの会社)で」という事は学園でも使われている方法なんですか?」
結愛(回想)「一応・・・、全体で使ってます。良かったら試してみますか?」
まさか「アレ」ですか?




