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505

まだ勝負は続いていた・・・


-505 度を超えた赤鬼の本気-


 料理に彩りを添えている(?)ある具材を1口食べた事による辛さに耐える兄弟ケルベロスの様子を見て再び顔をニヤつかせる渚、どうやらこれも赤鬼レッドデーモンが施した仕掛けの1つの様だ(怖いよ・・・)。


光「お母さん、あれって糸唐辛子だよね?トッピングによく使うあれだよね?」


 一般的に「糸唐辛子」と言えば味噌ラーメンを含む中華料理等によく使われるほぼ飾りとも言える存在(※ちゃんとした食べ物です)で辛さなどほぼ感じないと思われるのだが(※個人差がありますので悪しからず)、渚の表情からするとどうやら上に乗っているのは「普通の」糸唐辛子では無いらしい(嫌な予感がするな)。


光「お母さん・・・、まさか・・・。」

渚「その「まさか」だよ、あの「糸唐辛子」も私がトリニダート・スコーピオンとブート・ジョロキアを糸状に『状態変化』させた物さ。」

光「本当に容赦ないね、改めて聞いて良いのか分からないけど2人は生きて帰れるの?」

渚「あの2人は私の前で激辛好きを公言している様な事をしているんだよ、それをちゃんと見せつけて貰わないとね。」


 渚は2人と何を争っているのだろうか、ただ個人的に想像したくは無い。


光「ねぇ、もしかして他にも仕掛けているんじゃ無いの?1人だけで笑ってないで教えてよ。」


 光以外にも「何となく想像がつくが聞いておきたい」と思う住民は何名もいた、あれ程真っ赤だと皆気になるもんなんだな。


渚「あんたったら仕方が無い娘だね、ちゃんと血の繋がってる実の娘なんだから言わなくても分かってくれていると思っていたんだけどね。」

光「娘でも理解しきれない事だってあるの、というかお母さんの場合は「理解したくもない」って言うべきなのかも。」

渚「あんたそれ、どういう意味だい。」

光「冗談よ、それで何をしたっての?」


 冗談でも言って良い事と悪い事がある、今のは確実に後者(ですよね?)。


渚「全くもう・・・、じゃあ改めて聞くけどあの料理に入っている具材は何だった?」

光「糸唐辛子に叉焼とキャベツ、あともやし・・・。あ!!まさか!!」

渚「そうさね、キャベツともやしにも麺に練り込んである粉末を馴染ませてあるんだ。勿論一旦炒めて(熱を加えて)下に伝わる辛さが増す様にしてあるのさ。」

光「本当にお母さんって抜かりないよね、娘ながら怖くなって来たわ。」

渚「何だい、さっきも言ったけど私は本気マジなんだから徹底的にやるつもりでいたんだよ。でないといざ負けた時に後悔するからね。」


 ただ渚の想像とは裏腹にどんどん食べ進めて行ったカランとミル、これは兄弟の勝利も見えて来たのかも知れない。


光「結構拘ったみたいだけどどうやってそんなに沢山のトリニダート・スコーピオンとブート・ジョロキアを手に入れたって言うの?いくら何でも使い過ぎじゃない?」


 先日の電話でデカルトが「頼まれている物の栽培に成功した」と言っていた位だから手に出来たのはごく僅かではないかと思ってしまうがどういう事なのだろうか、ダンラルタ王国城内の方々も結構苦労したのではいかと心配してしまうのだが・・・(色んな意味で)。


渚「あんたね、ここは日本(元の世界)じゃなくて異世界だよ?私だって手に入れたらすぐに『複製』するさね。」


 いくら心の広い国王でも苦労して栽培した物をあっさりと『複製』されてしまっては正直愕然としてしまうはずだが渚からすればお構いなしの様だ、「能力にあまり頼り過ぎたくない」という光とはまるで正反対と言えよう。


光「全くもう・・・、抜かりないんだから・・・。」

渚「何言ってんのさ、これは勝負なんだから当たり前だろう?」


 「公道ストリートでのドリフト勝負を含めて渚に勝てる者などいるのだろうか、もしかしたらこの兄弟が初めて赤鬼を下してしまうのかも知れない」と息を飲む者もちらほら出てきたりしていた。実はこの女社長ネクロマンサーもその1人。


挿絵(By みてみん)


結愛「本気の赤姉さんが・・・、負ける・・・?」

守「いや・・・、まだだ・・・。本当の勝負はここからだよ・・・。」

結愛「おい守・・・、それどういう意味だよ。」


まだ仕掛けがあるのけ・・・

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