498
まだしないの?
-498 大切な事-
真希子や結愛を含めてその場にいた全員は渚がどの様な勝負を仕掛けようとしていたのか気になって仕方が無かった、「エボⅢを使わない」となると何をしようとしているのだろうか。
渚「実はこの前デカルトから「頼まれている物の栽培に成功した」って連絡が入ってね、仕事のついでに取りに行っていたんだよ。まさかこの世界でも「アレ」が手に入るなんてね、これからの商売が楽しみで仕方が無いね。」
おいおい「デカルト」って・・・、確認の為に言っておくが1国の王だぞ?
渚「見ておくれよ、この美しい姿を。」
ダンラルタ王国で受け取ったという物を手に興奮を隠しきれない渚、その恍惚に満ちた表情を見た真希子は嫌な予感がして来た。
真希子「あんた・・・、まさかと思うけど・・・。」
渚「そうさね、テレビで何度か見かけてからずっと「うちの屋台でも「アレ」をやってみたい」と思っていたんだよ。」
改めて言う事でも無いが相変わらずこの世界では何故か元の世界(と言うか日本)のテレビ番組が放映されている、恐らくビクター・ラルーによるものだと思われるが・・・。
真希子「また馬鹿な事考えて・・・、そんなのこの世界でウケる訳が無いだろう。」
渚「何言ってんのさ、何事もやってみないと分からないだろう。特に気温の高いバルファイ王国でウケると思うんだけどね。」
まさかもう既にバルファイ王国へと狙いを定めているとは、今回の渚は案外計画的に動いている様だ。
渚「「案外」って何だい、失礼なこったね。」
ごめんなさいって、それはそうと何をお考えに?
渚「実はデカルトからの連絡を受けてから密かに新商品を開発していたんだよ(だから王様だろ?)、いい機会だから試してみようと思ってね。」
すると意気揚々としていた渚の事を『察知』した人物が突如『瞬間移動』して来た、紫武者と共に赤鬼を止めに来たのかと思われたが今回は違っている様だ。
光「お母さん、いつそんな事してたの!!」
ネフェテルサ王国にある自宅横の畑でも栽培していなかった代物の登場に驚きを隠せない娘の光だった、ただその表情を見ると少し嬉しそうにも見えるのは気のせいだろうか。
渚「あんたね、突然飛んで来るんじゃないよ!!心臓に悪いじゃ無いか!!」
「いやいや、あんたも人の事言えんだろうが」と言いたくなるが脱線するのは良くないのかも知れない、今は何も言わないでおこう・・・。
光「お母さんも人の事言えないでしょ、この前だって好美ちゃんの家で勝手にビール呑みながら露天風呂に入っていたくせに!!」
まさか俺の気持ちを代弁してくれる人が現れるとは(多分偶然なんだろうけど)、ただ好美がこの世界に転生してから結構な年月が経っているはずなのに今でも勝手に露天風呂に入っているとは(侮れないと言うか何と言うか)。
渚「勝手な推測してんじゃ無いよ、この前はちゃんと好美ちゃんに許可取ってから入ったんだからセーフだって!!」
本人はこう言っているが「恐らく目の前に好美がいたから仕方なくそうしたのではないか」とその場にいた全員が感じていた、ただ約1名が黙っていなかった様だ。
好美(念話)「何言っているんですか、私が気付いた時にはもう入ってたじゃ無いですか!!」
部屋の持ち主、いや「許可した」はずの人間がこう言っているんだから間違いはない。
光「お母さん・・・?」
渚「私も歳なのかね・・・。最近物忘れが激しくてね・・・、ごめんなさい。」
全力で否定させて頂きます




