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489

社長達はまだイチャイチャしているんですかね・・・


-489 鬼の目にも涙-


 貝塚財閥代表取締役社長ネクロマンサー秘書ラミアが物陰に隠れてイチャついている(?)間も「赤鬼(渚)」は兄弟ケルベロスから手渡されたメモを握りながら再会を祝していた(長いな)、因みにその間も「紫武者(真希子)」は「お風呂山」の公道ストリートを流していたという(頑張り屋さんと言うべきかそうではないか)。


渚(当時)「もうあれからどれ位経ったんだい、私はずっと屋台で拉麺を売っていただけだから時が流れた実感が湧かないよ。」


 きっと転生者は歳を取らないという事も渚が「時が流れた実感が湧かない」と言った理由の1つでは無いだろうかと推測出来る、ただ結愛達が絡んでいた間も同様の状態が続いていたので結構な時間が経過したのでは無いだろうか(だったら長いな)。


ミル(当時)「結愛社長に渚さんが俺達の事を話してくれた時からだったらおよそ3年位経ったんじゃないかな、本当に感謝してるよ。」


 「渚が感動した位なので結構な年月が経過したのか」と勝手に思っていたのだがミルの言った「3年」が本当なら案外短かった様にも思える、しかし元の世界と時の流れがズレているので致し方無いか(関係無いって?)。


カラン(当時)「取り敢えず渚さん、これを受け取ってよ。」


 そう言って懐の胸ポケットから何かを取り出そうとするカラン、衣服から見ても立派な大人(いや上級)になった事が理解出来そうだ。

 ただ俺の記憶が正しければ、「あの時のお代」は渚がタダにするって言ってなかったか?


光(当時)「創造主さん、余計な事言わないの!!」

渚(当時)「そうだよ、それに私は「ちゃんと約束を覚えていてくれた」という事が嬉しいんだからさ。」


 それもそうやね、余計な事を言ってすみません。


カラン(当時)「一先ず・・・、これが約束のお代ね。」


 何事も無かったかのように渚が封筒を開けると中にはちゃんと「2000円」が入っていた、ただこちらも元の世界と同様ならば今頃(2025. 4. 24現在)は価格高騰で値段が上がっている為に「2000円」では足らないのでは無いだろうか。


カラン(当時)「た・・・、足りるかな・・・。あれから随分経つから忘れちゃってさ。」


 「3年」という年月を「随分」という所から兄弟がその間に結構な努力をしたのが伺える、その結晶として持って来た食事代なので受け取らない訳にはいかない。


渚(当時)「足りてるよ、お釣りを渡さないといけない位だ(本当は丁度なんだけどね)。」


 やはり米や小麦の原価を中心に物価が上がって来ていた影響で姉弟が「あの時」食べた食事の代金は上がっていた様だが、先程渚本人が言っていた様に「2人が約束を覚えてくれていた事」が嬉しかったのでそのまま受け取ってお釣りを渡しておく事に。


渚(当時)「それにしても私が忘れていた位なのによく覚えてくれていたね、よかったらその理由を教えてはくれないかい?」


 「お風呂山」に3国中から走り屋が集まっている事から渚や真希子が十分有名になったのがその理由と言いたくなってくるが一先ず兄弟の話を聞いてみよう、きっと別の理由があるはずだ。


ミル(当時)「忘れる訳が無いよ、俺達にとって渚さんは恩人だからね。」

カラン(当時)「そうだよ、渚さんに出逢えてなかったら俺もミルも今頃何処かで死んでたんじゃないかな。」


 ダンラルタ王国でも住民達が集落を構えて自給自足の生活を送ったり、メラルークの様に働いてお金を稼いでいる者も少なくないが今は何も言わない方が賢明か。


ミル(当時)「あれから貝塚財閥魔獣保護養護施設で勉強しながら十分な食事を与えて貰っていたからね、やっぱり恩返しをしないとと思っていたんだよ。」

カラン(当時)「本当だよ、それにあの時食べた物の味もずっと覚えていたんだ。2人で「又食べたいね」って話し合っていたし、これを見てよ。」


挿絵(By みてみん)


 カランが見せたのは『人化』は出来ていたが当時まだ下級(子供)だった2人と渚が写る写真だった、それを見た渚は再び感動していた。


罪な奴らめ、泣かせてくれるな

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