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476

やっとだよ・・・、長かった・・・(と言ってもこれが終わりじゃ無いんだけどね)


-476 やっとメインが・・・-


 マルウが参加してから十数分が経過しただろうか、作業する人数が増えたのでペースが格段に上がりどんどんと豚玉が焼きあがり始めた。焼きあがったお好み焼きを何故か結愛が持っていた紙皿を『アイテムボックス』から取り出して配布していく(いや最初からそうしろよ)、そうして出来立て熱々のお好み焼きを手に入れたお客さん達はコテや割り箸で楽しそうに食べていた(割り箸は分かるがどうしてコテなんて個人持ちしてんだよ)。


結愛「はい1人前ね、ありがとうございます!!お次の方どうぞ・・・、えっと・・・、4人前ですか。少々お時間をいただきますが宜しいでしょうか、恐れ入ります。」


 貝塚財閥の傘下に入っている店舗(現場)で結愛が働いている事があっただろうか(俺の記憶が正しければ無かった様に思える)、ただ社長の様子から見ると接客サービスに至っては経験豊富な様に見えるのは俺だけだろうか。


真希子「創造主さんったら何言ってんのかね、私達には『複製』という能力があるんだよ?」


 何となくだが『複製』って目の前の物を複数個に複製する能力だった様な、そうでも無かった様な・・・。まぁ、しつこいみたいだが「何でもありの世界」なのでこういう事があっても不思議では無いよな。


真希子「確かに元々はそうだよ、でも『作成』や『状態変化』があるんだから能力を作り替える事だって容易な事さね。」


 「結愛よりこの世界での経験が少ないはずの真希子が偉そうに語れる立場かよ」と肩を落としたくなってしまうが今はそれ所では無い、こう言っている間でも4人が作っている豚玉はどんどん売れていっているので生地などを作り続けなければならない。


結愛「おば様、生地のお代わりお願いします!!後出来れば豚バラも追加してください!!」

真希子「あいよ、すぐに出来るからちょっと待ってな!!」


 声掛けによる連携が取れ始めている様に見えるが元々豚肉の加工は結愛が行っていたはずだ、それなのにどうするつもりなのだろうか。


真希子「それこそ『複製』を使うんさね、元々結ちゃんが薄切りにしていた豚バラ肉を無くならない内に『複製』していれば補充なんて簡単だろ?」


 そう言えば以前、このレストランの副店長(いや貝塚財閥筆頭株主)は自分の働く店でブイヨン(と呼んでいた鰹出汁)を何度も『複製』して使用していた気がする(経験が役に立って良かったね)。


結愛「おば様、早くしないと無くなっちゃいますよ!!」

真希子「分かってるよ・・・、私急かされるのは好きじゃ無いんだけどね。」


 今現在だけだがどちらが上の立場かどうかが分からなくなっている(と言うより完全に逆転してしまっている)、それにしても流石に結愛1人でお客さん全員分を焼くのは大変だろう?


ピューア「あのさ・・・、私の存在を無かったことにしないでくれる?」


挿絵(By みてみん)


 すんません・・・、大変失礼致しました。

 どうやら「適材適所」という事でメインとなる焼きの作業ポジションへ元板前の上級人魚ニクシーを当然と言わんばかりに配置していた様だ、やはりそこは「流石巨大財閥の社長」と言った所か。


結愛「いや・・・、それ程でも・・・、あるんだがな。」


 後頭部を掻いてあからさまに照れている様子の結愛、しかし今はそんな事してても良いのかよ。


ピューア「もう結愛・・・、忙しいんだから手を止めないで早くやってよ!!」

結愛「あ・・・、何かすんません・・・。」


 あらら・・・、怒られちゃった・・・。しかしこれに関しては致し方ない、と言うか下手すれば俺の所為なのかも・・・。


結愛「どう考えてもお前の所為だ、ハッキリ言ってとばっちりなんだよ!!」


 おいおい、折角褒めたのに酷いよ・・・。


真希子「あらまぁ、創造主さんったら災難だね・・・。」


人の優しさが身に沁みる(´Д⊂グスン

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